- HOME
- >
- READING
- >
- 岩SHOWの「デイリー・デッキ」
- >
- 岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Gush Tinker(ヴィンテージ)
READING
岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Gush Tinker(ヴィンテージ)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Gush Tinker(ヴィンテージ)
by 岩SHOW
最近気付いたことが、同じエターナル環境でもヴィンテージとレガシーには大きな違いがあるということ。何を今さらと言わずにまあ聞いておくれよ。禁止・制限カードが異なるためにデッキがまるっきり異なる。これはまあ当然なんだけども。最近気付いたのが、ヴィンテージの方が比較的新しいカードの影響を受けやすいんじゃないの? ということ。
例えば『カラデシュ』の《高速警備車》、『霊気紛争』の《歩行バリスタ》などはレガシーにはさして影響を与えていないが、ヴィンテージではこれらを用いる新しいデッキが誕生し、活躍している。『アモンケット』でも《刻み角》がアーティファクトを中心としたデッキに効くため、これを採用するデッキが出てくるのではないかと囁かれていたり。一方、レガシー目線で同カードを見ても、少々物足りない。レガシーで禁止されているカードたちに、レガシーでは見向きもされていないカードが劇的に効く、というのはなんだか面白い。
今日紹介するデッキの影の主役も、レガシーではあまり見かけないがヴィンテージでは強いカードの典型だね。
2 《島》 3 《Underground Sea》 2 《Volcanic Island》 4 《沸騰する小湖》 3 《溢れかえる岸辺》 1 《トレイリアのアカデミー》 -土地(15)- 3 《ヴリンの神童、ジェイス》 2 《概念泥棒》 1 《荒廃鋼の巨像》 -クリーチャー(6)- |
1 《Black Lotus》 1 《Mox Pearl》 1 《Mox Sapphire》 1 《Mox Jet》 1 《Mox Ruby》 1 《Mox Emerald》 4 《精神的つまづき》 3 《定業》 2 《致命的な一押し》 1 《Ancestral Recall》 1 《渦まく知識》 1 《太陽の指輪》 1 《通電式キー》 2 《Mana Drain》 1 《Demonic Tutor》 1 《Time Vault》 1 《Time Walk》 1 《修繕》 1 《ヨーグモスの意志》 2 《精神壊しの罠》 4 《意志の力》 3 《噴出》 1 《時を越えた探索》 1 《宝船の巡航》 2 《ダク・フェイデン》 -呪文(39)- |
2 《硫黄の精霊》 2 《鋳塊かじり》 3 《墓掘りの檻》 2 《紅蓮破》 2 《ハーキルの召還術》 2 《ラクドスの魔除け》 1 《貪欲な罠》 1 《山》 -サイドボード(15)- |
このデッキは「Gush Tinker」。デッキ名の通り《噴出》と《修繕》が採用されている、と言ってしまえばそれまでだが......青と黒、赤からなる3色デッキだ。
とりあえず、《Black Lotus》とMox5種は嗜みで。まあデッキに合う色のやつさえあれば問題ないんだけども、それだったらこのデッキのように土地15枚までは減らさない方が無難。Power9、いつか全部揃えてみたいもんだね。
0&1マナアーティファクトをばら撒きながらマナを伸ばし、《Ancestral Recall》、そしてデッキ名でもある《噴出》などのドロー呪文を連打してライブラリーを掘り進む。《修繕》を引いたら、適当なアーティファクトを生け贄に捧げて《荒廃鋼の巨像》を戦場に出して、ドシンッと一発重~い感染パンチで撲殺(《Time Walk》を唱えて隙をなくしたい)。あるいは《通電式キー》《Time Vault》を揃えて無限ターン。この勝利に直結するコンボを狙いにいくために、無駄な部分を極力そぎ落とした構築になっているデッキだ。
クリーチャー除去は《致命的な一押し》2枚のみと抑えてあるのに対して、打ち消し呪文は合計12枚。コンボをめぐる打ち消し合戦には絶対に負けんという気概があふれている。コンボが決まれば、相手の戦場にクリーチャーが多少いようとも関係ないというのもあるね。
序盤のアーティファクトフル展開や《意志の力》の代替コストで消費した手札を埋めるための《噴出》などドロー呪文であるが、これでもまだ足りない。ただ、これ以上実用的なドロー呪文もそうそうない。では、どうするのか? ここでヴィンテージでは無茶苦茶強い《概念泥棒》の出番だ。
コイツは対戦相手の通常ドロー以外のカードを引くという行為をそっくり頂戴するかなりのワルだ。相手が《Ancestral Recall》を唱えた時はチャンス! 瞬速持ちのこの泥棒を滑り込ませて、お疲れさんとドローを美味しくいただこう。ここで泥棒をめぐる打ち消し合戦にもつれ込んだのであれば、上述の12枚仕込んだ暗器がモノをいう訳だ。一度喰らわされるとわかるが、《Ancestral Recall》吸い込まれはかなり絶望的、勝てっこない。どうせなら、相手を苦しめ自分は快楽の極みなデッキの方が良いよね?
