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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:白青モニュメント(スタンダード)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:白青モニュメント(スタンダード)
by 岩SHOW
《オケチラの碑》を用いた白いデッキがスタンダード前環境の終盤では有力デッキとなったことは、ご存知の方もいらっしゃるかと。以前にこのコラムでも取り上げたことがあるね。
以前に紹介したものはその初期型で白単だったが、青を加えることでデッキの完成度をより高めた「白青モニュメント」が以下のようなリストとなる。
8 《平地》 3 《島》 4 《大草原の川》 3 《灌漑農地》 4 《港町》 3 《ウェストヴェイルの修道院》 -土地(25)- 4 《スレイベンの検査官》 4 《ハンウィアーの民兵隊長》 4 《無私の霊魂》 4 《往時の主教》 4 《呪文捕らえ》 4 《雲先案内人》 -クリーチャー(24)- |
4 《オケチラの碑》 2 《金属の叱責》 2 《停滞の罠》 3 《黄昏 // 払暁》 -呪文(11)- |
2 《賞罰の天使》 2 《断片化》 1 《払拭》 3 《本質の散乱》 2 《石の宣告》 1 《金属の叱責》 3 《排斥》 1 《黄昏 // 払暁》 -サイドボード(15)- |
白と青を使っているデッキではこれを採用しない手はない、《呪文捕らえ》。これが加わることで、デッキの完成度は格段に増した。
《オケチラの碑》の白いクリーチャーのマナ・コストを軽くする能力により、2マナでこの打ち消し的能力を持った瞬速持ちを構えられるのは非常に大きい。5ターン目、対戦相手がおもむろに《オケチラの碑》を設置して{W}{U}が出せる状態でターンを返してきたら、まずこのクリーチャーが飛び出してくると思って間違いはない。行動を妨害しつつ、2/3飛行と1/1警戒が参陣する。これは強烈だ。
わかっているのであれば、カードを唱えることと攻撃を通すこと、両方とも封印されてはかなわないので、せめて攻撃してから第2メイン・フェイズでアクションを取りたいところ。まあ、モニュメント側もそれをわかった上で構えているだろうけどもね。あるいは見た目は同じでも構えているものが《金属の叱責》という可能性もある。除去があるからあまり気にせずキーカードを唱える、なんてことをやると取り返しがつかない状況に陥ってしまうこともあるかもしれない。いやらしいね!
そうやって相手の行動に睨みを利かせつつ、盤面にクリーチャーを着実に増やしていく。複数の《ハンウィアーの民兵隊長》を《ウェストヴェイル教団の指導者》に変身させることができればゲームセットだ。
もともと、カード1枚がクリーチャー2体になるので消耗戦となっても戦えるデッキではあったが、青をが足されたことの恩恵その2、《雲先案内人》で手札とライフを補充できるようになり、長期戦どんとこいなデッキへと進化した。
ポテンシャルは相当高いと言われてきたが、5マナという重さから使いこなせるデッキが少なかった《雲先案内人》。その問題をパスできるこのデッキにとっては、息切れを防ぎ航空戦力にもなる、頼りになりすぎるキーカードだ。
個人的にはこのデッキ、もっと早く紹介しようかとも思っていたのだが、『破滅の刻』発売後の環境でも生き残り、大いに活躍するように思えたので、来るべきタイミングまで見守ることにした。そして、毎度おなじみStarCityGames.com Standard Openにてこのデッキが準優勝! 強いとは認識していたがそこまでとは......予想外だったな。というわけで、その最新のリストを見てみよう。
9 《平地》 4 《島》 4 《大草原の川》 1 《灌漑農地》 4 《港町》 3 《ウェストヴェイルの修道院》 -土地(25)- 4 《スレイベンの検査官》 4 《ハンウィアーの民兵隊長》 4 《無私の霊魂》 4 《往時の主教》 4 《呪文捕らえ》 4 《雲先案内人》 -クリーチャー(24)- |
4 《オケチラの碑》 2 《金属の叱責》 2 《停滞の罠》 3 《黄昏 // 払暁》 -呪文(11)- |
3 《賞罰の天使》 2 《敏捷な妨害術師》 2 《断片化》 3 《否認》 2 《停滞の罠》 3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -サイドボード(15)- |
メインデッキは土地のバランスが調整されたのみ。元々完成度はかなり高いデッキなので、ここに『破滅の刻』のクリーチャーが入り込めないのはしょうがないかな。ただ、サイドに最新鋭のいぶし銀系カードが。《敏捷な妨害術師》だ。
3マナ3/1瞬速飛行と、某最強のフェアリーを想起させるスペックは殴ってよし護ってよし。打点のある飛行持ちとして用いるか、あるいは......サイクリングするという手もある。このクリーチャーは、サイクリングすることで対戦相手の起動型or誘発型能力を打ち消すことができる能力が誘発する。ドロー付きの《もみ消し》というわけだが、さて何に対して使うのか。
まず思いつくのは、《栄光をもたらすもの》か。クリーチャーデッキ相手には大体督励しながら殴ってくることが多いこのドラゴン。殴って督励、4点をコイツに撃ってダメージレースを制した!と思っているところにそれを打ち消しつつドロー、ドラゴンがアンタップを1回飛ばしただけとなる。これぐらい予想外に刺さったりすると気持ち良いだろうなぁ。また《墓後家蜘蛛、イシュカナ》など、《呪文捕らえ》で対処できないカードの能力への解答として用いたい。あくまで能力の打ち消しなので根本的な解決にはならないが、それでできた1ターンがこのデッキにとっては十分という場面もある。テクニカルな1枚を使いこなして勝利を手中に!
とにかく安定感があるデッキなので、プロツアー『破滅の刻』でもそこそこの数を見ることになりそうかな......と予想している。
『破滅の刻』スタンダード環境は始まったばかりだが、以前のように開幕から頭一つ抜けて強い、というデッキは見当たらない。これはやり甲斐がありそうだ。皆もプレイと、プロの試合の観戦の両方で、スタンダードを楽しんでみてくれたら嬉しいね!
プロツアー『破滅の刻』 日本語実況生放送
日程 | 放送日 | 放送時間 | 放送ページ | |
1日目(予選ラウンド) | 7月28日(金) | 9:00~19:00 | 「ニコニコ生放送」「LINE Live」 | 「Twitch」 |
2日目(予選ラウンド) | 7月29日(土) | 9:00~19:00 | 「ニコニコ生放送」「LINE Live」 | |
3日目(決勝プレイオフ) | 7月30日(日) | 9:00~17:00 | 「ニコニコ生放送」「LINE Live」 |
※試合状況によっては放送時間が前後する場合がございます。
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