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クロタカの統率者図書館
第29回:デッキ紹介《忌まわしきもの、アイスー》
読者の皆さん、こんにちは! 統率者戦大好きクロタカです。
12月に入ってからすっかり寒くなりましたね。統率者戦は寒さとか関係なく楽しいんですが、せっかくなら今回は寒さに関係のあるデッキを紹介しようかと思います。マジックにおいて寒さを表すものと言ったら、やっぱり「氷雪」でしょう!
ということで今回は、伝説の氷雪クリーチャーを統率者にしたデッキ紹介していきます。
目次
統率者紹介
今回紹介するデッキの統率者は『ジャンプスタート2022』に収録されている《忌まわしきもの、アイスー》です!
《忌まわしきもの、アイスー》の特徴
《忌まわしきもの、アイスー》は以下の能力を持っています。
あなたはいつでもあなたのライブラリーの一番上にあるカード1枚を見てもよい。
あなたはあなたのライブラリーの一番上から氷雪・土地をプレイしたり氷雪・呪文を唱えたりしてもよい。
これでない氷雪・パーマネント1つがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたは{G}か{W}か{U}を支払ってもよい。そうしたなら、忌まわしきもの、アイスーの上に+1/+1カウンター1個を置く。
1つ目と2つ目の能力は「氷雪」版《未来予知》のようなものですね。
ライブラリートップが《冠雪の島》などの氷雪土地や、《彫像の伝承》などの氷雪呪文だった場合、プレイしたり唱えたりすることができます。
そして3つ目の能力により《くすねる鷹》などの氷雪パーマネントが戦場に出るたび、{G}か{W}か{U}を支払うことで自身に+1/+1カウンターを1個置くことができます。
なお、テキスト内に{G}と{W}が含まれているため《忌まわしきもの、アイスー》の固有色は緑白青の3色です。
目指しているレベル
この記事では、こちらの統率者デッキパワーレベルでいうと5~6を目安に作っています。もっとカジュアルにしたい、もっとガチにしたいということであれば色々な改造ができると思いますので、ぜひご自身でも改造してみてください。
それではデッキリストをご紹介します。
デッキリスト
各カードの役割分類
除去(11)
- 《霧氷風の使い手、ハイダー》
- 《吹雪の乱闘》
- 《遺棄の風》
- 《告別》
- 《サイクロンの裂け目》
- 《バントの魔除け》
- 《斡旋屋一家の魔除け》
- 《薄氷の上》
- 《冬の休眠》
- 《ロノムの口》
- 《耐え抜くもの、母聖樹》
ドロー、ドロー調整(14)
- 《隆盛するスピリット》
- 《霜の占い師》
- 《クアンドリクスの神童、ジモーン》
- 《くすねる鷹》
- 《氷牙のコアトル》
- 《不屈の追跡者》
- 《オーランのバイパー》
- 《水底のドルイド、タトヨヴァ》
- 《オーランの凍り牙》
- 《霜の祝福》
- 《彫像の伝承》
- 《アーカムの天測儀》
- 《占術の岩床》
- 《ヴァントレス城》
マナ加速(8)
追加土地プレイ(5)
- 《迷える探求者、梓》
- 《イリーシア木立のドライアド》
- 《むら気な長剣歯》
- 《円渦海峡の暴君、アシー》
- 《踏査》
サーチ(2)
- 《アルダガルドのスピリット》
- 《栄光の探索》
クリーチャーをタップする(4)
- 《突風の漂い》
- 《忌まわしきツリーフォーク》
- 《氷山の徘徊者》
- 《氷縛りの柱》
クリーチャー強化(5)
- 《北方の先導》
- 《ダイアモンドのフェアリー》
- 《圧倒する暴走》
- 《アクローマの意志》
- 《ハダーナの登臨》
クリーチャー・トークン生成(3)
- 《ゼンディカーの報復者》
- 《マリット・レイジのまどろみ》
- 《暗黒の深部》
墓地から土地をプレイする(1)
- 《古の緑守り》
ライブラリートップの呪文や土地をプレイする(1)
- 《多元宇宙と共に》
土地をクリーチャー化する(1)
- 《雪崩呼び》
パーマネントを追放して戦場に戻す(1)
- 《吹雪の大梟》
クリーチャー化する土地(2)
土地コピー(1)
- 《演劇の舞台》
(分類外の)氷雪クリーチャー(5)
※土地のほとんどはマナを加える効果なので割愛しました。
《忌まわしきもの、アイスー》デッキの良いところ
ここからはこのデッキの良いところを紹介していきます。
戦場を氷雪まみれにできる!
《忌まわしきもの、アイスー》は「氷雪」版《未来予知》能力により、ライブラリートップが氷雪カードである限り連続でプレイすることができます。そしてこのデッキに入っている氷雪カードの数は合計70枚!
そのため、かなり高い確率でライブラリートップから氷雪カードをプレイできるようになっています。
戦場を氷雪まみれにするキーパーツが、追加で土地をプレイできるようになるカードたち!
