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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ディミーア・パイレーツ(スタンダード)

岩SHOW

 アイアイ、ヨーホー、ヤイサホー! 俺たち海賊は海とお宝があるところならどこでも行くぜ。どうやら今はラヴニカって次元がお宝で満ち溢れてるらしいな。そうと聞いちゃじっとしてられねぇぜ! 出航だッッ!

 ……何? ラヴニカには……海がねぇって? 都市が覆いつくしちまったって、どうかしてるぜ! でも地下から太古の海が姿を現した? フムフム……船は通れそうか?何、地下墓地を流れる水路があるって? 俺たち海賊にはおあつらえ向きじゃねぇか! 帆を上げろッッッ!

Barry Wilson - 「ディミーア・パイレーツ」
PPTQ @ Game Cafe (Independence, MO) 優勝 / スタンダード (2018年10月20日)[MO] [ARENA]
7 《
5 《
4 《湿った墓
4 《水没した地下墓地
2 《手付かずの領土

-土地(22)-

4 《セイレーンの嵐鎮め
2 《巧射艦隊の追跡者
4 《勇敢な妨害工作員
4 《凶兆艦隊の毒殺者
4 《深海艦隊の船長
4 《帆凧の掠め盗り
2 《夢呼びのセイレーン
2 《人質取り

-クリーチャー(26)-
4 《執着的探訪
2 《潜水
2 《喪心
4 《見張りによる消散

-呪文(12)-
2 《疫病牝馬
2 《強迫
2 《溺死者の行進
3 《軽蔑的な一撃
2 《渇望の時
2 《狡猾な巾着切り
2 《ヴラスカの侮辱

-サイドボード(15)-
mtgtop8.com より引用)

 というわけで今日は『イクサラン』ブロックが誇る海賊たちを集結させたデッキをご紹介だ。このデッキも実は『ラヴニカのギルド』環境となったことで新戦力を手にしている。なんのことかって? ほら、土地だよ!《湿った墓》を獲得したのだ。

 前環境の青黒の土地は今環境でも続投の《水没した地下墓地》と、『アモンケット』の《異臭の池》。この《異臭の池》、サイクリングが付いているのはゲーム後半では便利なのだが、確定でタップ状態で戦場に出てしまうのが、ビートダウンデッキ的には難点だった。やっぱりスムーズに序盤からマナを最大限に使って動きたいからね。その点、ライフを犠牲にするだけでサクッとアンタップインな《湿った墓》の獲得は大きいのである。これで青黒2色の海賊ビートダウンはかなり作りやすくなった。思う存分殴って奪おう!

 《セイレーンの嵐鎮め》《巧射艦隊の追跡者》《帆凧の掠め盗り》《人質取り》といった面々は既に他のデッキでも活躍しているのでお馴染み。

 でも他の面々は『イクサラン』環境のリミテッドでもやらないとあまり見かけないものが圧倒的多数。そもそも、青黒で海賊デッキを組むことに何かメリットはあるのか? そこはご安心を、キッチリと海賊が集うことで恩恵を受けられるようになっている。

 《深海艦隊の船長》は他にトークンでない海賊をコントロールしていれば攻撃時に海賊・トークンを生成、小粒でも威迫持ちのトークンでライフを詰めるぞとプレッシャーをかけてくれる。

 全体除去で盤面を捌いていくデッキに対して、1ターン目《セイレーンの嵐鎮め》からの2ターン目にこれを出せば、後は手札を温存しながら盤面を形成できるのが良いね。

 クリーチャーを用いてくるデッキには《夢呼びのセイレーン》が効果的。

 4マナ3/3飛行・瞬速、戦場に出た際に他の海賊がいれば土地でないパーマネントを2個タップ。緑単などの大型クリーチャーで殴るデッキ相手に攻撃を阻止しつつ、こちらは威迫&飛行で殴る……なかなかイケてるんじゃないかな?

 そして海賊で固めることで最も活きてくるカードといえば《見張りによる消散》!

 海賊をコントロールしていれば《マナ漏出》並みの優秀な打ち消しになってくれる。これで相手の逆転を懸けた重めのカードを打ち消して殴りきる、これぞ海賊の勝ち方だ!

 サイドボードにも海賊が潜んでいる。今環境でもなかなかに強い「セレズニア・トークン」デッキをガッツリ対策する《狡猾な巾着切り》が眩しい。《大集団の行進》から出るトークンをそっくりそのままいただいちゃおう。

 コントロールデッキや消耗戦になりそうな相手には《溺死者の行進》、海賊に永遠の眠りはないのだ。

 クリーチャーがすべて海賊というだけで、使っていてテンションが上がりそうなこのデッキ。しっかりと海外のプロツアー予備予選(PPTQ)を突破しているので、実力も確かなものかもしれないぞ。

 スタンダードという大海原、無法者たちを束ねて君だけの財宝を手に入れろ!

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