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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:青黒GPG(スタンダード)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:青黒GPG(スタンダード)
by 岩SHOW
マジック最高に面白い! プロツアーを観て感動した! マジックのプロプレイヤーになりたい! プロツアーへ行くにはどうしたらいいの? ......こんな疑問には「まずはPPTQに行ってみたら良いんじゃないか?」と答えてあげよう。
PPTQとは「プロツアー予備予選」の略称。マジックを取り扱うショップにて開催され、このトーナメントで優勝することでその1つ上のトーナメントとなるRPTQ(プロツアー地域予選)への参加権利を得る。このRPTQで上位に入賞することができれば......プロツアーデビューだ。
PPTQは世界中で最も開催されているトーナメントということになる。世界各地のPPTQの結果がネットに上がってくる。そこにはプロツアーへどうしても行きたい夢に満ちた人々、純粋にマジックを遊ぶ場が欲しくて参加した人々、いろんなプレイヤーがいてそれぞれのマジックを楽しんでいるんだなと思うと......無機質な文字の羅列にも生命が宿っているように思えてくる。どこかも知らない地にあるお店のPPTQの結果を見る、というのが好きなのだ。
そんな具合に世界各地のPPTQの上位デッキリストを見ていると、最近「GPG」の3文字を目にするようになってきた。God-Pharaoh's Gift、すなわち《王神の贈り物》を用いたデッキの総称だ。
プロツアー『イクサラン』にて準優勝、ワールド・マジック・カップ2017制覇と、スポットライトを浴びることが多かった、前環境の主力デッキの1つだ。
『イクサランの相克』発売に伴う環境の変化で、本命デッキの1つになるのではと目されてきたそのデッキが、発売から約1か月でさまざまなバリエーションを世に送り出している。
今日はその中から、新カードも取り入れた青黒のタイプを紹介だ!
3 《島》 8 《沼》 4 《水没した地下墓地》 4 《異臭の池》 4 《霊気拠点》 2 《イプヌの細流》 -土地(25)- 4 《査問長官》 4 《才気ある霊基体》 4 《帆凧の掠め盗り》 4 《歩行バリスタ》 4 《機知の勇者》 1 《戦利品の魔道士》 2 《人質取り》 2 《貪欲なチュパカブラ》 2 《スカラベの神》 -クリーチャー(27)- |
2 《致命的な一押し》 4 《来世への門》 2 《王神の贈り物》 -呪文(8)- |
2 《巧射艦隊の追跡者》 3 《夢盗人》 2 《豪華の王、ゴンティ》 3 《強迫》 2 《致命的な一押し》 1 《渇望の時》 2 《ヴラスカの侮辱》 -サイドボード(15)- |
どんなデッキ?
《王神の贈り物》からクリーチャーを永遠衆=4/4のゾンビとして蘇らせ、戦場に出た際の能力などでアドバンテージを取りながら盤面を支配していく、コントロール要素とコンボ要素を併せ持ったデッキ。
ドロー呪文や《査問長官》《機知の勇者》とカードを墓地に送る手段に優れた青を主軸とし、墓地から釣り上げて強い《発明の天使》と贈り物高速展開を可能にする《復元》を用いる白、贈り物と同様の動きが可能な《スカラベの神》有する黒のどちらか・あるいはその両方を組み合わせたデッキが主流。
本日紹介する黒型は、《帆凧の掠め盗り》《人質取り》と対戦相手に干渉する手段に優れているのが特徴。
これらのクリーチャーをまずは普通に使って、対戦相手を妨害したり攻めたりしながら、青いカードで墓地を肥やす。カードを引いて捨て、自身のライブラリーを墓地に置く能力を起動していく。6枚以上のクリーチャー・カードが墓地に落ちたら《来世への門》の能力を起動し《王神の贈り物》を戦場へ。
そこからは毎ターン、眠れるクリーチャーを掘り起こして対戦相手を圧倒してやろう。
持久力に優れており、準備を整える時間さえ勝ち取ればビートダウンを圧殺可能だ。なので《才気ある霊基体》など相手の攻撃を食い止めるクリーチャーが多く採用される。
テクニック!
《戦利品の魔道士》+《来世への門》:贈り物を戦場に出すことで勝利を目指すので、そこにアクセスするカードは1枚でも多いに越したことはない。《戦利品の魔道士》は5枚目の《来世への門》として機能し、不要であれば捨ててしまって、すでに出している門のためのクリーチャー枚数を増やすこともでき、使い勝手の良い1枚。《金線の使い魔》や《霊気圏の収集艇》を仕込んでおくとテクニックの幅が広がってなお良い(スペースを確保するのには頭を悩ませるかもしれないが)。
注目のカード:《貪欲なチュパカブラ》
対象に取れさえすれば、破壊不能さえ持っていなければ、どんなクリーチャーでもその歯牙の餌食だ。4マナで戦場に出た際にクリーチャーを破壊するヤツといえば《ネクラタル》が真っ先に思い浮かぶ。あやつもバケモンのように強かったが、このチュパカブラはそれすら上回る対象範囲の広さで、初見の際は何かの間違いじゃないかと目を疑ったものだ。
適当なクリーチャーを噛み殺しつつ、相手の大型クリーチャーでもブロックして墓地に眠らせておこう。スカラベか贈り物か、この猛獣を永遠の眠りから解き放つことができれば、それはまさしく悪夢だ。
見た目はテクニカルなデッキに見えるが、思っているよりもずっとシンプルなデッキだ。青黒という繊細さの象徴のようなカラーで敬遠していた人は、思い込みに惑わされずに手に取ってみては。クリーチャーたちでねちっこく嫌がらせしつつ、折り返しからはゾンビをわらわらと送り出す攻め手になれる。柔と剛を取り揃えた「マジックをやっている感」が味わえるデッキだ。自分に合ったカスタマイズも楽しいぞ!
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