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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ラクドス・ミッドレンジ(スタンダード)
「ラクドス」って聞いて、どんなイメージを浮かべるだろう。ラクドス教団、赤と黒のギルドで、創始者にしてマスターはギルド名にもなっているラクドス。殺戮大好き、血の宴を催すカリスマ・デーモンだ。ギルド構成員は彼を信奉する人間やゴブリン、デビルたち、自他関係なく傷つけることをいとわないヒャッハー集団……こんなイメージが強いはずだ。
ただ、都市で暴れ回っているテロリスト的な存在というわけでもなく、その娯楽能力の高さを活かしてサーカスやクラブを経営していたり、製鉄業なんかも営んでいるという設定もあるようだ。意外に、真面目。
このラクドス、カードの一部ではそのヒャッハー感を再現した攻撃全振りのデザインがなされていたりするのだが、案外デッキは手堅い戦略を用いるものだったりする。そういうのがまたラクドスらしさを感じるね。
今回は、今週末に控えたマジックフェスト(グランプリ)京都でも活躍する可能性のある、「ラクドス・ミッドレンジ」を紹介しよう!
13 《山》 1 《沼》 4 《血の墓所》 4 《竜髑髏の山頂》 1 《ラクドスのギルド門》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《根縛りの岩山》 -土地(25)- 4 《凶兆艦隊の向こう見ず》 2 《リックス・マーディの歓楽者》 4 《ゴブリンの鎖回し》 2 《軍勢の戦親分》 4 《再燃するフェニックス》 3 《包囲攻撃の司令官》 -クリーチャー(19)- |
2 《ショック》 4 《溶岩コイル》 4 《宝物の地図》 1 《最古再誕》 1 《興行 // 叩打》 1 《席次 // 石像》 2 《ウルザの後継、カーン》 1 《炎鎖のアングラス》 -呪文(16)- |
1 《軍勢の戦親分》 4 《強迫》 1 《シヴの火》 2 《焦熱の連続砲撃》 2 《恐怖の劇場》 1 《火による戦い》 1 《最古再誕》 2 《席次 // 石像》 1 《廃墟の地》 -サイドボード(15)- |
「ラクドス・ミッドレンジ」にはバリエーションが多い。赤と黒がほぼ均等五分五分のものもあれば、このリストのように赤の要素が強いものもある。赤が濃いということは、あのカードが使いたいってことだ……《ゴブリンの鎖回し》!
対戦相手とその戦場に1点ダメージをばら撒く除去能力とパワー3の先制攻撃、攻めて良し守って良しの説明不要のパワーカードだ。これを用いつつ黒を足している、とくれば仕込まれているのは《席次 // 石像》。
鎖回しの能力が誘発した後、解決を待たずに《席次》で接死を与えてやると、ダメージを与えられたクリーチャーは全滅だ。4マナでクリーチャー付きの《疫病風》と考えればこれはハチャメチャなもんである。この2枚をフィーチャーしたデッキは「デス・ウィーラー」と呼ばれることもある。
デッキとしては、鎖回しを筆頭に、《溶岩コイル》など除去に長けているのでクリーチャーデッキ相手には強い。捌いて相手が息切れしたら、4マナ以降のカードで勝負を決める。
受けに回っている際にはドローの質が大事なので、《宝物の地図》がキーになってくる。
土地と除去をバランスよく引けるように占術し、これが《宝物の入り江》になるころにはドローで《包囲攻撃の司令官》などを探しに行って相手が立て直す前に勝負を決める。
コントロールデッキ相手には、その司令官や《軍勢の戦親分》《再燃するフェニックス》などのカード1枚では対処されにくいもので攻めていく。プレインズウォーカーも助けになってくれるだろう。個人的には《炎鎖のアングラス》が最近とても強く感じる。
手札とライフを同時に攻められるので、これが2~3ターンも生き延びれば相手はもう瀕死になっているだろう。これの枚数が多めのリストもちょいちょい見かけるね。
黒を足しているデッキの嗜みとして、サイドに《強迫》を4枚採用している。
コントロールやコンボデッキには、これで相手のプランを崩しにかかる。先述のアングラスに加えて、《興行 // 叩打》も使って手札を攻めるのだが、これに青を足し《思考消去》《虚報活動》などでさらにその戦略を強めたデッキも楽しい。
ミッドレンジ=中速デッキは、勝つためのカードがしっかりしてさえいればそれに至るまでのルートはある意味自由だ。よりクリーチャーを根絶やしにするか、あるいは1マナ圏からクリーチャーを展開して攻めの要素を強めるか? 皆でそれぞれ好きなスタイルを突き詰めてみよう。ラクドスは柔軟で、情熱と手堅さを兼ね備えているからね!
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