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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:緑白トークン リターンズ(スタンダード)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:緑白トークン リターンズ(スタンダード)

by 岩SHOW

 早くも『イクサラン』の可能性を垣間見た......この環境は、もしかしたらすごいことになるんじゃないか? そんなワクワク感、冒険心をくすぐるデッキを見つけてしまった。StarCityGames.com Standard Open Dallasで59位に入賞した、なんともイカすデッキリストがこれだ。

Jack Kiefer - 「緑白トークン」
StarCityGames.com Standard Open Dallas 59位 / スタンダード (2017年9月30日~10月1日)[MO] [ARENA]
8 《平地
3 《
4 《まばらな木立ち
4 《陽花弁の木立ち
4 《シェフェトの砂丘

-土地(23)-

4 《薄暮まといの空渡り
2 《造命の賢者、オビア・パースリー
4 《アダントの先兵
4 《マーフォークの枝渡り
4 《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン
3 《ピーマの改革派、リシュカー
3 《信義の神オケチラ
4 《発明の天使

-クリーチャー(28)-
4 《軍団の上陸
4 《飛行機械による拘束
1 《黄昏 // 払暁

-呪文(9)-
1 《歩哨のトーテム像
2 《残忍な野猫
2 《断片化
2 《英雄的介入
2 《魔術遠眼鏡
1 《造反者の解放
1 《排斥
1 《ギデオンの介入
3 《黄昏 // 払暁

-サイドボード(15)-
StarCityGames.com より引用)

 白と緑2色の......吸血鬼デッキ!? そう、『イクサラン』発売前には組むことすら叶わなかった、白い吸血鬼を用いたデッキだ。そして、吸血鬼のみにこだわらず、その他にもトークンを用いるカードが多数採用されている。これは......まさかまさかの、「緑白トークン」の復活だ!

 プロツアー『イニストラードを覆う影』を制した、あの「緑白トークン」の正統後継者とでも呼べるデッキである。あのデッキはプロツアー後もそのまま当時のスタンダード環境に君臨し続けた、超骨太なモンスターデッキだった。

 キーカードである《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》がローテーションにより環境を去ったことで、完全にその血脈は断たれたと思っていたが......吸血鬼という新たな血が、それを復活させたということである。《軍団の上陸》と《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン》というトークン生成カードがこれを可能とした。

回転

 デッキとしては、上記の2枚を展開の要としつつ、クリーチャーを出して強化して殴るというシンプルな動きをするものとなっている。対戦相手がコントロール系ならいち早くライフを削れるように、クリーチャーデッキなら相手が攻撃する気を失うように盤面を構築していこう。

 キーカードが生み出す吸血鬼・トークンのサイズ自体は1/1と貧弱ではあるが、《薄暮まといの空渡り》《ピーマの改革派、リシュカー》《発明の天使》で強化してやれば彼らが持つ絆魂も活きてくる。

 これらでガチガチに戦場を固めて、《造命の賢者、オビア・パースリー》の作るX/Xトークンや《信義の神オケチラ》で押し込んで勝利、というのが理想的な動きか。

 「副陽コントロール」が失うものが少なく、《アズカンタの探索》を得て強くなった現状......こんな盤面大量展開系のデッキが強いのか? 《燻蒸》1枚で終わってしまわない?と思うのが自然だとは思うが、そこで盤面を保ってくれるのが《軍団の上陸》の第2面である《一番砦、アダント》だ。

回転

 {2}{W},{T}で吸血鬼・トークンを生成し、絶え間ない展開を約束。そしてこれに破壊不能を持つ《信義の神オケチラ》《アダントの先兵》が絡むと、《燻蒸》1枚で全滅とそうも簡単に倒れることはないだろう。《アダントの先兵》は《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン》のトークン生成誘発係としても優秀で、ガシガシ殴って打点をはじき出しつつ盤面を強くしてくれることだろう。

 このデッキは《黄昏》を備えているのが強みだ。自身のクリーチャーは育ってもパワー2といったところ、相手のハイドラやらドラゴンやら恐竜やらをこれでバスンと吹っ飛ばして総攻撃で勝利するのは快感だろうな。コントロールデッキの数が落ち着いて、中速クリーチャーデッキが環境を支配しだすとこのカードのメインと再度の枚数も入れ替わってくることだろう。

 ギデオンもニッサもいないが、そこにトークンを生み出すカードがある限り「緑白トークン」は不滅だ! このデッキも、あと1か月もすればより洗練されたフォルムに進化していそうな、そんな予感がする。シンプルなデッキなので、マジック初心者にもおすすめ!

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