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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
亡霊・幻影・代理人(モダン)
前回に引き続き、モダンの有力デッキを紹介しよう。マジックフェスト・横浜2019までにどれだけのデッキをカバーできるか、ちょっとしたチャレンジみたいなものだ。
今日紹介するデッキは、先日紹介した「ヒューマンズ」と同様の強化を受けたデッキだ。《拘留代理人》の参入である。
モダンという、どんなデッキと当たることになるのか予測しきれないフォーマットにおいて、土地でないパーマネントであれば何でも追放できるという代理人がデッキに入っていれば、なんとも安心。それがクリーチャーであれば戦闘に参加できて無駄にはなりにくく、またクリーチャーということは《幻影の像》でコピーしやすいという点も素晴らしい。
もちろん、クリーチャーということは最も対処されやすいパーマネントであることも事実なので過信は禁物だが……このデッキならば除去から護ってやれる可能性はある。「バント・スピリッツ」だ!
1 《平地》 1 《島》 1 《森》 1 《神聖なる泉》 1 《寺院の庭》 1 《繁殖池》 4 《溢れかえる岸辺》 1 《吹きさらしの荒野》 2 《霧深い雨林》 1 《金属海の沿岸》 3 《地平線の梢》 3 《植物の聖域》 1 《ムーアランドの憑依地》 -土地(21)- 4 《霊廟の放浪者》 4 《貴族の教主》 4 《至高の幻影》 3 《無私の霊魂》 2 《幻影の像》 4 《ドラグスコルの隊長》 4 《呪文捕らえ》 3 《拘留代理人》 -クリーチャー(28)- |
4 《流刑への道》 3 《霊気の薬瓶》 4 《集合した中隊》 -呪文(11)- |
3 《スレイベンの守護者、サリア》 2 《悔恨する僧侶》 2 《聖トラフトの霊》 2 《秋の騎士》 1 《弁論の幻霊》 2 《石のような静寂》 1 《安らかなる眠り》 1 《統一された意思》 1 《崇拝》 -サイドボード(15)- |
白青緑の3色、通称バントカラーで構成されたスピリットの部族デッキである。
スピリットは多くの次元に存在し、セットによっては主要部族に設定されて同種と使うことで強くなるカードがデザインされる。それらの中で最も素晴らしいものが《ドラグスコルの隊長》、全スピリットを強化しつつ呪禁で除去耐性もアップさせる、隙の無いエースカードだ。
これを使うために白青の2色は確定、あとはその隊長や同じく全体強化の能力を持った《至高の幻影》、その他のスピリットを一気に同時展開するために採用されている《集合した中隊》のために緑を足したのがこのデッキだ。
中隊は4マナで実質6マナ分までの働きを見せ、カード1枚がクリーチャー2体になり、しかもインスタント!というわけで、これを使うためだけに緑を足す価値のあるパワーカードだ。スピリットを順々に展開し、中隊から一気にその数を増やし、強化して殴り勝つ!というのがこのデッキのやりたいことだ。
スピリット・デッキの中隊が強いのは、クリーチャーを展開しつつ打点を大幅強化できるだけのカードではないという点(これだけで十分強いんだけれども)。スピリットの中には、《無私の霊魂》や《呪文捕らえ》と、相手のプランを狂わすことのできる曲者たちがいる。「お願い!」と唱えた中隊から、その状況に対するアンサーが見つかることは多々あるというわけだ。
この厄介な連中に、すでに戦場に出たパーマネントに対処できる新たな選択肢、《拘留代理人》が加われば、そりゃあ強いよね。前述のスピリットたちで護ってやることもできるし、スピリット・デッキは決着が早いので代理人の一時的な追放で十分に仕事を果たしてくれるってなもんである。
脳みそ筋肉的なゴリゴリビートと、柔軟に局面に対処し得るポテンシャルを持ち合わせた名デッキだと言えよう。
2 《平地》 2 《島》 2 《神聖なる泉》 4 《溢れかえる岸辺》 1 《霧深い雨林》 4 《金属海の沿岸》 1 《秘教の門》 1 《地平線の梢》 2 《魂の洞窟》 2 《変わり谷》 -土地(21)- 4 《霊廟の放浪者》 4 《鎖鳴らし》 4 《無私の霊魂》 4 《至高の幻影》 3 《スレイベンの守護者、サリア》 2 《悔恨する僧侶》 4 《ドラグスコルの隊長》 4 《呪文捕らえ》 3 《拘留代理人》 -クリーチャー(32)- |
4 《霊気の薬瓶》 2 《流刑への道》 1 《四肢切断》 -呪文(7)- |
3 《オーリオックのチャンピオン》 1 《拘留代理人》 1 《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅》 3 《虚空の杯》 2 《減衰球》 2 《軽蔑的な一撃》 2 《安らかなる眠り》 1 《ハーキルの召還術》 -サイドボード(15)- |
「わざわざ中隊に頼らなくても十分に強い」という考えのもと、白青の2色でまとめられているリストも存在する。こちらはよりスピリットのバリエーションが増え、メインから《悔恨する僧侶》を採用することで墓地利用デッキのことも意識した作りになっている。
中隊がないため、1枚で状況を打開するということは難しくなったが、その分マナ基盤の不安を解消する形になっている。《魂の洞窟》が使えるのもGood。《霊気の薬瓶》への依存度が上がっており、また中隊がないことで何でもかんでも適当に《呪文捕らえ》や《拘留代理人》で対処すると後が困るという、やや上級者向けの仕様になっているかな。
中隊を用いないことで《スレイベンの守護者、サリア》をのびのび使えるので、相手がクリーチャー以外の呪文を連打するデッキが多い時期にはこちらの方が良い結果を生み出すかもしれない。
スピリットには他にも《大歓楽の幻霊》を用いるという無茶に挑んだ形もあったり、その捉えどころのなさはまさしく亡霊だ。代理人によって対応力がさらに向上したこのタイプのデッキが横浜にて猛威を振るう可能性、あると思います!
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