READING

戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Elfball Lands(レガシー)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Elfball Lands(レガシー)

by 岩SHOW

 スゴイものを見た。いつもなら何かしらの序文を書くところだが、今回に限っては四の五の言わずにまずはコイツを見てほしい。

TEZE David - 「Elfball Lands」
BOM Annecy 2016 Main Legacy トップ8 / レガシー (2016年5月7日)[MO] [ARENA]
1 《
1 《冠雪の森
2 《ドライアドの東屋
2 《Bayou
1 《Taiga
1 《Savannah
4 《霧深い雨林
2 《新緑の地下墓地
2 《吹きさらしの荒野
1 《樹木茂る山麓
4 《ガイアの揺籃の地
1 《ペンデルヘイヴン
2 《魂の洞窟
1 《カラカス
2 《不毛の大地

-土地(27)-

4 《死儀礼のシャーマン
4 《ワイアウッドの共生虫
3 《遺産のドルイド
3 《イラクサの歩哨
3 《クウィリーオン・レインジャー
2 《樺の知識のレインジャー
1 《Fyndhorn Elves
1 《ラノワールのエルフ
4 《エルフの幻想家
1 《ガドック・ティーグ
1 《漁る軟泥
1 《聖遺の騎士
1 《再利用の賢者
1 《レンの地の群れ使い
1 《アルゴスの庇護者、ティタニア
1 《自由なる者ルーリク・サー
1 《古鱗のワーム
1 《威厳の魔力
1 《孔蹄のビヒモス

-クリーチャー(35)-
4 《垣間見る自然
3 《輪作
1 《森の知恵
4 《自然の秩序
4 《緑の太陽の頂点

-呪文(16)-
1 《エズーリの射手
1 《シルヴォクののけ者、メリーラ
1 《スレイベンの守護者、サリア
1 《陰謀団式療法
1 《輪作
1 《真髄の針
1 《思考囲い
3 《突然の衰微
1 《血染めの月
1 《窒息
1 《ボジューカの沼
1 《Glacial Chasm
1 《イス卿の迷路

-サイドボード(15)-
Bazzar of Moxen より引用)

 メインデッキ、78枚。ナナジュウハチマイ!?サイドボード込みじゃなくて、78枚。もちろんサイドもあるぞ!全部で93枚デッキだ。もはや統率者戦やん!異形も異形、大異形のデッキ「Elfball Lands」を大解剖ッ。(できるのか?)

 まず......何から見る?「Elfball」と名乗っているし、ひとまずクリーチャーからいくか。「エルフボール」というのはエルフ系のデッキに対して使われる呼称だ。マナエルフをズラズラっと並べて《火の玉》を撃つような、展開から大量のマナを用いたコンボ要素に特化したエルフデッキを、ビート特化型と区別してこう呼ぶ。日本では「親和エルフ」と呼ぶ方が一般的か。

 《遺産のドルイド》でエルフからマナを生み出し、《垣間見る自然》で引いてきたエルフを唱える。そうすると《イラクサの歩哨》がアンタップするので、それらを《遺産のドルイド》の能力でタップしてまたマナを生んで......を繰り返し、大量のエルフを並べて溢れんばかりのマナを手に入れたら《孔蹄のビヒモス》を叩き付けて勝負ありィィ! 素出しも問題ないし、《自然の秩序》《緑の太陽の頂点》でサーチしてきても良し。ワンパンチで40点くらい削って勝つのは気持ち良いことこの上ない。

 通常、レガシーのエルフデッキは土地が18〜20枚に抑えられている。土地20・クリーチャー30・その他呪文10くらいのバランスが最もよく見られるものだが......このデッキの場合、クリーチャーが35枚に対して土地が27枚。ここだけで62枚もあるのだから凄いわ。その土地も《カラカス》《不毛の大地》とエルフデッキには入らないタイプのものが目立つ。何故このような構成になっているのか?それは究極的にはデッキ製作者本人にしかわからないだろう。推察するに......《アルゴスの庇護者、ティタニア》を使いたかったんじゃないだろうか。

 彼女は、戦場に出た時に土地を1枚墓地から戦場に戻す能力と、あなたの土地が戦場から墓地に落ちた時に5/3のエレメンタル・トークンを生み出す能力を持っている。エルフデッキには元から、マナブーストとして《ガイアの揺籃の地》をサーチするために《輪作》が投入されている。このカードで土地を生け贄に捧げて5/3が出てきて、さらに《不毛の大地》や《霧深い雨林》のような生け贄に捧げる能力を持った土地でもう1体5/3......なんてムーブをされると心も身体もへし折れそうだ。デッキ名に「Lands」を入れているあたり、土地で戦うという意志が明確にあるのだろう。

 このティタニア以外にも《古鱗のワーム》《ガドック・ティーグ》《聖遺の騎士》《自由なる者ルーリク・サー》などの1枚挿しクリーチャーが並ぶ。78枚の中の1枚を適切なタイミングで引けるのか?という問いに対しては《自然の秩序》《緑の太陽の頂点》って最高やねと答えておこう。

 しかしどう組んでも、78枚のデッキにたどり着きそうもないな......デッキに入れたいカードを並べたら90枚以上になることはあるが......マナバランスとサーチさえしっかり組めば、60枚を大きく超越したタワーデッキでトーナメントに臨むのも間違いではないのか? う〜む、奥が深いなぁマジック......思うがままに楽しむのがベストということか。皆も、良き週末を!

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索