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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:不滅の太陽(スタンダード)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:不滅の太陽(スタンダード)
by 岩SHOW
オラーズカに眠る伝説の秘宝《不滅の太陽》は、結局すべての黒幕であるニコル・ボーラスの手に渡ってしまった。
アゾールが自らのプレインズウォーカーの灯を犠牲にしてでも作り上げたアーティファクトは、プレインズウォーカーの能力を封じるものであり、カードデザインにもその設定が取り入れられている。手にしたものには永遠の命や巨万の富を授けると言われるだけあって、その能力は戦場に出せば勝利へとグッと近くなる強烈なものだ。
しかし、このカードが構築にて採用されていることは珍しい。6マナというコストや、その能力を活かしきるデッキ構成は難しいのかもしれない。
今日は《不滅の太陽》を構築にて採用したコントロールデッキを紹介しよう。この伝説のアーティファクトを使いたいけどデッキが思い浮かばなかった、そんな人の助けになったらいいな!
11 《平地》 4 《シェフェトの砂丘》 4 《廃墟の地》 3 《屍肉あさりの地》 2 《オラーズカの拱門》 -土地(24)- -クリーチャー(0)- |
3 《領事の権限》 4 《不可解な終焉》 4 《宝物の地図》 1 《アゾールの門口》 3 《砂漠の拘留》 4 《排斥》 4 《イクサランの束縛》 2 《残骸の漂着》 1 《ギデオンの介入》 4 《燻蒸》 2 《不滅の太陽》 4 《副陽の接近》 -呪文(36)- |
4 《威厳あるカラカル》 4 《歩行バリスタ》 1 《領事の権限》 3 《黄昏のピラミッド》 1 《ギデオンの介入》 2 《試練に臨むギデオン》 -サイドボード(15)- |
《反逆の先導者、チャンドラ》《秘宝探究者、ヴラスカ》が現スタンダードの二大強力プレインズウォーカーだ。彼女らを使用しない色であれば《不滅の太陽》は良い対策カードとして機能するだろう。何よりも先置きすると後から出てきた彼女らにまったく仕事をさせない点が素晴らしい。
というわけで、《不滅の太陽》を採用した白単のコントロールデッキである。《副陽の接近》で勝つデッキなのでいわゆる「副陽コントロール」の亜種であるのだが、太陽に関係のある名を持ったカードが共存しているのはなんだかテンションが上がるね。
コントロールであるが、単色なのもあってデッキリストはシンプルそのもの。あの手この手でどうにかしようというデッキではなく、毎ゲーム、判で押したような展開を望んでいる。そのゲームプランとは......除去、除去、除去!
クリーチャーおよびパーマネント除去の張り手をバチバチと叩き込んで疲弊させ、手が止まったらドスコイと《副陽の接近》で押し切る横綱相撲的な戦い方だ。単体除去から全体除去、《領事の権限》《ギデオンの介入》といった突然死を防ぐカードまで取り揃えて、大地にしっかりと根を張った大樹のように動かすことのできない盤面を作り上げていく(というか相手に盤面を作らせない)。
対戦相手の出してくるクリーチャーに付き合って除去を撃ち続けていると、相手も息切れするがこちらもその分カードを消耗しているのでトップデッキ勝負になってしまう。こうなると受ける側のデッキが不利になってしまうので、そこを各種アドバンテージ・エンジンでカバーしてやることで圧倒してやる、というのがコントロールデッキのお約束。このデッキではその枠を《不滅の太陽》をはじめとするプレインズウォーカーでないパーマネントが担っている。
単色で中速以上の重さのデッキでは定番の《宝物の地図》は、占術で毎ターンのドローの質をわずかではあるが向上させてくれる。土地も呪文も引きたいこのデッキではこれがあると安心してゲームを進められる。変身後は宝物を3つばら撒いて使えるマナを増やすが......いざという時でなければこれらは《宝物の入り江》の起動型能力で生け贄に捧げてドローすることになるだろう。
《アゾールの門口》も手札の量は増えないが質を高めてくれる。このデッキでは《太陽の聖域》に変身させることは簡単なことではなく、無理に狙いにいかなくて良いが......14点以上ライフがある状況でこれ1枚から《副陽の接近》2連発で勝ち!なんて引き出しもあるにはある。
ドローと言えば土地が並ぶデッキでお馴染みの《オラーズカの拱門》もしっかり採用。単色コントロールは、カードの枠を割かずに土地のスロットでこのようにアドバンテージ繋がる可能性のあるカードを積極的に採用にいけるのも強みだね。
さて、それでは本題の《不滅の太陽》について。まずメインデッキではクリーチャーが0枚なのでクリーチャーを強化する能力が空気になっている(笑)。まあこれもサイド後は《威厳あるカラカル》ら猫のサイズを上げてくれるのでデッキにとって完全な無駄なものとなっているわけではない。
うってかわって、毎ターン問答無用で追加のドローが得られるのは相手を選ばず実に強力だ。この能力で対戦相手とリソースの差をつけていって逃げ切りを狙いたい。
また、それをサポートするのがすべての呪文のコストを{1}軽くする能力。これがこのデッキにとってはなかなか嬉しい。除去もしつつ《副陽の接近》を唱えたりと、終盤は何かと2回以上のアクションを求められる場面が増える。そんな状況下でもこの能力があればサクサク動ける。3マナ立てているだけで相手は《残骸の漂着》をケアして攻撃クリーチャーを指定しなければならないというのも地味ながら強いシーンがあるだろう。
これだけの仕事をするのであれば、6マナという少々重めの初期投資もお釣りがくるというもの。これを設置する前と後ではまるで別のゲーム。苦しい状況を耐えきったご褒美タイムだ、今までの分好き放題しちゃっていいぞ!君は太陽に甘える権利を勝ち取ったんだ!(何の話だ)
『イクサランの相克』環境は赤単色のアグレッシブなデッキが暴れ回るところから始まった。環境初期には速いデッキが強く、それを追いかけるようにコントロールデッキが台頭する。
このデッキもそんな赤い荒波、熱波に揉まれたプレイヤーが作り出したデッキの1つだ。最速の相手がわかれば、それを研究してその猛攻から生き延びる方法を割り出す。他にもコントロールデッキが続々と姿を現しつつある現環境。では今度はそれらをいかに効率よく倒すか? そこに焦点を当てたデッキが出てくるかもしれないね。こうやって毎度毎度、環境が変化していくのがマジックの魅力なのだ。
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