《ダク・フェイデン》も《概念泥棒》と強烈なシナジーを形成する。対戦相手がカードを2枚捨て、こちらは2枚引く。都合4枚分のアドバンテージ差は......さっさと投了して次のゲームにいきたくなる。泥棒キャラであるダクがラヴニカに潜むワルと相性が良いのは当然と言えるかも?
サイドボードには《山》が積まれており、他には赤いカードが多数。個人的に注目してほしいのは《硫黄の精霊》かな。
現在ヴィンテージ環境のデッキでも一、二を争う高い使用率と強さを誇る「ジェスカイ・メンター」。《僧院の導師》が生み出すモンク・トークンを、これ1枚でシャットアウト! 継続的に効果があるので、これはなかなか頼もしい。他には墓地対策とアーティファクト対策、さらなる打ち消しなど割と基本的なラインナップ。
レガシーのメタゲームがここ数年で大きく動いていないのに比べれば、ヴィンテージは変化もあるしデッキも多い。古いカードばかりなので始めるのが大変という点だけを除けば、これほどお勧めしたいフォーマットもなかなかない。Magic Onlineならまだ気楽に始められると思うので、興味がある人は是非! こうやって、底なし沼にプレイヤーを引きずり込めと脅されながらこの記事を書いています(大嘘)。
RANKING ランキング
NEWEST 最新の読み物
-
2024.11.15戦略記事
今週のCool Deck:イゼット厄介者で機織りの季節を楽しもう(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.15お知らせ
MTGアリーナニュース(2024年11月11日)|お知らせ
-
2024.11.15広報室
すべての基礎となるスタンダード対応セット『ファウンデーションズ』本日発売!関連キャンペーンも開催|こちらマジック広報室!!
-
2024.11.14戦略記事
とことん!スタンダー道!ゴルガリ・ランプと『ファウンデーションズ』の注目カード(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.14読み物
第50回:『ファウンデーションズ』統率者ピックアップ|クロタカの統率者図書館
-
2024.11.13戦略記事
墓地を貯めて大ダメージを狙え、ジャンド昂揚(モダン)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
CATEGORY 読み物カテゴリー
戦略記事
コラム
読み物
BACK NUMBER 連載終了
- Beyond the Basics -上級者への道-
- Latest Developments -デベロップ最先端-
- ReConstructed -デッキ再構築-
- Daily Deck -今日のデッキ-
- Savor the Flavor
- 射場本正巳の「ブロールのススメ」
- 津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
- 浅原晃の「プレミアイベント三大チェックポイント!」
- ガフ提督の「ためになる」今日の1枚
- 射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」
- かねこの!プロツアー食べ歩き!
- ロン・フォスターの統率者日記
- 射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」
- マアヤのマジックほのぼの日記
- 金子と塚本の「勝てる!マジック」
- 射場本正巳の「統率者(2015年版)のススメ」
- 週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」
- なかしゅー世界一周
- 中村修平の「デイリー・デッキ」
- 射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」
- 中村修平の「ドラフトの定石!」
- 浅原晃の「プロツアー観戦ガイド」
- 鍛冶友浩の「プロツアー観戦ガイド」
- ウィザーズプレイネットワーク通信
- Formal Magic Quiz
- 週刊デッキ構築劇場
- 木曜マジック・バラエティ
- 鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」
- 鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
- 渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
- 「明日から使える!」渡辺リミテッド・コンボ術
- 高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
- 高橋優太の「このデッキを使え!」
- 黒田正城の「エターナルへの招待」
- 三田村リミテッド研究室
- 新セットめった切り!
- シングルカードストラテジー
- プレインズウォーカーレビュー
- メカニズムレビュー
- その他記事