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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:グリクシス・ペインター(ヴィンテージ)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:グリクシス・ペインター(ヴィンテージ)
by 岩SHOW
「ヴィンテージは最高に楽しい」なんて言われてもカードが古すぎて集めるのが難しいんや......とお思いのあなた。自分でデッキを用意してプレイするのが難しくても、このフォーマットはゲームを観ているだけでも面白いぞ。
「Vintage Super League」というものをご存じだろうか。TwitchのMagicチャンネルにて配信されるイベントで、ルイス・スコット=ヴァーガス/Luis Scott-Vergas、エリック・フローリッヒ/Eric Froehlich、中村修平、カイ・ブッディ/Kai Buddeといった名だたるプロツアー殿堂顕彰者たちや、ヴィンテージの達人ステファン・メネディアン/Stephen Menendian、そして我らがランディー・ビューラー/Randy Buehlerといったマジック歴の長い著名人たちがMagic Onlineを通じてヴィンテージのリーグ戦を行う様子を楽しむことができる番組だ。
プロプレイヤーがヴィンテージでどのようなデッキを用いるのか? ガチガチの最強デッキだったり、あるいは独創性あふれる構築を見せたり......そのデッキリストを眺めるだけでも良い暇つぶしになるので、一度目を通してみることをオススメする。アーカイブでいつでも試合を振り返れるのもいいね。
さて、先に行われたVintage Super League Season5。ここでかのジャーマン・ジャガーノート、カイ・ブッディ/Kai Buddeが使用したデッキを紹介しよう。なぜこのデッキにしたのかというと......本日発売となった『カラデシュ』に含まれる「Kaladesh Inventions」にその名を連ねるカードを主軸としたものであるからだ。それではまず「グリクシス・ペインター」のデッキリストを見てもらおう。例によって、ヴィンテージのデッキリストは長いぞぉ。
2 《冠雪の島》 3 《Volcanic Island》 2 《Underground Sea》 2 《汚染された三角州》 2 《沸騰する小湖》 2 《霧深い雨林》 1 《溢れかえる岸辺》 1 《教議会の座席》 1 《トレイリアのアカデミー》 -土地(16)- 3 《絵描きの召使い》 1 《荒廃鋼の巨像》 -クリーチャー(4)- |
1 《Black Lotus》 1 《Mox Emerald》 1 《Mox Jet》 1 《Mox Pearl》 1 《Mox Ruby》 1 《Mox Sapphire》 1 《魔力の墓所》 1 《太陽の指輪》 1 《通電式キー》 4 《精神的つまづき》 2 《定業》 1 《Ancestral Recall》 1 《渦まく知識》 3 《紅蓮破》 2 《丸砥石》 1 《吸血の教示者》 1 《Demonic Tutor》 1 《Time Vault》 1 《Time Walk》 1 《Transmute Artifact》 1 《知識の渇望》 1 《修繕》 4 《意志の力》 1 《時を越えた探索》 1 《宝船の巡航》 1 《作り直し》 2 《ダク・フェイデン》 1 《精神を刻む者、ジェイス》 1 《求道者テゼレット》 -呪文(40)- |
2 《鋳塊かじり》 2 《墓掘りの檻》 1 《神秘の教示者》 1 《真髄の針》 1 《紅蓮破》 1 《罠の橋》 2 《精神壊しの罠》 2 《殺し》 3 《虚空の力線》 -サイドボード(15)- |
ペインター、と名乗るからにはPainter's Servant、《絵描きの召使い》を用いたデッキのことである。Kaladesh Inventionsの《絵描きの召使い》、カッコイイので是非とも手に入れたいところだ。皆もパック、剥きまくろうね。
《絵描きの召使い》は、手札や墓地、ライブラリーなど戦場以外の領域にあるカード・スタック上の呪文・手札のカードとパーマネントすべてに、指定した色を与えるというマジック史上でも唯一無二の能力を持った1枚。主が指定した絵の具をぶちまけてくれるというわけだ。このカカシを使ってできることは多数あるが、その最たるものは《丸砥石》とのコンボ。
この2つを並べた状態で《丸砥石》を起動すると、
- ライブラリーが2枚墓地に置かれる
- →この2枚がどんなカードであっても、召使いにより共通の色を与えられているのでこの工程を繰り返す
- →ライブラリーがなくなるまで墓地に置く
というコンボを決めて、対戦相手がカードを引けなくなったことにより勝利しようというものだ。カード2枚と6マナが揃えば勝利できるので、数あるコンボの中でもかなり簡単な部類となる。
デッキを構成するのはこのペインターコンボと、それを成立させるためのドロー・サーチ・マナ加速。それから対戦相手への妨害手段に、別の勝ち筋となるコンボパーツだ。いずれも、他のフォーマットでは使用することが許されていないデンジャラスな力を持ったカードで......今更どうこう言うよりはリストを見てくれればわかる!というものではある。
いくつかピックアップすると...まずは《紅蓮破》。《絵描きの召使い》を出して、色は必ず青を指定する。するとこの1マナの呪文で、どんな呪文も打ち消せるようになるしパーマネントもバリバリ壊せてしまうのだ。コンボが揃っていなくても、とりあえず召使いを先出ししてゲームをコントロールできるのがこのコンボの強みである。他の勝ち筋を通すためにも使えるね。
ヴィンテージの定番である《修繕》もしっかり採用されている。同じアーティファクトサーチとして《求道者テゼレット》はもちろんのこと......さらに《Transmute Artifact》に《作り直し》まで採用して、全力でコンボパーツを探しに行く構えだ。《修繕》は《荒廃鋼の巨像》をサーチして毒殺、《求道者テゼレット》は《Time Vault》をサーチして無限ターンと、それぞれ別の勝ち筋にも繋がっているのがポイントだ。
こういう勝ち手段が複数入っているデッキは、観ていて実に楽しいものだ。Vintage Super Leagueも、出場選手たちがワイワイ楽しそうに試合を観ながら実況解説していたりするので、ぜひ一度観てほしいね。
英語というのが我々日本のプレイヤーにとってはハードルは高いかもしれないが......そうそう他にもプロプレイヤーのドキュメンタリーとか......日本語字幕が付くと多くの人に楽しんでもらえること間違いなしなコンテンツはいろいろあるので......皆で「○○してほしいな~!」と日々呟いていこう!
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