- HOME
- >
- READING
- >
- 岩SHOWの「デイリー・デッキ」
- >
- セレズニア・ヒューマン・ナイト(パイオニア)
READING
岩SHOWの「デイリー・デッキ」
セレズニア・ヒューマン・ナイト(パイオニア)
始まったばかりのフォーマット。可能性に満ちたその大海原に眠る、前人未到のパワーカードを見つけた時の喜び。筆舌に尽くしがたいものだろう。それを用いた新たなるデッキで勝利する、発見者だけの特権である。
この冬、パイオニアという未開の大地を舞台に、プレイヤーズツアーへの参加権利を懸けた予選が多数開催されている。それらの上位デッキリストの中には「こんなカードそういえばあったな」「え、これが強いのか」と驚かされるものが毎回のように存在し、見ているだけのこちらまでワクワクさせてくれるのだ。
中でも、11月30日のMagic Online予選を通過したものは格別だった。あったあった懐かしいなぁという気持ちにさせてくれる、あるカードが最終兵器だ。それじゃあリストを見てみよう!
7 《平地》 4 《寺院の庭》 4 《陽花弁の木立ち》 1 《梢の眺望》 1 《アーデンベイル城》 3 《変わり谷》 -土地(20)- 4 《不屈の護衛》 4 《尊い騎士》 4 《白蘭の騎士》 4 《サリアの副官》 4 《立派な騎士》 3 《善意の騎士》 4 《評判高い挑戦者》 4 《優雅な鷺の勇者》 -クリーチャー(31)- |
4 《むかしむかし》 4 《ベナリア史》 1 《忠誠の円環》 -呪文(9)- |
1 《平地》 1 《変わり谷》 2 《鬼斬の聖騎士》 3 《石の宣告》 3 《霊気のほころび》 2 《ドロモカの命令》 3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -サイドボード(15)- |
白メインに緑を足した、ザックリまとめるならば「セレズニア・アグロ」とでもなろうデッキ。このデッキのその最終兵器というのが《優雅な鷺の勇者》! ほぼこれだけのために緑が足されているのだ。
『異界月』にてエルドラージ化する者たちに対抗する天使や人間側を代表するレアとして登場。3/3飛行に瞬速・絆魂というスペックに加えて、戦場に出た際に人間を強化する能力を有している。というわけで人間デッキで使うべきカードである。
同時に、自身は騎士でもある。人間であり騎士でもあるカードは『エルドレインの王権』でも見られるようにかなり多い。それらの中から選りすぐりを集め、騎士シナジーとこの懐かしのレアの一押しで勝とうとするデッキなのである。「セレズニア・ヒューマン・ナイト」? 長くなっちゃうね。「緑白人間騎士」の方がまとまりが良いか。
デッキとしてはいたってシンプル、1ターン目から騎士たちを並べていって殴る殴る殴る! ローテーションの関係でかなわなかった《不屈の護衛》と《尊い騎士》の1マナ2/1コンビ8枚体制で、1ターン目からガツガツと攻めていけるぞ。
軽い騎士が多ければ《立派な騎士》も活きてくるってなもんだ。
戦場に騎士と人間が揃ったら、そこで繰り出すのが《サリアの副官》!
