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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:青白コントロール(スタンダード)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:青白コントロール(スタンダード)
by 岩SHOW
コントロールデッキの源流を遡ると出てくる名前が「The Deck」。後のネタにとっとくためにも詳細はここでは述べないが、これは青白のデッキであった(赤いカードが数枚採用されていたが)。青と白。青はドロー・打ち消しを、白はクリーチャーなどのパーマネント除去を担当する。この2色はマジック黎明期からのベスト・タッグチームともいえる。青白のコントロールデッキは、マジックの20年を超える歴史の中で時に最大・最強勢力となり、時には苦境に立たされたりもしながら現在『カラデシュ』環境を迎えるに至った。
このセットには青白のコントロールデッキで使え!と書かれているかのような1枚が収録されていた。《ドビン・バーン》だ。このヴィダルケンのプレインズウォーカーを用いたコントロールデッキ、皆も構築にトライしたかもしれない。今回は真っ先に結果を残していたデッキを紹介しよう。
8 《島》 8 《平地》 4 《港町》 4 《大草原の川》 2 《荒廃した瀑布》 -土地(26)- 4 《奔流の機械巨人》 -クリーチャー(4)- |
3 《鑽火の輝き》 2 《神聖な協力》 2 《予期》 2 《否認》 4 《虚空の粉砕》 3 《停滞の罠》 2 《行き詰まりの罠》 2 《空鯨捕りの一撃》 4 《天才の片鱗》 2 《燻蒸》 3 《ドビン・バーン》 1 《秘密の解明者、ジェイス》 -呪文(30)- |
2 《大天使アヴァシン》 2 《領事の権限》 2 《断片化》 2 《否認》 2 《即時却下》 1 《燻蒸》 4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -サイドボード(15)- |
混じりっ気なし純度100%の「青白コントロール」だ。構成要素は打ち消し・除去・ドローに最小限のフィニッシャー......これぞコントロール、という形に仕上がっている。構成要素をそれぞれ見ていくと......
《虚空の粉砕》は現スタンダードで最も頼りになる打ち消し呪文だ。対戦相手の叩き付けてくる致命的なカードはこれでしっかりと弾き飛ばしたい。《否認》もサブで採用されており、これを見るにプレインズウォーカーや機体、《霊気池の驚異》といったカードが戦場に出る前に対処するという役割りを担っていることがわかる。逆に、クリーチャーに対して《虚空の粉砕》を使ってしまうとこれらに対処しづらくなって苦しくなる。手札に除去がないからといって打ち消してしまわないように気をつけねばならない(もちろん、ケースバイケース)。打ち消し呪文の使いどころを学ぶのは「青白コントロール」使いを目指すには避けて通れぬ道だろう(僕は落第)。
ピンポイントから全体薙ぎ払いまで、白が誇る充実のラインナップを見せる除去。《停滞の罠》《鑽火の輝き》で序盤からザクザク除去していこう。《神聖な協力》はダメージも回復させてくれるし、『カラデシュ』期待の1枚《空鯨捕りの一撃》は占術付きだ。それぞれに仕留められるクリーチャーが異なるため、これもしっかりと吟味して用いていきたい。殴ってこないシステム・クリーチャーを前に《鑽火の輝き》を握ってプルプルするなんてのは勘弁願いたい。対戦相手が複数体クリーチャーを並べてきたら《燻蒸》で流し去りつつライフ回復だ。これをもってしても《密輸人の回転翼機》などには対処できないので、他の除去や打ち消し呪文を構えつつ唱えるというのが理想的だ。
除去ではないがクリーチャーを封じることができる《行き詰まりの罠》にも注目。タップしてしまうことで攻撃も防ぎつつ能力の起動も不可能にするというなかなかの性能を誇るアーティファクトだ。クリーチャーだけでなくプレインズウォーカーにも対処できるのが強みだ。これも貴重なエネルギーを消費するので、あまり気軽には使うことができない。慎重にいこう。
ドローおよび実質的なドローを担うのは《天才の片鱗》《予期》そして《荒廃した瀑布》。《天才の片鱗》は占術2までした上に2枚ドローとエネルギー・カウンター2つという、4マナとは思えない恩恵を授けてくれるインスタントだ。先述の《行き詰まりの罠》に用いることができる貴重なエネルギーを得る手段でもある。打ち消しと除去で消耗した手札をこれらで補充して、「こっちは何ターンでも戦えるぞ」と胸を張ってやろう。
さて、満を持して紹介するのが《ドビン・バーン》だ。個人的に英語表記がBaanなので勢いよく「ドビンッバァァァンッ!」と発声したいのだが、そんなことはどうでも良い。ドビンの[+1]能力はクリーチャー1体のパワーを3下げて起動型能力も封じるという、アタッカーにもシステム・クリーチャーにも対処できる自衛能力。これでクリーチャーを食い止め、対戦相手がならばと横に展開して来たら《燻蒸》で壊滅させるというのが最高のシナリオだ。[-1]能力もライフ回復とアドバンテージ獲得で、この2つの能力を交互に使っていくのが基本になるのかなと。[-7]能力を起動する時はもう詰めにかかっている時だと思うので、それほど強く奥義一直線と意識しなくても良いと思う。
詰めといえば、勝利手段は《奔流の機械巨人》一本に絞られている。これで数々のインスタントを再利用しつつ、5/6のボディで相手のアタッカーを討ち取り、次のターンより反撃開始だ。これもなるべく安全が保障されるまでは戦場に出さないように。貴重な、たった4枚のダメージ源なのでね......。
この「青白コントロール」はまだまだ姿かたちを変える余地がある。より除去を強くし《害悪の機械巨人》《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》《死の宿敵、ソリン》などの勝ちにつながるカードを増量するために黒を足して「エスパー・コントロール」にするという手もある。
ベースとなるデッキが出てきたら、それを自分に合うものにチューンするというのはマジックの醍醐味! この『カラデシュ』環境で自分だけの最高のコントロールデッキを発明して、世界を驚かせてみよう!
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