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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
モダン強化週間:コントロールで生き残れ
マジックフェスト・横浜直前、モダン強化週間!ということで今日もモダン環境で多く使われているデッキを紹介しよう。今日はジャンルでまとめて、コントロールの回だ。
モダンは「自分の強い動きを押し付けるデッキ同士のぶつかり合い」と評されることが多い。強烈なカードパワーで、コンボでもアグロでも攻めたもん勝ちになりやすいということだが、だからと言ってその押し付けを受け止めるデッキが皆無というわけじゃない。
除去や打ち消しも、優秀でコストの軽いもの・効果の大きいものが揃っているので、青と白を軸にしたコントロールデッキだって十分に強力なものが組める。また、そういった一般的なコントロールの範疇からは逸脱した、モダンならではの方法で相手にやりたいことをやらせないデッキもある。
まずはオーソドックスなものから紹介しよう!
6 《島》 2 《平地》 2 《神聖なる泉》 4 《溢れかえる岸辺》 3 《天界の列柱》 3 《氷河の城砦》 4 《廃墟の地》 -土地(24)- 3 《瞬唱の魔道士》 -クリーチャー(3)- |
4 《選択》 2 《血清の幻視》 4 《流刑への道》 1 《糾弾》 1 《呪文嵌め》 1 《マナ漏出》 1 《否認》 1 《アズカンタの探索》 2 《拘留の宝球》 1 《吸収》 3 《謎めいた命令》 1 《ヒエログリフの輝き》 1 《残骸の漂着》 4 《終末》 1 《論理の結び目》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 2 《ドミナリアの英雄、テフェリー》 -呪文(33)- |
1 《悪斬の天使》 1 《黎明をもたらす者ライラ》 2 《外科的摘出》 2 《払拭》 2 《天界の粛清》 2 《安らかなる眠り》 1 《否認》 1 《石のような静寂》 2 《機を見た援軍》 1 《残骸の漂着》 -サイドボード(15)- |
スタンダードでもよく見るカードも採用されている、「青白コントロール」だ。
ここ1年で《精神を刻む者。ジェイス》の解禁や《ドミナリアの英雄、テフェリー》の参入により、継続してカード・アドバンテージを得ながら確実に勝利へ向けてゲームを進めてくれるフィニッシャーを手に入れ、大きく強化されたデッキだ。
青のドローと打ち消し・白のパーマネント除去とこれらプレインズウォーカーが含まれていればこのアーキタイプに分類されるが、その内容はプレイヤーによってそれぞれの調整が施されている。このリストは「奇跡型」と呼ばれるもので、奇跡呪文《終末》を採用。
《血清の幻視》《選択》やジェイスを用いてライブラリーの上を操作して、この全体除去を奇跡コスト{W}で唱えられるように調整し、盤面を綺麗にする。《神の怒り》などの安定して運用はできるがコストが重い呪文に頼らず、なるべく隙が無く立ち回れることを重視している構成だ。
手札を整えながら相手のアクションで見過ごせないものは打ち消し or 除去、《瞬唱の魔道士》で使いまわして、相手が勝利から遠のいていくように動いていく。プレインズウォーカーで有利な状況に蓋をしてゲームエンドに向かう、ロングゲームを想定したデッキだ。
《天界の列柱》をクリーチャー化させて攻撃し、一気にライフを詰めるのも勝ち筋であり、サイドの天使たちと合わさることで対戦相手にクリーチャー除去を完全にサイドアウトすることを許さない=序盤に攻めに関係のない無駄なカードを持たせてスピードダウンさせることができる、という点もこのデッキの魅力だ。
2 《島》 4 《植物の聖域》 4 《産業の塔》 3 《空僻地》 4 《トレイリア西部》 1 《イプヌの細流》 1 《アカデミーの廃墟》 1 《発明博覧会》 1 《地盤の際》 -土地(21)- -クリーチャー(0)- |
4 《ミシュラのガラクタ》 4 《オパールのモックス》 4 《溶接の壺》 2 《トーモッドの墓所》 4 《古きものの活性》 1 《黄鉄の呪文爆弾》 2 《魔術遠眼鏡》 1 《減衰球》 4 《罠の橋》 1 《世界のるつぼ》 1 《瓶詰めの回廊》 1 《魔女封じの宝珠》 2 《仕組まれた爆薬》 4 《虚空の杯》 4 《発明品の唸り》 -呪文(39)- |
4 《呪文滑り》 2 《練達飛行機械職人、サイ》 1 《殺戮の契約》 1 《墓掘りの檻》 2 《魔術遠眼鏡》 1 《倦怠の宝珠》 1 《漂流自我》 3 《ボーラスの工作員、テゼレット》 -サイドボード(15)- |
打って変わって、こちらは打ち消しや除去を用いないコントロールデッキ「唸りプリズン」だ。
《発明品の唸り》と《古きものの活性》を用いて、ライブラリーから状況に合ったアーティファクトを探してきて対処するというアプローチでゲームをコントロールする。なので1~2枚挿しのアーティファクトも多数。墓地利用デッキに対して《トーモッドの墓所》を持ってきたり、何度も呪文を唱えるデッキ相手に《減衰球》でスピードダウンさせたり、プレイヤーに火力などを撃ち込んで勝つデッキを《魔女封じの宝珠》で完封したり……
これら特定の相手への戦略否定カードに加えて、モダンの多くのデッキを機能不全に陥れることが出来る《虚空の杯》と《罠の橋》で完封を狙う。
相手が勝てない状況を作れば、後は投了を待つ。《イプヌの細流》を《世界のるつぼ》で使いまわしてライブラリーアウトを狙ったり、《黄鉄の呪文爆弾》を《アカデミーの廃墟》で回収し続けるなど、時間はかかるが確実に勝つための手段は備えているが、実際にこれらでライブラリーかライフを削りきる前に心が折れるはずだ(特に1ゲーム目の場合、サイド後の時間を温存するためにも勝ち目が無くなればさっさと投了した方が賢い)。
アーティファクト、特に《罠の橋》にその命を委ねているデッキなのでここをピンポイントで狙われるとマズい。なので《溶接の壺》を全力で投入して、これで再生させて護るプランを採っている。サイド後にはこれが《呪文滑り》でさらに水増しされる。中途半端なアーティファクト対策は通用しないというわけだ。
これらの壺などを使われることを前提として、退治する側もサイドボードを組んでおきたいところだ。
防御こそ最大の攻撃、という姿勢でモダン環境を生き抜いているこれらコントロールデッキ。これらを使う上で大事なことは、仮想敵をしっかりと定めること。これらのデッキにはこれが効く、というのをしっかりと把握したうえで微調整して本番に臨みたい。
それゆえに誰でもすぐに扱えるお手軽なデッキというわけではないのだが、守り切って勝つという戦い方は好きな人にはたまらないものだろう。攻めの環境でこそ、モダンならではのコントロールでサバイバル! 長丁場だからこそ、じっくりと戦ってマジックを堪能するというのも良いよね。
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