すべての人間に+1/+1カウンターを置き、後続の人間はこれ自身を大きくする。タイプは騎士ではなく兵士なので《ベナリア史》《評判高い挑戦者》などの恩恵は受けないが、《立派な騎士》から出てくる人間・トークンとシナジーを形成するのは無駄がなくて偉い。
上記のカードで盤面を作り上げたら、クライマックスは《優雅な鷺の勇者》を滑り込ませたり《ベナリア史》のⅢ章能力で強化したりして一気にガツン! 《優雅な鷺の勇者》は絆魂も与えるので、対クリーチャーデッキの殴り合い時にはうまく使ってライフレースをまくってやろう。ブロック指定後に投げつけるのが効果的だ。
この手の部族系のデッキの常として、戦場を作り上げてナンボという構成が時として弱点になる。《至高の評決》《絶滅の星》といったカードで盤面崩壊、そこから立て直せなくて形勢逆転……これだけは避けたい。《不屈の護衛》で破壊不能を与える、《ベナリア史》や《忠誠の円環》を出しておく、軽い騎士とセットで《評判高い挑戦者》をしっかりと手札に持っておく、そもそも過剰なまでに展開をしない……などなど、プレイングで最悪の事態は避けられるし、逆に全体除去1枚で完敗ということにはならないはずなので、上手く立ち回っていきたいところだ。
このリストの問題は、パイオニアがまだ混沌としている時期に作られたものなので、現在そのまま使えないという点。12月2日の禁止告知により、《むかしむかし》が使用不可になってしまったのだ。
そんなわけで、4マナのカードを用いながらも土地は20枚まで切り詰めた構築というのは、少し厳しいものがあるかもしれない。土地の枚数を増やしつつ《優雅な鷺の勇者》の枚数も調整した方が良いかもしれない。一応、《白蘭の騎士》を効果的に用いることができれば土地2枚の手札をキープしつつ3マナ以上のカードを唱えることも難しくはない。いっそのこと白単にして《ベナリアの軍司令》と入れ替えるという堅実なプランもある。
いろいろと悩みながら理想のリストを見つけてくれればと思うね、その悩みこそがマジックの楽しさのひとつなのだから。
RANKING ランキング
-
広報室
年末年始もマジックづくし!「お年玉キャンペーン」&「プレマ&スリーブゲット!年末/年始スタンダード」開催決定|こちらマジック広報室!!
-
コラム
スクウェア・エニックスで「マジック体験会」を開催!?『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』に向けたインタビューも|企画記事
-
戦略記事
ラクドス・サクリファイス:クリーチャーともう一つの生け贄要員(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
戦略記事
ジャンド独創力:プランは複数、独創力のみにあらず(パイオニア)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
戦略記事
とことん!スタンダー道!まさかまさかの複製術、コピーされ続ける先駆者(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
NEWEST 最新の読み物
-
2024.12.20戦略記事
今週のCool Deck:ロータス・コンボ、遂にアリーナにて始動!(パイオニア)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.12.20読み物
第51回:0から始める統率者戦|クロタカの統率者図書館
-
2024.12.19戦略記事
とことん!スタンダー道!まさかまさかの複製術、コピーされ続ける先駆者(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.12.19コラム
スクウェア・エニックスで「マジック体験会」を開催!?『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』に向けたインタビューも|企画記事
-
2024.12.18戦略記事
ラクドス・サクリファイス:クリーチャーともう一つの生け贄要員(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.12.18広報室
2024年12月18日号|週刊マジックニュース
CATEGORY 読み物カテゴリー
戦略記事
コラム
読み物
BACK NUMBER 連載終了
- Beyond the Basics -上級者への道-
- Latest Developments -デベロップ最先端-
- ReConstructed -デッキ再構築-
- Daily Deck -今日のデッキ-
- Savor the Flavor
- 射場本正巳の「ブロールのススメ」
- 津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
- 浅原晃の「プレミアイベント三大チェックポイント!」
- ガフ提督の「ためになる」今日の1枚
- 射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」
- かねこの!プロツアー食べ歩き!
- ロン・フォスターの統率者日記
- 射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」
- マアヤのマジックほのぼの日記
- 金子と塚本の「勝てる!マジック」
- 射場本正巳の「統率者(2015年版)のススメ」
- 週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」
- なかしゅー世界一周
- 中村修平の「デイリー・デッキ」
- 射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」
- 中村修平の「ドラフトの定石!」
- 浅原晃の「プロツアー観戦ガイド」
- 鍛冶友浩の「プロツアー観戦ガイド」
- ウィザーズプレイネットワーク通信
- Formal Magic Quiz
- 週刊デッキ構築劇場
- 木曜マジック・バラエティ
- 鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」
- 鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
- 渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
- 「明日から使える!」渡辺リミテッド・コンボ術
- 高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
- 高橋優太の「このデッキを使え!」
- 黒田正城の「エターナルへの招待」
- 三田村リミテッド研究室
- 新セットめった切り!
- シングルカードストラテジー
- プレインズウォーカーレビュー
- メカニズムレビュー
- その他記事