(《迷える探求者、梓》、《イリーシア木立のドライアド》、《むら気な長剣歯》、《円渦海峡の暴君、アシー》、《踏査》)
これらがあればライブラリートップに《冠雪の森》や《冠雪の平地》などの氷雪土地が続く限り連続プレイ可能!
氷雪パーマネントが複数戦場に出るから、《忌まわしきもの、アイスー》もどんどんデカくなる! また、 《不屈の追跡者》や《水底のドルイド、タトヨヴァ》などの上陸系カードもかなりのアドバンテージを稼いでくれますよ。
1ターン中の土地プレイ上限を超えたり、ライブラリートップの氷雪カードをプレイするマナが残っていなかったりする時は、《霜の占い師》や《占術の岩床》でライブラリートップの氷雪カードを手札に加えちゃいましょう。
ここまで書いてきたようにライブラリートップが氷雪カードであり続ければベストなのですが、デッキ内には29枚の非氷雪カードが入っているので、それらがライブラリートップに来たら《忌まわしきもの、アイスー》による氷雪連打がストップしてしまいます。
そんな時の対策としてデッキ内にはいくつかのギミックを採用しています。
シンプルにドロー
《クアンドリクスの神童、ジモーン》、《オーランのバイパー》、《オーランの凍り牙》、《霜の祝福》など。
特に《クアンドリクスの神童、ジモーン》のドロー能力は、土地が大量に並ぶこのデッキとナイスシナジー。
占術
《ヴァントレス城》で占術2を行い、ライブラリーの一番下に移動しちゃいましょう。
ライブラリートップの土地や呪文をプレイする
氷雪の制限なくライブラリートップの土地や呪文をプレイできる《多元宇宙と共に》で、呪文or土地連打を継続!
呪文をタダで唱える能力もあるから、ライブラリートップが氷雪カードだった時も無駄にならない!
ライブラリーを切り直す
《霧深い雨林》などのライブラリーから土地をサーチする土地でデッキを切り直し、ライブラリートップをリフレッシュしちゃいましょう。
墓地から土地をプレイできる《古の緑守り》で《霧深い雨林》などを使い回せば、何度もライブラリートップをリフレッシュできますよ。
冬を感じられる
多くの氷雪関連カードはアートに雪が描かれています。
そして統率者の名前が「アイスー」で、アートに描かれているのは雪山……これはもう完全に冬ですね。
ということで寒くなってくる冬の間(12月頃〜3月頃まで)にこのデッキを使えば、さらなる季節アドバンテージを得られること間違いなし!
※季節アドバンテージ - 現実世界の季節とデッキの季節感がリンクしている時に、なんとなく調子が良くなった気になる現象。「地の利を得る」的な。
雪山が近くに見えるスキー場のホテルなんかはロケーション的に最高ですね。
ピックアップカード
ここからはいくつかのカードをピックアップして紹介していきます。
《隆盛するスピリット》
氷雪デッキのエース的な存在。デッキ内には氷雪土地が満載なので、能力の起動コストも楽に支払うことができます。3つの能力全てを起動すれば、6/6飛行+ドロー能力付きクリーチャーへと成長!
しかも3つ目の{S}{S}{S}{S}による+1/+1カウンター2個とドロー能力は重複可能! なので、能力を起動するたびにデカくなってカードもいっぱい引けちゃいます!
《雪崩呼び》
氷雪土地を4/4クリーチャーへと変身させるウィザードさん。「雪崩」=クリーチャー化した氷雪土地ということですね。
大量の氷雪土地が並ぶデッキなので、不意に複数枚の氷雪土地をクリーチャー化して大ダメージを狙うこともできます。
クリーチャー化したと同時に呪禁も付与しているため、除去呪文を撃ち込まれる心配もありません!
《栄光の探索》
氷雪パーマネント・カードなら何でもデッキからサーチできる便利な氷雪呪文。デッキ内には67枚の氷雪パーマネント・カードが入っているので、サーチ範囲はかなり広め。
そして《栄光の探索》の良いところは伝説カードもサーチ可能な部分。これによりデッキのキーカードである《迷える探求者、梓》や《円渦海峡の暴君、アシー》も持ってこれちゃいます!
《霧氷風の使い手、ハイダー》
能力の起動条件は「氷雪パーマネントを4つ以上コントロール」と、通常のデッキだとやや厳しめな内容。でもこのデッキなら余裕で達成することができます。
《霧氷風の使い手、ハイダー》はちょっと古いカードなので、最近ありがちな「土地でないパーマネントを手札に戻す」ではなく、無条件バウンス。そう、いつでも《ブーメラン》おじさんなのです!
なので、邪魔くさい《墨蛾の生息地》や《イス卿の迷路》などの土地もバウンス可能!
