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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Burninig Reanimator(レガシー)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Burninig Reanimator(レガシー)
by 岩SHOW
レガシーというフォーマットの存在を知ったその日、僕は興奮を隠せなかった。周りのプレイヤーがどんどんと辞めていく中で、一人だけ細々とスタンダードを追い続けていたのだが...もう使い道がないと思っていたカードがまた使える場所がある、というのはとても...それはもう言葉では表せないほど、嬉しいことだった。押し入れで眠っている古いカードを引っ張り出してみたところ、ちょっと《Badland》を手に入れるだけで、思い出のデッキ・「Death Goblin Wish」(※1)のレガシー版が組める!
(※1:《燃え立つ願い》を仕込み、局面に応じたソーサリーをサーチしてきて戦うゴブリンデッキ。今はなきフォーマット、エクステンデッドで活躍した。サーチの例としては、全体除去の返しで《総帥の召集》でゴブリン全員復活!など。)
そこから、バーンデッキを使いながらトーナメントに出たりしつつ、じっくりと必要なカードを集めていき...いよいよかつての青春が形を成したのがプロツアー・京都2009の時か。本戦でガブリエル・ナシフ/Gabriel Nassifが《残酷な根本原理》を連打する模様を場内のプロジェクターで目撃していた僕は、その「Death Goblin Wish」でレガシーのサイドイベントに参戦。《燃え立つ願い》でその時その相手に突き刺さるサイドカードをサーチして戦うのは、これ以上なく楽しいものだった。それ以来、なんとかこのレガシーで《燃え立つ願い》を強く使ってやりたいと思いながら、今日に至る。最近では同カードを使ってコンボを決める「ベルチャー」(※2)がお気に入りだ。
(※2:《ゴブリンの放火砲》をマナブーストから高速で唱えて起動、一撃必殺20点ダメージを狙うコンボデッキ。《ゴブリンの放火砲》の性質上、起動しても土地がめくれるとダメージが20点に届かず悲しいことになったりする。そのため、デッキ内の土地は1枚か2枚にとどめておくのが一般的。ここまで切り詰めても、ダメな時はダメだからマジックというやつは恐ろしい。大阪から東京まで遠征した大一番の初戦、意気揚々と1ターン目に起動し、2点のダメージを弾きだして死亡するという経験、皆はしたことあるかな?)
つい先日の事。職場の仲間が「こういうのを待ってたんや」と一言。彼が見るPCのモニターには、あるデッキリストが1つ。その名も「Burning Reanimator」。レガシーでBurningをその名に冠するデッキは、バーンデッキというわけではなく《燃え立つ願い》を用いたものを意味する。即ち、今日紹介するデッキは《燃え立つ願い》入りのリアニメイトデッキである。うん、こういうのを待ってたんや。
1 《沼》 4 《Badlands》 2 《Scrubland》 4 《汚染された三角州》 3 《血染めのぬかるみ》 -土地(14)- 1 《コーリスの子》 1 《狂気の種父》 4 《グリセルブランド》 1 《エメリアの盾、イオナ》 1 《核の占い師、ジン=ギタクシアス》 -クリーチャー(8)- |
4 《ライオンの瞳のダイアモンド》 4 《水蓮の花びら》 4 《暗黒の儀式》 4 《納墓》 4 《思考囲い》 3 《ギャンブル》 4 《燃え立つ願い》 4 《死体発掘》 3 《暴露》 4 《堀葬の儀式》 -呪文(38)- |
1 《大修道士、エリシュ・ノーン》 1 《灰燼の乗り手》 1 《陰謀団式療法》 1 《再活性》 2 《要塞の計略》 1 《溶融》 1 《紅蓮地獄》 1 《存在の破棄》 1 《縫合》 2 《巣穴からの総出》 1 《虐殺》 1 《苦悶の触手》 1 《暴露》 -サイドボード(15)- |
Magic OnlineでMetal_Buddhaというプレイヤーが2月2日のレガシー・デイリーイベントで4-0の優勝を果たしているデッキだ。基本的な動きはよく見る「青黒リアニメイト」などと同じく、《納墓》で《グリセルブランド》ら大型クリーチャーを墓地に埋めて各種リアニメイト呪文で釣り上げ、一気に勝利するコンボだ。
ただこのデッキで特徴的なのは、1マナと軽いため最も一般的に採用されている釣り竿で、デッキ名の元にもなっている《再活性》が、《燃え立つ願い》でサーチしてくるサイドの1枚だけに留められていること。代わりにメインに採用されているのは、なんと《堀葬の儀式》。この5マナの呪文をレガシーで?と驚きの方も少なくないだろう。このカードを1ターン目に唱えられるようにするのが《ライオンの瞳のダイアモンド》。ゲーム開始時の手札に土地(or《水蓮の花びら》)+《グリセルブランド》ら大型クリーチャー+《堀葬の儀式》+《ライオンの瞳のダイアモンド》があれば、1ターン目に手札の大物を捨てつつ4マナ生み出し、墓地の《堀葬の儀式》をフラッシュバック、という芸術的かつ殺人的なアクションができる。このデッキの一番やりたいことだろうなぁ、開き直りっぷりが素晴らしい。
《燃え立つ願い》は、《虐殺》や《溶融》のような特定の相手に突き刺さる1枚をサーチしてコンボをサポートしたり、《ライオンの瞳のダイアモンド》とその他マナブーストと組み合わせてストームを稼ぎ《巣穴からの総出》《苦悶の触手》で勝利したりと、このデッキならではの面白い動きを見せてくれそうだ。ぶっ放しコンボと《燃え立つ願い》...このデッキ、これはまるで...姿を変えた「ベルチャー」ではないか!そりゃ心に響くわけだ。
個人的には、《堀葬の儀式》を1枚サイドに移して願いサーチを可能にしたい。何だったら、同じ願いサイクルの《生ける願い》も積んで《堀葬の儀式》かクリーチャーをサーチしてきて《ライオンの瞳のダイアモンド》、勝ち!という「8-Wish Reanimator」も組んでみたい。妄想は膨らむが、《Force of Will》からは目を背けて楽しもう!頑張れ《思考囲い》!負けるな《暴露》!
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