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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
献身コンボ:ドミナリアの英雄、再集結(モダン)
『ドミナリア』以降、旧き時代の背景世界のキャラクターがまた注目されるようになった。『モダンホライゾン』も同窓会的なセットだったしね。昔のキャラクターがカード化されて、これからのプレイヤーたちにも認知されていくのは喜ばしいことだ。
僕個人としては、中学生の時にリアルタイムで進行していたウルザとファイレクシアの戦いに関する物語、通称「ウェザーライト・サーガ」の登場人物には思い入れが強い。異なるセットで主人公として戦っていた者たちが『インベイジョン』にて一堂に集結して反ファイレクシアの連合軍として戦うという流れは、背景世界がひとつに重なってワクワクしたものである。
狂気に陥るウルザに対して、故郷を護ることを第一として反発したテフェリー、ウルザとジェラードの遺志を継ぎヨーグモスにとどめを刺す鍵となったカーン。この2名はともに『ドミナリア』『灯争大戦』でカード化され、スタンダードでも大活躍して広くその名を知られるようになった。
彼らと同じくらい、ファイレクシアとの戦いで活躍したのはエラダムリー。エルフの王であり、人間のリン・シヴィーとともにエルフ・人間連合軍を率いてファイレクシアの軍勢と戦った。ヨーグモスによりドミナリアが闇に飲まれていく中、彼はその一部となることを拒否して愛する人とともに業火に身を投じた。壮絶ではあるが、いかにもエルフらしい気高い最期である。
彼に関するカードと言えば《エラダムリーの呼び声》! 『モダンホライゾン』にも再録された万能クリーチャーサーチだ。
今回はこの《エラダムリーの呼び声》を使いつつもテフェリーとカーンも用いるという、あの懐かしいころを思い出しそうなモダンのデッキを見つけたので、紹介させてもらおう。
4 《森》 1 《ドライアドの東屋》 1 《平地》 2 《寺院の庭》 2 《繁殖池》 4 《吹きさらしの荒野》 1 《霧深い雨林》 1 《新緑の地下墓地》 2 《樹木茂る山麓》 2 《地平線の梢》 -土地(20)- 4 《東屋のエルフ》 4 《献身のドルイド》 4 《療治の侍臣》 1 《薄暮見の徴募兵》 2 《永遠の証人》 1 《歩行バリスタ》 -クリーチャー(16)- |
4 《ニッサの誓い》 4 《楽園の拡散》 4 《エラダムリーの呼び声》 1 《死後の一突き》 4 《破滅の終焉》 4 《時を解す者、テフェリー》 3 《大いなる創造者、カーン》 -呪文(24)- |
1 《ブレンタンの炉の世話人》 1 《呪文滑り》 1 《ワームとぐろエンジン》 1 《歩行バリスタ》 1 《トーモッドの墓所》 1 《活性の力》 2 《流刑への道》 2 《減衰球》 4 《貪欲な罠》 1 《マイコシンスの格子》 -サイドボード(15)- |
ベースとなっているのは《献身のドルイド》デッキ。
このマナ生産エルフは-1/-1カウンターを置くことでアンタップできる。普通に使えば1回だけ2マナ出せるという能力なのだが、これの横に《療治の侍臣》が並び立つと……
カウンターを1個置く代わりに、そこから1つ減らして0個置いてアンタップすることが可能となる。つまりは、無限マナ。好き放題に緑マナを生産できるようになる。このマナを使って《歩行バリスタ》から大ダメージ!というのが基本の勝ち手段。
このデッキに《エラダムリーの呼び声》は色も合うのですんなり投入できる。コンボパーツをなんでも条件なしに探せる2マナのインスタント、弱いことは何も書いていない。状況によって《永遠の証人》を持ってくるなど、臨機応変に動けるのが良いね。
《エラダムリーの呼び声》だけでなく、《破滅の終焉》もコンボパーツを探すのに役立つ。
ライブラリーからだけでなく、墓地からも戦場に出せるので手札破壊への耐性もアップ。また、コンボ成立後にX=10以上で唱えてクリーチャーを超絶強化して殴り勝つという勝ち手段になる点も優秀だ。これに加えて墓地から戻して速攻を与える《死後の一突き》もあれば、コンボを成立させるのは難しくない!
そして、これらのソーサリーとインスタントを唱えることをサポートするのが《時を解す者、テフェリー》だ。テフェリーがいれば、コチラのターンに相手が呪文を唱えてくることは無い。打ち消しや除去による妨害を気にせずに思う存分サーチして、優雅にコンボを決めてやろう。[-3]能力も強く、《永遠の証人》や《ニッサの誓い》を手札に戻して美味しく再利用、というのは誰もがやってみたい素敵なムーブだ。
《大いなる創造者、カーン》もこのデッキの大事なパーツだ。コンボ成立後、《歩行バリスタ》にアクセスするためのサーチ手段として採用されている。《外科的摘出》でライブラリーの中から《歩行バリスタ》を抜き去られても大丈夫ってわけだ。
さらには《マイコシンスの格子》とのコンボで、相手の土地やその他のパーマネントを機能不全に追い込むことも可能だ。
《呪文滑り》を持ってきてコンボを安全に決めたり、《ワームとぐろエンジン》で殴って勝つなど、さまざまなテクニックを仕込めて、このデッキを最高に楽しいものに仕上げてくれているぞ。
時を越えて英雄たちが再集結したモダンのデッキを見てもらったが、今後もこういった物語性のあるリストを見る機会は増えることだろう。いやぁ、良い時代だなぁ。これからも眼福リストを見つけ次第、紹介していこう。
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