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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
新環境のラクドス・バーンを作ってみた(スタンダード)
『ラヴニカのギルド』にて登場した《実験の狂乱》はむちゃくちゃ強いカードで、これがスタンダードに与えた影響はかなり大きい。赤には時折、不確定な形でアドバンテージを与えてくれるカードが登場する。それらの中でも狂乱はかなり上位に位置するパワーカードだ。同じスタンダード環境に相性の良いカードが多数あるという追い風も大きかったことだろう。
では、『ラヴニカの献身』にて登場する《恐怖の劇場》はどうだろうか?
黒を必要とする2色にはなったが、3マナという軽いコストで設置できるのが魅力的だ。毎ターンカードを1枚追放し、それを唱えられるようになるという赤のお家芸デザインではあるのだが、このカードは追放したカードを貯めておけて、ターンを跨いでしまっても後から唱えられるという点がこれまでの同様デザインのカードと一線を画す。ただしそれらの追放された呪文を唱えるためには、自分のターンに対戦相手がライフを失っているという前提条件を満たさなければならない。要するに、ガンガンライフを狙っていくデッキで使いなさいと、そういうカードだ。
黒赤・ラクドスにとってそれは難しいことじゃない。今日はこのエンチャントを使ったラクドス教団らしいヒャッハー!と言いたくなるデッキを考えてみよう!
今回ラクドスに与えられた能力は「絢爛」。《恐怖の劇場》と同じく、同じターンに相手がライフを失っていたならば別のコストで唱えられるという能力だ。中でも注目は《批判家刺殺》。
物騒な名前だがその効果も切れ味アリ、絢爛で1マナ3点の実質《稲妻》となるカードだ。現スタンダードには《魔術師の稲妻》がある。合わせれば《稲妻》8枚体制という、まるでモダンやレガシーかのような強烈なバーンデッキが組めてしまう! 《恐怖の劇場》にこれらを貯め込んでおいて、口火を切ったら一瞬でライフをかっさらう……バーンデッキで決まりだな!
11 《山》 2 《沼》 4 《血の墓所》 4 《竜髑髏の山頂》 1 《ラクドスのギルド門》 -土地(22)- 4 《槍播き》 4 《ギトゥの溶岩走り》 4 《ヴィーアシーノの紅蓮術師》 -クリーチャー(12)- |
4 《ショック》 4 《稲妻の一撃》 4 《君主の一噛み》 4 《批判家刺殺》 4 《魔術師の稲妻》 3 《恐怖の劇場》 2 《危険因子》 1 《興行 // 叩打》 -呪文(26)- |
2 《死に到る霊》 2 《強迫》 2 《溶岩コイル》 2 《魔性》 2 《ドリルビット》 1 《肉儀場の叫び》 2 《興行 // 叩打》 2 《苦悩火》 -サイドボード(15)- |
以前にも一部で人気を得ていた「ラクドス・バーン」。その時にはなかった……《血の墓所》がやってきたのは何にも代えがたい大きな収穫だ。タップインでテンポが阻害される可能性がグッと減る、これは速攻デッキにとってとても大事なことだ。
デッキとしては、何も考えなくて良い形を優先してみた。バーンデッキは火力呪文を対戦相手に投げ込んでライフを削り切ることが目標だが、その勝つために必要な火力を、時に相手のクリーチャーに対して唱えることを要求される。こちらのクリーチャーの攻撃を通すためにそうするのだが、結果として本体に撃っていた方がダメージ効率が良かった、クリーチャーに撃ってしまったせいで負けた、ということが慣れないうちには起こってしまう。だったらもう、殴る気は薄目にしといて、とにかくプレイヤーに火力を投げつけていこうじゃないかと。とにかく効率よくマナを使ってライフを削っていき、《恐怖の劇場》で手札が切れても攻め手は絶やさない、ただそれだけ一直線なデッキだ。
このデッキの戦略を支えてくれると期待しているのは《槍播き》。
毎ターンプレイヤーに1点を確実に刻み付けてくれる、地味ながら役目を果たす仕事人系のカードだ。絢爛とも《恐怖の劇場》とも相性が良く、絶え間ない攻めをしっかりと支えてくれるはず。余談だが、同じようにプレイヤー本体に直接ダメージを与える《教団のギルド魔道士》は《批判家刺殺》のみならず《魔術師の稲妻》も1マナにしてくれる、Wイナズマスタイルのマスターピース!……と思いきや、予想通りタイプはウィザードではなくシャーマンだった。皆も間違えないように気を付けて!
サイドボードにはこれでもかと新カードを並べてみた。個人的に気になっているのは《死に到る霊》。
ちっぽけな《ショック》でも《黎明をもたらす者ライラ》などの憎いあんちくしょうを葬り去れるようになるのはとても頼もしく見える。本人のスペックも悪くないので、これは試してみたいカードだ。《ファイアソングとサンスピーカー》と並べて火力が絆魂・接死を持つネタデッキも組んでみたくてたまらない……これはいかん、持病の発作が。
やっぱり新セットが出る前はあれも使いたいこれも使いたいとワクワクが止まらないね。『ラヴニカの献身』発売日はもう目の前、皆が良いスタートダッシュを切れるように祈ってるよ!
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