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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:(仮)ボーグルズ(モダン)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:(仮)ボーグルズ(モダン)
by 岩SHOW
呼び方の多いもの...「今川焼き」! あんこの入った焼き菓子のことだが「お焼き」「大判焼き」「回転焼き」「御座候」と呼び名多すぎ。絆創膏も方言があるようで、僕は「バンドエイド」と呼ぶが、地方から人が集まる大学では「サビオ」「カットバン」と呼ぶ友人らも。「めばちこ」で通じない地域があるというのもこの時に知った。一般に「ものもらい」というやつです。「めっぱ」「めいぼ」という人たちもいて、聞きなれないサウンドに笑ったのも懐かしい話。
マジックでも、呼び方が定まっていないデッキというのがある。「呪禁オーラ」「緑白呪禁」「緑白オーラ」「オーラバトラー」......大体言いたいことはわかるのだが、定まってなさすぎだろといつも思っていた。最近このデッキの名前が、海外で遂に1つの形で定着したので......日本国内もこの名前で統一できたら混乱も起きないだろうという願いも込めて、このデッキを紹介しよう!「ボーグルズ」!
1 《森》 1 《平地》 4 《寺院の庭》 1 《ドライアドの東屋》 4 《吹きさらしの荒野》 1 《樹木茂る山麓》 4 《剃刀境の茂み》 4 《地平線の梢》 -土地(20)- 4 《林間隠れの斥候》 4 《ぬめるボーグル》 3 《コーの精霊の踊り手》 1 《ガドック・ティーグ》 -クリーチャー(12)- |
4 《天上の鎧》 4 《ハイエナの陰影》 4 《怨恨》 4 《蜘蛛の陰影》 3 《流刑への道》 1 《魂の絆》 4 《夜明けの宝冠》 2 《霊魂のマントル》 1 《武器庫の開放》 1 《抑制の場》 -呪文(28)- |
1 《ガドック・ティーグ》 2 《自然の要求》 1 《墓掘りの檻》 3 《石のような静寂》 2 《安らかなる眠り》 2 《抑制の場》 1 《原基の印章》 3 《神聖の力線》 -サイドボード(15)- |
「ボーグルズ」はその名の通り、《ぬめるボーグル》とその仲間たちで構成されたデッキだ。ボーグルと《林間隠れの斥候》という、1マナ1/1呪禁持ちがキーカードで、これらのクリーチャーを1ターン目に出したら、次からは手札にあるオーラをペタペタ貼りつけてどんどん強化して、そのクリーチャーで殴る。ただただ、それだけのシンプルなデッキだ。
「徴兵バント」の回でも述べたように、オーラ呪文を軸にする戦略は、それをつけたクリーチャーが除去されるだけでカードアドバンテージを大きく失ってしまうという弱点があるのだが......そのクリーチャーに除去耐性があるのならばそれは帳消しにできる。対戦相手のコントロールする呪文や能力の対象にならない呪禁という能力を持ち、1マナと非常に軽いコストのボーグルたちは、オーラの貼り付け先としてはこの上ないものだ。
彼らを強化するオーラは、モダンという幅広いカードプールから選りすぐりのもの。最強オーラの誉れも高い《怨恨》を筆頭に、呪禁でも防げない全体破壊や戦闘による死亡を防ぐ「族霊鎧」能力を持った陰影シリーズ、戦場に出ているエンチャントの数だけサイズアップさせる《天上の鎧》、そして+3/+3修正に加えて先制攻撃・警戒・絆魂を与える超強力オーラ《夜明けの宝冠》。軽くて使いやすいこれらのオーラを、引いてきたものを貼りつけて殴る!絆魂・トランプル・先制攻撃・警戒を持った15/15を攻撃に送り出す時の満たされた気持ちを、ぜひ一人でも多くのプレイヤーに味わってほしいね。
セス・マンフィールド/Seth Manfieldが世界選手権2015予選ラウンドを13勝1敗で駆け抜け優勝した際に、モダンラウンドで使用していたのもこのデッキだ。エンチャント破壊の類や《罠の橋》《崇拝》のような殴り一辺倒デッキへの対抗策を用いられていると脆いが、マークされていない状況下で、特に短期決戦であればその凶暴さを発揮してくれるデッキである。セス・マンフィールドも世界の真の強豪のみが集うトーナメントにて、3勝1敗と好成績をマークした。
ボーグルたちもオーラもゲーム開始時の手札に必要で、ムラッ気のあるデッキなのは確かだが......読みが当たれば、このようにしっかり応えてくれるデッキであるのも確かだ。このリストも、オランダで開催されたDutch Modern Openという188名が参加したトーナメントにてTOP4という結果を残している。
『イニストラードを覆う影』からは《武器庫の開放》がお試し的に1枚投入されている。トランプル、絆魂、あるいは純粋なサイズアップ......その時欲しいものを与えるオーラをサーチできて、2マナと軽いのはなかなかに魅力的だ。
僕もこのデッキのレガシー版を使用しているが、対戦相手のパーマネント対策に入れている《ドライアドの歌》をサーチできるようになったりと、この1枚はなかなか良いチョイスじゃないかと思っている。今後、シブい仕事をするオーラが出てこないか、楽しみにさせてくれる。
このデッキに興味を持った方は、まずはPCのデスクトップをボーグルちゃんのどでかいイラストに変えるところから始めよう!このビーストへ日々愛情を注いで、スタートハンドに舞い降りてくるように手なずけるところからゲームは始まっている!
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