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EVENT COVERAGE
プロツアー『タルキール覇王譚』
ドラフト全勝者たち
Corbin Hosler / Tr. Chikara AOKI
2014年10月11日
昨日は初日のドラフト全勝者について記した。うまく環境を読み取った人たちはプロツアー初日に他の参加者を抜きん出た。
さて、プロツアー『タルキール覇王譚』でドラフトを一度3-0した人はたくさんいる。ここで知りたいのは2日目もドラフトで3-0したのは誰なのかということだ。
何を隠そう、それはこの6人だ。
- ジョエル・カラフェル/Joel Calafell(スペイン)
- スタニスラフ・ツィフカ/Stanislav Cifka (チェコ共和国)
- スペンサー・ガルニエ/Spencer Garnier (アメリカ)
- チャールズ・リーグ/Charles League (アメリカ)
- ショーン・マクラーレン/Shaun McLaren (カナダ)
- ティアゴ・サポリート/Thiago Saporito(ブラジル)
プロプレイヤーの中でも最高峰の彼らは環境への意見を同じくするのだろうか?
そうではなかった。彼らのうちの2人、スペインのジョエル・カラフェルと、チェコのスタニスラフ・ツィフカに聞いた話は全くの正反対だった。
まずはツィフカがドラフト最終戦で、殿堂プレイヤー、ガブリエル・ナシフ(フランス)を下しているところを見届けた。ツィフカはティムールを使っていたが、その成功に氏族のすべての色を必要としているわけではなかった。第3ゲーム、彼は緑のカードを使わずにナシフを倒していたことでそれを証明した。
ツィフカがプロツアーに向けて準備した計画はすべてがうまくいった。
「20回くらいやった練習ドラフトの最初の頃は、パワフルな多色カードに注目していました」ツィフカは語る。「でもそういったカードを使うには色マナが必要で、そのせいでマナトラブルを起こしてゲームを落としてしまうんです」
「この環境はアグロデッキをドラフトすれば良いと考えました。それで5色デッキはひどい目に遭います。私たちは回避持ちクリーチャーのサイズが大きいことから、青を最強の色に決めました。《ジェスカイの風物見》と《隠道の神秘家》はこのセットの一番強いコモンのクリーチャーで、《悪寒》は大抵のものより優先して取ります。《湿地帯の水鹿》さえも大体6~8点のダメージを与えて変異クリーチャーと相討ちしてくれるのでいいですね」
2色に絞るのは他に比べて楽しめないかもしれないが、ツィフカが貫いた青ベース戦略は確かに効果的だった。
カラフェルを見かけた時は同じ戦略を持っているのかもしれないと思っていたが、テーブルに座った途端に聞こえてきたのは『タルキール覇王譚』リミテッドで最も恐るべき一言だった。
9体のクリーチャーが墓地に送られて、巨大な昆虫がすぐにゲームを終わらせてしまった。ここで注目してほしいのは、カラフェル側の墓地に置かれた2枚のクリーチャーが青かったということだ。
これこそがカラフェルの環境へのアプローチの全てだ。金曜日に5色のデッキで3-0した彼は土曜日には「たったの」4色しか使わなかった。
「この環境はドラフトする時にカラーシグナルを読み取るのがとても難しいと感じてたんだけど、流れてきた土地で判断するっていう裏技があるんだ。氏族を2つまたいでいる敵対色(黒緑や青赤など)の土地から始めると、どちらかに入れるからいいと思うよ。もしその氏族をやりたくないなら、流れて来る土地を取っておけば最終的に4色とか5色になるのは簡単だね」
カラフェルが4色や5色のデッキで成功した2つの要素を特定した。「変異」と「壁」だ。
「だいたい緑がベースになるから《射手の胸壁》は良いカードさ。遅く流れてくるしね。5マナになる前までの全部をブロックできるし、毎ターン1点飛ばせるのもちょっとしたボーナスだ。実のところ、この環境はみんなアグロ・デッキをドラフトするからかなり速いので、ゲームを遅らせるために壁を取らなくちゃいけないよ」
「全部の変異持ちクリーチャをサポートできるマナを用意できると最高だ。特に変異のために色を増やしているなら、余計なマナを使わなくてすむしね。このやり方を真似すればドラフトを失敗するのはむずかしいと思うよ」
お分かりだろうか。二人の戦略は完全に道を違えている。しかし、2人とも世界最高のマジックプレイヤーがひしめく中、『タルキール覇王譚』ドラフトで6-0しているのだ。タルキールにある「我が道」を見つけてほしい。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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