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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:もしもブロック構築があったなら(デッキを作ってみよう)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:もしもブロック構築があったなら(デッキを作ってみよう)

by 岩SHOW

 先日、MTG Arenaという新しいデジタルゲームのテストプレイに参加した。新しいもの好きだし、デジタルならではの派手な演出でよりエンターテイメント性の高いマジック体験ができるとあれば最高だ!と喜び勇んでテストプレイに臨んだ。

 攻撃するとカードが盤面を動き回り、Magic Onlineとはまた違った面白さを体験することができた。今回のテストプレイでは、『イクサラン』72パックを開封してそれらを用いた構築戦を行った。資産の限られたブロック構築ってわけだ。《水没した地下墓地》が7枚ほど出てきて「こんなにいらんねん!」となったが、パックを剥くのも楽しいひと時だった。

 出てきたカードを見ると、赤いものが圧倒的に多かったため、これらを用いて中速赤単を組んでみた。《風雲船長ラネリー》と《焼熱の太陽の化身》が複数枚出てくれたので、ラネリーから宝物・トークンを生成して化身へと繋げる動きをメインにした骨太な構築にしてみたのだ。

 これでネット対戦を数回行ったのだが......72パックもあれば、お互いのデッキにはある程度カードが集まっており、リミテッドではまず組めないレベルのデッキ同士の対戦を楽しむことができた。スタンダードでは使われていないものの、『イクサラン』のカード同士の対戦であれば輝きを増すカードも多数。

 そんなわけで今日は、今はなきブロック構築というフォーマットがまだあったとしたなら、こんなデッキを使ってみるのはどうかな?というIfの世界のお話をしたいと思う。Arenaが正式稼働すれば、皆も遊ぶことになるかもしれないしね。そんなわけで1つ目のデッキがこれ。

岩SHOW - 「赤単中速」
『イクサラン』ブロック構築[MO] [ARENA]
21 《
3 《廃墟の地

-土地(24)-

4 《猛竜の幼生
4 《ずる賢いゴブリン
4 《風雲船長ラネリー
4 《突進するモンストロサウルス
4 《焼熱の太陽の化身

-クリーチャー(20)-
4 《稲妻の一撃
4 《反復連射
2 《火炎砲発射
3 《ヴァンスの爆破砲
2 《太陽鳥の祈祷
1 《征服者のガレオン船

-呪文(16)-

 上述の通り、これに近いリストでネット対戦を何度か行った。結果言えることは、《焼熱の太陽の化身》はとんでもないクリーチャーだということ。コイツが戦場に出たゲームはほとんどそのまま勝利することができた。

 6/6というサイズに、対戦相手本体とクリーチャーに3点ダメージを飛ばすという能力。これを6マナという現実的なコストで得られるのだから言うことはない。ラネリーと《ずる賢いゴブリン》で登場ターンを少し早めてやれば、そのまま馬乗りタコ殴りで勝利することができるだろう。

 赤でアドバンテージを得る手段は『イクサラン』においては希少なもの。《ヴァンスの爆破砲》の疑似ドローは大変ありがたく、ゲーム展開によっちゃ変身させないのも手だなと改めて実感。《太陽鳥の祈祷》は置いたターンこそ無防備だが、以後すべての呪文がとんでもないアドバンテージ付きになるので、トップデッキ合戦においては大変強かった。

 出せれば勝利は近い6マナのパーマネントを備えつつ、速いターンからビートできるのも強みだ(と思うよ)。

岩SHOW - 「白黒吸血鬼」
『イクサラン』ブロック構築[MO] [ARENA]
11 《平地
11 《

-土地(22)-

4 《薄暮まといの空渡り
4 《アダントの先兵
4 《司教の兵士
3 《血に狂った聖騎士
4 《軍団の征服者
2 《キンジャーリの陽光翼
2 《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン
4 《聖域探究者
1 《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ

-クリーチャー(28)-
4 《軍団の上陸
4 《板歩きの刑
2 《ヴラスカの侮辱

-呪文(10)-

 本日2つ目のデッキは、白黒の吸血鬼デッキ。リミテッドでも最強説がささやかれるアーキタイプだが、Arenaでもとにかくよく当たった。コモン・アンコモンを主体に組めるのも良い点だ。《軍団の上陸》より始まる吸血鬼軍団の進行は、リミテッド同様見た目以上に手ごわいものがある。

 《アダントの先兵》は序盤から終盤まで、とにかく攻守ともに鬱陶しくいやらしい。《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン》と合わさればGood Gameと言いたくなる。

 また、《血に狂った聖騎士》もビックリするほど強かった。面展開からのおもむろにオールアタックで、マーブレンに《軍団の上陸》に《聖域探究者》にと能力を誘発させつつ、ブロックや除去で討ち取り応対するとこの聖騎士が飛び出してくる。面からの縦の攻めに切り替わって、疲弊しきっている状況ではこいつがどうにも止まらない!

 吸血鬼ではないが、《キンジャーリの陽光翼》は外せないように感じた。毎ターンクリーチャーを展開しあうのが『イクサラン』オンリー環境の基本であるため、ブロッカーを得るのにタイムラグを発生させるこの翼竜の強さはまさしく天下無敵だった。

 クリーチャー排除という点では、環境最強除去《板歩きの刑》を使えるのも吸血鬼デッキの魅力だ。もしこのカードを積んだ黒いデッキが勢力を伸ばすようであれば、これを苦にしないマーフォークデッキがのし上がるかもしれないね。

 Arenaが稼働しだして、もし需要があるならそこで活躍するデッキを取り上げる、なんてのも良いかもしれないな。今日紹介したデッキに使われているカードの中では《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》が戦場に出た際に派手な演出付きで、とてもかっこよかった。ああいうの見せられると、いろんなカードを使いたくなってしまうね!

 スタンダードでは日の目を浴びていないカードたちが大活躍するブロック構築。遊べる機会ができたりすると嬉しいなと思う、マジック大好きおじさんなのでした。

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