場合によっては戦場に出た時能力を持つ《氷牙のコアトル》などを手札に戻して使い回すのも良いですね。
《氷砕きのクラーケン》
マナ総量12で一見超重たそうですが、氷雪土地が大量に並べば最小{U}{U}だけで唱えることができます。
そして戦場に出た時、対戦相手1人のアーティファクトとクリーチャーを氷漬けする能力付き。戦場に出た時能力なので、《吹雪の大梟》で明滅させて再度誘発させることも可能。
さらに氷雪土地を3つ手札に戻して、自身を手札に戻すこともできちゃいます。この能力は再度氷雪土地をプレイできるということで、《忌まわしきもの、アイスー》や《水底のドルイド、タトヨヴァ》などと相性◎。
デッキの回し方で意識するポイント
ここからはデッキの回し方について確認していきましょう。
なるべくライブラリートップのカードをプレイする
《忌まわしきもの、アイスー》が戦場にいるとライブラリートップの氷雪カードをプレイできるようになります。例えば1番上が《ボリアルのドルイド》で2番目が《霧氷守り》だった場合、連続でプレイすることも可能です。
上記の例のように手札を温存しつつ連続プレイのチャンスもあるので、氷雪カードがライブラリートップにある時はなるべくそちらから唱えるようにしましょう。
なるべく《忌まわしきもの、アイスー》に+1/+1カウンターを置く
《忌まわしきもの、アイスー》は氷雪パーマネントが戦場に出るたび{G}or{W}or{U}を支払うことで+1/+1カウンターを1個置くことができます。
任意なのでマナを支払わずに+1/+1カウンターを置かないことを選択できるんですが、ここはなるべくマナを支払って+1/+1カウンターを置いていきましょう。そうすることで《忌まわしきもの、アイスー》が巨大化して、統率者ダメージによる勝利も狙いやすくなります。
対戦相手のブロッカーは《突風の漂い》や《氷縛りの柱》などでタップしたり、氷雪除去(《吹雪の乱闘》、《薄氷の上》、《冬の休眠》)でどかしちゃいましょう!
勝ちパターン紹介
ここからはいよいよこのデッキの勝ちパターンについて紹介していきます。
ブリザードイエティパンチ!
大量の+1/+1カウンターが置かれた《忌まわしきもの、アイスー》で攻撃し、統率者ダメージで対戦相手を敗北させる勝ちパターンです。
《忌まわしきもの、アイスー》に大量の+1/+1カウンターが置かれていると《ハダーナの登臨》が即変身可能!
そして変身後の《オラーズカの翼神殿》で飛行とパワー分の+X/+X修整を付与してあげれば、一撃必殺も狙えちゃう!
パワーを11まで上げてから《アクローマの意志》ドン!でもOK。
「俺はいかにも氷雪デッキらしく勝ちたいんだ!」という場合は、大量の氷雪マナから《ダイアモンドのフェアリー》で強化してワンパンを狙っていきましょう!
氷雪パーマネント=パワーなクリーチャーでアタック!
氷雪パーマネントの数=パワーなクリーチャー(《アルダガルドのスピリット》、《忌まわしきツリーフォーク》、《針葉樹ワーム》、《霧氷羽の梟》)で対戦相手を殴り倒す勝ちパターンです。
デッキの性質上氷雪パーマネントが大量に並ぶので、上記クリーチャーたちのパワーは余裕で10以上になります。《針葉樹ワーム》だけは起動型能力で氷雪パーマネント分の+X/+X修整が入るタイプです。複数回起動してパワー20を突破しちゃうことも。
そこからクリーチャー全体に最大パワー分の+X/+X修整とトランプルを付与する《圧倒する暴走》を唱えれば、大体グッドゲームですね。
クリーチャーの頭数が足りない時は《不詳の安息地》や《霜歩き砦》をクリーチャー化しておきましょう。
マリット・レイジ様降臨!
《マリット・レイジのまどろみ》などでマリット・レイジ様を呼び出し、対戦相手をお殴りいただく勝ちパターンです。
《マリット・レイジのまどろみ》でマリット・レイジ様を降臨させる条件は、氷雪パーマネントを10個以上コントロールしていること。いつの間にか氷雪パーマネントが並んでいるこのデッキなら余裕で達成可能です。
そしてもう1つの降臨パターンが《暗黒の深部》。こちらは《演劇の舞台》とのコンボで降臨していただきましょう。
※《演劇の舞台》を《暗黒の深部》のコピーにすると氷カウンターが置かれていない《暗黒の深部》となるので、レジェンド・ルールでこちらを残すことですぐにマリット・レイジ様が降臨なさるというコンボです!
《ゼンディカーの報復者》!
土地が大量に並ぶということは《ゼンディカーの報復者》が活躍しないわけがない!《古の緑守り》がいれば、植物・トークンの成長スピードは2倍!
ついでに《忌まわしきもの、アイスー》の+1/+1カウンター能力も2倍誘発! 十分なサイズに成長したら、+1/+1カウンター盛り盛り植物軍団と一緒にフルパン行っちゃいましょう!
今回の統率者戦デッキ紹介はこれでおしまいです。
クロタカ
今年も「クロタカの統率者図書館」をお読みいただきありがとうございました。
次回は2023年2月3日発売予定の新セット『ファイレクシア:完全なる統一』のメインセットや、統率者デッキに収録される伝説のクリーチャー・カードをいくつかピックアップして紹介する予定です。
それではまた来年、ファイレクシアの支配領域でお会いしましょう。お楽しみに!
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