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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
コブラ、ウーロ、オムナス。最高のブン回りは多種のフォーマットで(パイオニア)
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》はスタンダード環境を去ることになった。
このカードはマナ・手札・ライフとマジックプレイヤーにとって多ければ多いほど嬉しいものを同時提供してくれる。序盤のマナ加速が後半は手札を使わずに墓地からやってくるフィニッシャーになる。これはマジックの長い歴史でも見てもかなり上位に来る強力なクリーチャーであり、スタンダード以外でもヒストリック、パイオニア、モダン、レガシーとさまざまなフォーマットで活躍している。かなりのオーバーパワーなカードだったことは間違いない。
スタンダードで使えなくなったことは残念だが、上記のようにまだ他のフォーマットで使うことはできるため、当コラムでは前向きにそのようなデッキを紹介するスタンスでやっていこう。
そもそもウーロは初登場時から現在に至るまで、ずっとスタンダードのトップクラスのデッキでその力を発揮していた。それがここに来て脅威度をさらに増したのは、土地を戦場に出す能力が『ゼンディカーの夜明け』の「上陸」能力とすこぶる相性が良かったという点に尽きる。
2ターン目《水蓮のコブラ》からの3ターン目にウーロという動きは、そのまま2枚目のウーロを唱えるところまでも繋がるぶっ飛んだマナ生産力。序盤がなくなり、突然終盤レベルのマナ基盤がやってくると言えばそのヤバさは伝わるだろうか。
さらにそこから《創造の座、オムナス》へと繋がる。
1回目の「上陸」で4点回復、その後の2回目の「上陸」で{R}{G}{W}{U}を得るのが最大の強みで、コブラと絡めることで無尽蔵に近いマナを生み出す。早期のターンでの《発生の根本原理》も、これらのカードとウーロが絡めば簡単に達成できるというわけだ。
この動きを備えた、パイオニアのリストを確認してみよう。
3 《森》 3 《島》 2 《山》 1 《平地》 1 《繁殖池》 3 《内陸の湾港》 1 《踏み鳴らされる地》 2 《寺院の庭》 4 《ケトリアのトライオーム》 4 《ラウグリンのトライオーム》 1 《インダサのトライオーム》 1 《ゼイゴスのトライオーム》 4 《寓話の小道》 1 《進化する未開地》 -土地(31)- 4 《水蓮のコブラ》 3 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》 4 《創造の座、オムナス》 1 《不屈の巡礼者、ゴロス》 1 《帰還した王、ケンリス》 -クリーチャー(13)- |
4 《成長のらせん》 1 《耕作》 2 《フェリダーの撤退》 4 《僻境への脱出》 2 《発生の根本原理》 2 《時を解す者、テフェリー》 1 《精霊龍、ウギン》 -呪文(16)- |
2 《長老ガーガロス》 2 《マグマのしぶき》 3 《霊気の疾風》 1 《ドビンの拒否権》 1 《萎れ》 3 《轟音のクラリオン》 3 《神秘の論争》 -サイドボード(15)- |
このリスト、よくよく見ると構成しているパーツのほとんどが……というか一部の土地以外のカードはすべて2019~2020年の間に作られたカードで締められており、近年のカードのパワフルさがうかがえる。こういうデッキがあるとスタンダード・プレイヤーが別のフォーマットに参入しやすくなって、良いことだと思う。
ウーロに加えて青緑のもう1つの最強マナ加速である《成長のらせん》も用いることで一気にマナを伸ばし、またオムナスの2つ目の「上陸」を誘発させることを安定させる構成となっている。
《不屈の巡礼者、ゴロス》も同様に2度目の「上陸」を誘発させ、4色のマナを得たらそのまま能力の起動まで持っていけるという状況もあるだろう。
これは1回やってみたい、ロマンあふれる大技だね。そのために{B}が出るトライオームが仕込んであるのがポイント。コブラからも{B}は得られるのであまり多く採用する必要がないのはありがたい。
デッキとしては典型的なランプであり、土地総数31枚という豊富さを活かし、らせんとウーロで土地を伸ばし、ゴロスや《僻境への脱出》でさらに増やす。
そうやって「上陸」を誘発させ、コブラとオムナスからマナを得て、《フェリダーの撤退》からトークンを生成しまくったりそれらをまとめて強化したりしつつ、《発生の根本原理》に繋げる。
パーマネント・カードはすべて戦場に出て、もちろんこの方法で出た土地も「上陸」を誘発させるのでそこからさらにマナやパーマネントを得る。得たマナを使って、根本原理で手札に入った非パーマネント呪文を唱えて、どんどんと連鎖させていく。最終的に大量生産した猫・トークンたちに《帰還した王、ケンリス》で速攻をつけて敵陣に叩き込めば理想のフィニッシュ!
これを目指すために、すでに2回「上陸」を誘発させたオムナスがいる状況で根本原理などからオムナスが出てきた場合、古い方を墓地に送り、常に新鮮なオムナスでマナを得られるようにしよう。このド派手な必殺アクション中に邪魔が入らないように《時を解す者、テフェリー》で相手のアクションを封じておけば完璧だ。
3マナクリーチャー最強ランキングを作ったとしたら、間違いなく上位に食い込んでくる《自然の怒りのタイタン、ウーロ》。そのパワーを今後もさまざまなフォーマットで体感し、勝利を積み重ねていってほしいね。上記のデッキはパイオニアのものだが、(禁止カードに指定されている《時を解す者、テフェリー》を除いて)そのままヒストリックでも使えるので、MTGアリーナのプレイヤーも試してみてね!
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