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世界選手権11

MO世界選手権ダイジェスト: 電脳世界かく戦えり
ここに集まった12人のプレイヤーは、QPと呼ばれるポイントを集め、そのポイントを持ったプレイヤーだけが参加できる――しかも月に一度しか開催されない!――トーナメントで勝利し、世界選手権への切符とともに、もう一つの世界選手権である、MOCSへとやってきた。
(詳細な説明は鍛冶友浩の週刊連載記事第4回「世界選手権への道は・・・いくつある?」で確認していただきたい。)
世界選手権の脇で行われる、パブリックイベントの一つと勘違いしてはいけない。
デジタルデータ上で、どれだけ活躍しても、どれだけ称賛を受けても、現実世界に還元できない、数多くのソーシャルゲームと、MOは違う。
参加するだけで、$4,000+MO上でのスタンダードコンプリートセットが贈呈され、優勝者には$25,000+副賞という、プロツアークラスの、とんでもない賞金が用意されているのである。
もちろん、世界選手権への参加権利も提供されるので、本選での成績いかんでは最大$70,000の賞金という、もはやゲームの域を超えた、途方もない夢がMOCSと世界選手権には用意されている。
今回で第3回を迎えるMOCS。過去に行われた第1回ではyaya3の名でMOPOYも獲得した八十岡が、準優勝。第2回では、スタンダードを席巻した、Caw-Blaadeの原型となる《戦隊の鷹》を使ったコントロールと、《苦花》+《変身》で《引き裂かれし永劫、エムラクール》という、奇怪なデッキを操り、Archer.こと、浅原が準優勝。
十分な結果とも言えるのだが、今一歩優勝に至れない、非常に口惜しい結果となってしまっている。
日本人が毎年出場している、MOCS。日本からは、今年も二人のプレイヤーが参加する。

年に一度しか開催されない、超レアなイベントがMO上に姿を現す。SEVERUSと、yoshidoraがこのイベントへと入室し、MOCSが、始まる。
Day 1
《金屑の嵐》によって、色を問わず、クリーチャーデッキに対して優位を取れる赤が濃い形の《ケッシグの狼の地》ランプを使って全勝した彌永は、勿論同じデッキをMOでも使用する。
《金屑の嵐》によるクリーチャーデッキ耐性と、《太陽の宝球》を採用したことによって、2マナ域でのマナブーストの確率がさらに上げたことで、コントロールにも優位に戦うことができる少し既存の形とは違う調整が施されている。
このデッキは「rizer」こと石村 信太朗とともに、MO上で調整したそうだ。
本選のメタゲームとは異なり、少し赤単が多そうな印象を受けるMOCSのスタンダードラウンド。
彌永は、同系のケッシグウルフランプと赤単等を破り、3-1とまずまずの成績で折り返す。
吉岡は、メインボードに《殴打頭蓋》、サイドボードに《ヴァルショクの難民》《戦争と平和の剣》と、赤単に対してかなり効果的な構成をしているデッキなのだが、ライブラリーが機嫌を損ねてしまったのか、土地が止まってしまって赤単に2連敗。星を一つ取り戻して1勝2敗としたものの、最終戦に敗れて1勝3敗と少し苦しいスタートとなってしまう。
2日目は、上級者向けともっぱら噂のイニストラードドラフト。世界選手権本選と合わせてドラフトを3回しなければいけないという超ハードスケジュールである。

Day 2
本選のドラフトが少し振るわず、3-3で、通算9-3とした彌永。 逆に吉岡はドラフトでブレイクして5-1。こちらも同じく9-3で二日目を終えた。 Top8には4敗以上がボーダーと思われるので、崖っぷちではあるが、まだまだ目のある二人。 一方、昨日17点獲得して1位タイとなったSEVERUSと、成績が少し振るわなかったyoshidora。 前代未聞のプロツアーサンデーダブル出場するためには、ここからの3ラウンドも頑張らなければいけない。 彼らの雄姿を、ダイジェストでお届けしよう。SEVERUS's Picks
《荘園のガーゴイル》、《解放の樹》と幸先よく強力なレアでピックを開始。 2パック目で《オリヴィア・ヴォルダーレン》を引き当てるも、意図的になのか、これをスルー。青緑という推し進めているカラーを主張していく。 3パック目2手目では《小悪魔の遊び》が流れてきて、これをしっかりとキャッチし、強力なレアを擁するものの、脇を固める基本パーツが少し心許ない構成になってしまった彌永のデッキ。 このリミテッドラウンドを勝ち越せれば、モダンの成績如何では十分にプレイオフも狙える位置にいるだけに頑張ってもらいたい。yoshidora's Picks

yoshidora's Round 5-7
Round 5は渡辺 雄也とのフィーチャーマッチでライブラリアウトデッキを作っていた「Gainsay」Andrew Cuneoとマッチアップ。 Game 1は《アンデッドの錬金術師》と《グール呼びの鈴》という、マニアックだが、非常に強力なコンボが成立。青緑というカラーコンビネーション故に、除去手段を殆ど持たないyoshidoraは圧敗。 だが、Game 2は《スカーブの殲滅者》と対戦相手の《グール呼びの鈴》が友情コンボを達成。Gainsayのデッキに2枚目の《アンデッドの錬金術師》が入っていることが判明し、驚くも、危なげなく勝利。 3本目はまたしても相手の戦略との友情コンボが発生する。《セルホフの密教信者》と《グール呼びの鈴》によって、《蜘蛛の発生》によって7体の蜘蛛が発生。
さらに《スカーブの殲滅者》をトップデッキする!・・・のだが、《アンデッドの錬金術師》が登場したことによって、yoshidoraのライブラリは加速度的に削れてしまい、惜しくも敗北してしまう。
Round 6,7も、デッキ自体は悪くないものの、相手との噛み合いも悪く、ドラフトラウンドを0-3で終えてしまうこととなった。
SEVERUS's Round5-7
引きがかみ合わないことも災いしてしまい、マリガントラブルが響いてしまったRound 5と6。 Round 7はタッチした《小悪魔の遊び》等がかみ合い、何とか1-2とする。2日を終えての勝ち点はこちら。 本選の好調とは裏腹に、主戦場であるはずのMOでは成績が振るわなかったyoshidora。全勝してもプレイオフへの参加は絶望的となってしまい、明日のMOCSはプレイオフ参加ではなく、順位を上げる戦いとなるが、本選のTop8は十分に狙える位置にいる。 5年以上やっていなかったリアルマジックで、TOP8に入り、アリーナでマジックをしている吉岡の姿を見れることを、期待しよう。 もう一人の日本人プレイヤー彌永 a.k.a SEVERUSは、2日目の成績が負け越しだったので厳しくはなってしまったが、3日目のモダンを4-0すれば、ほぼ確実にプレイオフに進出できる。 本選、MOCSの両方に彼が登場するためには、通算成績8勝1敗1分け以上がボーダーラインという、とてつもなく厳しい戦いとなるが、彼が、アリーナへと戻ってくることを期待しよう。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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