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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
プロツアー直前!ギルドデッキ特集 その3(スタンダード)
さあ今夜からプロツアー『ラヴニカのギルド』だ! 秋の夜長、観戦にオールインして夜更かしするもよし、後からアーカイブでオイシイ所を観るもよし、各々のスタイルで楽しんでもらえたらと思う。
今回のプロツアーはセット発売から1か月の期間を経て開催となる。デッキが作られるには十分な時間だ。リールとニュージャージー、2つのグランプリも挟んで、成熟したデッキたち。それらを一歩、先に進ませた構築が飛び出すのか? そのあたりもワクワクしながら見届けてほしいね。
『ラヴニカのギルド』で登場したギルドのカードを用いた2色デッキを紹介してきた今シリーズ、トリに紹介するのは白と緑という優しいカラーの組み合わせ・セレズニア議事会! セレズニアは最初期から一貫して1つのテーマに沿ったカードが作られている。トークンを中心に、クリーチャーを大量展開してボーナスを受け取ろうという姿勢だ。
最初のセット『ラヴニカ:ギルドの都』では「召集」能力でマナを払わずクリーチャーをタップして呪文を唱えようというカードが登場。続く『ラヴニカへの回帰』ではトークン生成カードと、そのトークンを増やす「居住」能力で盤面にクリーチャーを並べまくるギルドとしての地位を確立した。
そして『ラヴニカのギルド』では、新たなる召集カードとトークン戦術を後押しするカードが多数登場。とにかく数で戦がしたい!というのであれば、このギルドを使うに限る!
10 《平地》 3 《森》 4 《寺院の庭》 4 《陽花弁の木立ち》 -土地(21)- 3 《追われる証人》 4 《アダントの先兵》 2 《協約の魂、イマーラ》 3 《ベナリアの軍司令》 1 《豊潤の声、シャライ》 3 《敬慕されるロクソドン》 1 《不和のトロスターニ》 -クリーチャー(17)- |
3 《軍団の上陸》 4 《苗木の移牧》 2 《征服者の誇り》 4 《ベナリア史》 3 《議事会の裁き》 4 《大集団の行進》 2 《開花 // 華麗》 -呪文(22)- |
3 《トカートリの儀仗兵》 3 《防御牝馬》 2 《黎明をもたらす者ライラ》 3 《不可解な終焉》 1 《残骸の漂着》 2 《不滅の太陽》 1 《ビビアン・リード》 -サイドボード(15)- |
とにかく全体強化で殴る! シンプルなコンセプトの「セレズニア・トークン」だ。このデッキを使ってやるべきことは、トークンを中心にとにかくクリーチャーを展開し、それのサイズを大きくするカードで強化する、それだけだ。最大効率を求めて展開すれば良いので、プレイングも難しくない。初心者でも気持ちよく勝つことができて、マジックの楽しさを知るにはもってこいのデッキだ。で、簡単なことをやっているからと言って上のレベルで通用しないデッキというわけでもない。そういう意味でもオススメしたいデッキだね。
このデッキのキラーカードは《大集団の行進》。
お互いクリーチャーを出して睨みあっているところに突如現れる大量の1/1絆魂持ち兵士。素のサイズは小さくとも《不和のトロスターニ》《ベナリアの軍司令》《敬慕されるロクソドン》《征服者の誇り》《開花 // 華麗》と多数ある全体強化で育ててやればバケモノ集団に。
このカードの恐ろしいところは、X呪文なのに複数枚引いても腐らない、どころかたくさん引けば引くほど強い点。インスタントなので隙なく運用でき、召集でXを大量に支払うことができ、そして1枚目で出したトークンを使って2枚目・3枚目を唱えることができてしまうという……なかなかにパーフェクトなカードだ。
この手のデッキは長期戦になればなるほど厳しくなっていくのだが、このカードはうっかり通ってしまえばどんな状況からでも逆転してしまえる可能性を秘めているので、最後まであきらめずにゲームができるのはありがたいところ。絆魂でゴリッと回復して相手の計算を狂わせ、ダメージレースをちゃぶ台返ししてやろう!
9 《森》 2 《平地》 4 《寺院の庭》 4 《陽花弁の木立ち》 3 《名誉の記念像》 -土地(22)- 4 《ラノワールのエルフ》 4 《マーフォークの枝渡り》 4 《野茂み歩き》 4 《翡翠光のレインジャー》 4 《不和のトロスターニ》 -クリーチャー(20)- |
4 《議事会の裁き》 4 《発見の道》 3 《不滅の太陽》 4 《大集団の行進》 3 《開花 // 華麗》 -呪文(18)- |
4 《アダントの先兵》 3 《秋の騎士》 1 《殺戮の暴君》 3 《不可解な終焉》 2 《暴君への敵対者、アジャニ》 2 《ビビアン・リード》 -サイドボード(15)- |
《大集団の行進》まで繋げることができれば、赤単のようなライフを削ることにすべてを懸けているデッキに負けることはない。その、対赤単(とそれに準ずるデッキ)における強さをより強化するアプローチで組まれた、ちょっと方向性の違うデッキもこのギルドは提供してくれる。
赤単に強いライフ回復システムと言えば、探検&《野茂み歩き》! ということでゴルガリでよく用いられる探検パッケージを白緑に持ち込んだのが「セレズニア探検」だ。
探検をするたびにサイズアップしつつ3点回復させてくれる《野茂み歩き》、このカードの本当のポテンシャルは実は白緑において開花する!
キーとなるのは《発見の道》。
これと《大集団の行進》が組み合わさると……トークンたちが大探検隊を結成し、《野茂み歩き》が「こんなんおかしいやろ!」と言いたくなるほどのライフを授けてくれる。赤単やビートダウンはこれでもう「すんませんでした」と降参するしかない。このデッキが目指すのはそんな、心をへし折る決着だ。
メインとサイドという違いはあるが、どちらのリストにも共通して採用されているのは《不滅の太陽》。
プレインズウォーカーを用いる必要があまりない白緑2色では、このカードはデメリットなしで恩恵のみを受け取ることができる。追加ドロー、呪文コスト軽減、クリーチャー強化とこの色が欲しいものをすべて持ち合わせ、同時にゴルガリらが用いるプレインズウォーカーを先置きで完全無力化して勝利を狙うのだ。
今回はプロツアーでその姿を見るであろう3つのギルドのデッキを直前紹介という形で取り上げたが……残るギルドで言えば「ボロス・エンジェルズ」も用いるプレイヤーは少なくないだろう。あとは3色になってジェスカイやエスパーなどの青白+αのコントロールデッキ、赤単速攻デッキ、青単のテンポデッキなどなど……デッキバリエーションは多彩で、同時にどれが勝ってもおかしくないという環境だ。
これら既存のデッキを跳ね飛ばす新デッキが現れるかもしれないし……可能性の宝庫であるラヴニカ環境、その王者が決まる瞬間を、その目で直接見てほしいね!
プロツアー『ラヴニカのギルド』 日本語実況生放送
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