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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ロークスワインは執念深い(スタンダード)
前回のラストで触れたように、今回も現スタンダードの単色のデッキを紹介しよう。
《朱地洞の族長、トーブラン》《ギャレンブリグの領主、ヨルヴォ》、マナシンボルを3つ要する伝説の貴族サイクルをデッキの主役としたデッキが続いたが、今日も同サイクルの1枚を用いている。さて、選ばれた貴族は……
19 《沼》 4 《ロークスワイン城》 -土地(23)- 4 《どぶ骨》 4 《漆黒軍の騎士》 2 《脚光の悪鬼》 4 《真夜中の騎士団》 4 《忘れられた神々の僧侶》 3 《ラゾテプの肉裂き》 4 《残忍な騎士》 3 《ロークスワインの元首、アヤーラ》 3 《真夜中の死神》 4 《騒乱の落とし子》 2 《悪ふざけの名人、ランクル》 -クリーチャー(37)- |
-呪文(0)- |
3 《朽ちゆくレギサウルス》 4 《強迫》 4 《害悪な掌握》 1 《軍団の最期》 2 《魔女の復讐》 1 《ドリルビット》 -サイドボード(15)- |
ロークスワインを治めるアヤーラ! というわけで黒単だ!
アヤーラは黒いクリーチャーが戦場に出るたびに相手のライフを1点吸い取り、黒のクリーチャーを生け贄に捧げることでカードを引ける。この能力と噛み合っていると言えるカードは……《どぶ骨》!
1マナとコストが軽く、墓地に落ちても2マナで手札に戻る。アヤーラの能力でライフを吸うことで手札に戻って、出したら吸ってドローして落として……グルグルと回転させることで手札とライフの差をつけることができる。このエンジンを中心に、黒の軽くて強いクリーチャーを取りそろえた、というのが今回のこの黒単の中速デッキだ。
《どぶ骨》以外にも、アヤーラと相性の良いカードとして《ラゾテプの肉裂き》を採用。
1枚でクリーチャー2枚分、ドローもドレイン(吸い取り)も2回分だ。このように生け贄に捧げても損をしにくいクリーチャーが低コストに集まっているので、アヤーラ以外の生け贄エンジンとして《忘れられた神々の僧侶》も搭載されている。
先手でこのクリーチャーが動き出すと、相手が出したクリーチャーを片っ端から除去しつつライフも攻めることが可能だ。こういう一方的な状態をマウントという。取ったら最後、崩れないマウントをクリーチャーデッキ相手に仕掛けようってわけだ。
マウントと言えばもう1枚、新カードから《悪ふざけの名人、ランクル》も忘れちゃいけない。
相手がクリーチャーを1体しかコントロールしていないという状況であれば、このフェアリーがサッと駆け付け殴ってそれを落とす。あるいは手札が少なければそれを捨てさせる。こちらはどちらの場合でも《どぶ骨》なり軍団・トークンなり……とほぼリスクがないというわけ。
これらのどっしりとしたカードでとにかくマウントを取って、上から押さえつけて勝つ。何度抵抗しようが、執念深く落としていけ!
《真夜中の死神》は生け贄によりドローを進め、《真夜中の騎士団》は生け贄に捧げた《ラゾテプの肉裂き》などを回収して美味しく再利用する。
この真夜中コンビも手札切れを防いでくれるナイスカードだ。どちらもアヤーラと相性も良く、殴らせても悪くない。執拗さこそロークスワインの美徳なのだ。
《ロークスワイン城》そのものも大変に強力だ。
3マナとこれをタップ、実質4マナで1枚ドロー。土地という壊されにくく、またマナを出すという他の役目を担うパーマネントが持つドロー能力としては破格のコストである。ライフを失うというデメリットこそあれど、これを起動するゲーム終盤では1点、せいぜい2点くらいに喪失は抑えられる手札状態になっているだろう。アヤーラでの1点ドレインもこの土地のおかげで重みが増すこととなる。吸って引いて、とにかく手数を絶やさないように戦おう。
伝説でもなく能力も強力なので、4枚採用するのが黒単の基本になりそうだが、ゲーム開始時にこれが2枚しかない手札とかが来てしまうこともあるのは玉に瑕。まあ、そんなに頻繁に起こることじゃないから、その辺は妥協していくのが良い……かな。
アヤーラのお供として《戦慄衆の侵略》を採用したり、メインから攻め手として《朽ちゆくレギサウルス》を用いるリストもよく見られる。もっとランクルを増量し《ヤロクの沼潜み》と併せて手札を狙っていく型も。単色だからこそ、カードチョイスには個性が出るものだ。
そこで大事なのは一貫性。デッキの狙いを明確にして、デッキ内のカードの方向性を揃えるようにしよう。ちぐはぐになっちゃダメってことだ。これがなかなかどうして難しいので、とにかくいろいろなカードを試して「これは相性が良くないな」「これはもっと増やすべき! むしろないと始まらない!」とかカード間の相互作用を実体験で学んで、ベストなリストに近づいてほしいね。
というわけで、現行スタンダードの単色デッキシリーズは全3回で終了! 明日からは単色という縛りを外して、バラエティ豊かなスタンダードのデッキを紹介していこう! ほな、また。
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