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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
シングルトンで遊ぼう!
学生さんはぼちぼち冬休み? 社会人の皆も年末に差し掛かるとマジックを遊べるタイミングが少しは増えたりするかな? 寒くなって外に出かけることが厳しくなってもね、そこはこれインドアな遊びですから。マジックなら、外で雪が降ろうが吹雪になろうが、おこたでぬくぬくしながらまったり遊べてしまうのである。
完全に家にこもって、オンラインで遊べるのも良いね。「MTGアリーナ」広め隊(自称)の僕としても、外出が難しくてもぜひオンラインで遊んでほしいなと。このアリーナでも、あるいは忘年会をかねて集まってワイワイやる際にも、普段の競技マジックから離れたカジュアルフォーマットで対戦するってのがより楽しいものだったりする。ホリデーシーズン、マジックが誇る多数のフォーマットを遊んでみてほしいものだ。
今日はそういうマイナーフォーマット推し企画として、「シングルトン」をオススメしよう。シングルトン、耳慣れない響きかもしれないが、ルールはいたって簡単。基本土地でないカードはデッキに1枚制限で60枚のデッキを構築しての対戦だ。ハイランダーと呼ぶこともあるね。簡単に言うと統率者がいない統率者戦を1対1でやる、って感じだ。
「MTGアリーナ」ではちょくちょくこのシングルトンのイベントが開催され、世界中のプレイヤーと対戦することができる。スタンダードのカードのみなので、「ブロール」に近いものがあるね。カード資産が潤沢でなくてもデッキが組めるというのが最大の特徴。何せレアの2色土地が4枚ずつ揃い切っていなくても1枚あれば組めるというのが大きい。
今日はそんなシングルトンで僕が実際に組んでみたデッキを1つ(+オマケ)紹介しよう!
7 《沼》 5 《森》 1 《島》 1 《草むした墓》 1 《森林の墓地》 1 《ゴルガリのギルド門》 1 《湿った墓》 1 《水没した地下墓地》 1 《ディミーアのギルド門》 1 《内陸の湾港》 1 《愚蒙の記念像》 1 《結束の記念像》 1 《天才の記念像》 1 《進化する未開地》 1 《廃墟の地》 -土地(25)- 1 《物盗りインプ》 1 《セイレーンの嵐鎮め》 1 《縫い師への供給者》 1 《泥棒ネズミ》 1 《光胞子のシャーマン》 1 《帆凧の掠め盗り》 1 《万面相、ラザーヴ》 1 《マーフォークの枝渡り》 1 《探求者の従者》 1 《管区の案内人》 1 《翡翠光のレインジャー》 1 《疫病牝馬》 1 《疫病造り師》 1 《正気泥棒》 1 《打ち壊すブロントドン》 1 《ゴルガリの拾売人》 1 《人質取り》 1 《貪欲なチュパカブラ》 1 《破滅を囁くもの》 1 《地底王国のリッチ》 1 《殺戮の暴君》 1 《墓場波、ムルドローサ》 -クリーチャー(22)- |
1 《死の重み》 1 《更生の泉》 1 《アルゲールの断血》 1 《暗殺者の戦利品》 1 《宝物の地図》 1 《記憶の裏切り》 1 《煤の儀式》 1 《ヴラスカの侮辱》 1 《陰惨な生類》 1 《最古再誕》 1 《採取 // 最終》 1 《ゴルガリの女王、ヴラスカ》 1 《秘宝探究者、ヴラスカ》 -呪文(13)- |
このデッキの主役は《墓場波、ムルドローサ》!
彼女の能力でアドバンテージを得て、パーマネントを再利用して勝利しようというのがデッキの狙いだ。基本的な設計思想はスタンダードのゴルガリに近い。相手のクリーチャーを除去し、こちらはクリーチャーで盤面を固め、最後はパワーカードで蓋をして勝つ、と。特にプレイングに難しいところはなく、誰にでも扱えるデッキだと思う。
ムルドローサの能力は墓地から各パーマネント・タイプのカードを1つずつプレイできるというもの。土地を置いて、クリーチャー・エンチャント・アーティファクト・プレインズウォーカーをそれぞれ1枚ずつ唱えることができるというわけだ。
そこで、このデッキではそれらのパーマネントを積極的に採用している。打ち消されたり破壊されたりしても後にムルドローサで回収できるので構わない、強気にプレイしていけるのがポイント。ちょっと不利なブロックでも、むしろ《貪欲なチュパカブラ》なんかはむしろ墓地に落ちた方がオイシイので、ライフを優先に動いていけば良い。
各パーマネントには記念像サイクルや《打ち壊すブロントドン》《最古再誕》のように自ら墓地に落ちるものも多数含まれている。これらをうまく活用して圧倒してやってほしい。
個人的には《更生の泉》がライフを回復させつつ、後半はドローして唱えなおしてを繰り返せる激シブカードとして活躍してくれて気に入っている。
このデッキはあるデッキをやや意識した作りになっている。シングルトンでは無視できない存在だ。
16 《沼》 6 《島》 1 《湿った墓》 1 《水没した地下墓地》 -土地(24)- 20 《ネズミの群棲》 1 《逃亡者、梅澤哲子》 -クリーチャー(21)- |
1 《潜水》 1 《卑怯な行為》 1 《霊気トンネル》 1 《喪心》 1 《航路の作成》 1 《高くつく略奪》 1 《否認》 1 《切断された糸》 1 《板歩きの刑》 1 《殺害》 1 《復活》 1 《黄金都市の秘密》 1 《水結び》 1 《薬術師の眼識》 1 《名声の代価》 -呪文(15)- |
シングルトン名物、ネズミデッキ!
シングルトンは同名カードは基本土地以外は1枚しか使えない、しかしマジックには「カードに書かれていることを優先する」という黄金律がある。《ネズミの群棲》はこのフォーマットの定めを断ち切って好きなだけ使用できる、法を超越した存在だ! とにかくあっという間に人をひき潰すマッスルネズミ集団が誕生するので注意されたし。《逃亡者、梅澤哲子》と組み合わせた黒青タイプはかなり強いデッキだ。僕のムルドローサデッキでは《疫病牝馬》などでこれに対抗しようという姿勢だ。
ネズミ含む序盤からクリーチャーを大量展開してくるデッキ相手の耐性を高めるために《黄金の死》なども採用したいところ。そうなるとパーマネントでない呪文の数が増えるが、《ミラーリ予想》で使いまわして、さらに《ミラーリ予想》をムルドローサで……というドリーマー向けのムーブも狙えるようになる。
とにかく構築が楽しいデッキなので、皆もあれこれ考えてみてほしい。シングルトン最強決定戦とか、あったかい室内で楽しんでほしいね!
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2024年12月18日号|週刊マジックニュース
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