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マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2025

準決勝:小原 壮一朗 vs. 原田 将吾 ~ティファ対セフィロス~
ジャパンオープンといえば、毎年ドラマには事欠かない。そしてそれは、今年も例外ではなかった。
なんと準決勝という大一番で、『マジック:ザ・ギャザリング――FINAL FANTASY』の中でも「ファイナルファンタジーⅦ」のキャラをもとにしたカードをそれぞれ中心に据えたデッキ同士の対戦が実現したのだ。
《ティファ・ロックハート》をコンセプトにした「ワンショットティファ」を駆る小原 壮一朗はMagic Onlineを主戦場とするプレイヤーで、ジャパンオープン2023でもトップ8に入賞しているなど、オンラインでの大会を得意としている。
対する《威名のソルジャー、セフィロス》をキーカードに据えた「黒単セフィロス」使いの原田 将吾は、ジャパンオープン2022とジャパンオープン2024で優勝しただけでなく今回もトップ8入賞でもはや「ミスタージャパンオープン」と言っても過言ではないであろう卯月 祐至を、準々決勝で倒すというジャイアントキリングを成し遂げたプレイヤー。マジック歴も23年ということで、トップ8の中でもダントツの最古参だ。
競技経験では小原の方が大舞台慣れしていそうな一方で、デッキ相性的には豊富な除去と強力なサイドボードを有する原田の「黒単セフィロス」側に分がありそうなマッチアップ。はたして勝利の女神はどちらに微笑むのか。
ゲーム 1
先攻の小原の前にオープンされた7枚は《森》《ならず者の道》《魂石の聖域》《薮打ち》《蛇皮のヴェール》《春花のドルイド》《旅するチョコボ》というスロースターターな内容。これをキープするかどうか、画面上のカーソルが悩んでいる素振りを窺わせるが、それでも意を決してキープすると、セット《森》ゴーに対して後攻の原田が《暗黒騎士、セシル》スタートという不穏な展開。それでも原田もそこまで完璧な手札ではなかったようで互いに2ターン目にはアクションがなく、小原が先攻3ターン目《春花のドルイド》でマナを伸ばす一方、原田は《真夜中の死神》で攻めを継続する。
ようやく態勢が整った小原は4ターン目に《旅するチョコボ》を送り出すと、ライブラリートップから《進化する未開地》をセット。《春花のドルイド》のマナ加速のおかげで《蛇皮のヴェール》も構えられている。だが原田もさすがに見え見えの《蛇皮のヴェール》に対しては除去を打たず、《寄生の賢者》から《威名のソルジャー、セフィロス》を出して《寄生の賢者》を生け贄に捧げ、1点ドレインでライフを詰めながら《真夜中の一撃》の効果と合わせてドローを重ねる。続けての5点アタックに対しては小原がトップのリフレッシュも兼ねてブロック前に《進化する未開地》を起動するが、見えたトップは《ラノワールのエルフ》で、これではさすがに《旅するチョコボ》を失うわけにはいかないとスルー。気づけば既に小原のライフは10点。
それでも返すターンに通常ドローすると、トップから《サッズのヒナチョコボ》が駆けつける!すぐさま召喚後、土地を置いて上陸2回誘発で2/3へ、さらに手札で腐っている《蛇皮のヴェール》を打ち込んで3/4にしてから《薮打ち》を格闘モードで唱えることで、《真夜中の死神》でドローされつつもどうにか原田の《威名のソルジャー、セフィロス》を対処する。そのまま《旅するチョコボ》で攻撃し、《暗黒騎士、セシル》で減っていた原田のライフを残り10点まで詰めておく。
小原の土地には《ならず者の道》があるため、《サッズのヒナチョコボ》と《旅するチョコボ》のセットが残ってターンが返ってくればワンチャンスある状態。
だが、ここで原田は2体目の《威名のソルジャー、セフィロス》を出すと、《寄生の賢者》の置き土産の昆虫トークンを生け贄にしてまず1点ドレイン。さらに再び《寄生の賢者》を出してから《暗黒騎士、セシル》のみで攻撃させる。これに対して小原は《覚醒のパラディン、セシル》への変身を防ぐべく3/4の《サッズのヒナチョコボ》で相打ちさせる選択をするのだが、戦闘後の第2メインに《寄生の賢者》を生け贄に捧げながらの《踊り食い》を《旅するチョコボ》に打ち込まれると、それ自体は《蛇皮のヴェール》でかわすものの、このターンの死亡が4体に達したことにより《片翼の天使、セフィロス》が戦場に降臨する!
《ならず者の道》による逆転のチャンスを失ってしまった上に度重なるドレインによりライフが6点しか残っておらず、昆虫トークンと合わせての飛行6点クロックが止められない小原は、やむなく投了を選択するべく歯車ボタンにカーソルを合わせたのだった。
小原 0-1 原田
ゲーム 2
《森》《森》《薮打ち》《春花のドルイド》《苔生まれのハイドラ》《魂を紡ぐもの》《ビビアン・リード》というまたしても1マナ2マナのアクションがない手札をそれでもキープした小原は1ターン目《薮打ち》で《森》を探すスタート。だが原田はまたも1ターン目に《暗黒騎士、セシル》を送り出すと、小原に先攻2ターン目のアクションがないと見るや後攻2ターン目にセット《魂石の聖域》から《闇の腹心》!
この原田のぶん回りに対し小原は予定調和の《春花のドルイド》でマナを伸ばしてどうにか追いすがろうとするが、なおも原田は《真夜中の死神》を出して《暗黒騎士、セシル》での攻撃を継続。「あんこく」のおかげでライフはお互い16ではあるものの、盤面の差は圧倒的になりつつある。
それでも小原は《苔生まれのハイドラ》を出してから土地を置いて2/2だけ作るのだが、返すターンに《闇の腹心》が《突き刺し》をめくると、マナはあるが実は《蛇皮のヴェール》を持っていない小原は、ブラフが少しでも長く通じることを祈るしかないという状況となってしまう。とはいえひとまず祈りが通じたか、原田は《暗黒騎士、セシル》と《真夜中の死神》で攻撃し、ライフは小原11対原田13。だがなおも原田は戦闘後、《威名のソルジャー、セフィロス》を送り出す!
小原も2体目の《苔生まれのハイドラ》を出してから土地を置き、さらに《ティファ・ロックハート》をも送り出すのだが、エンドにこのターン出した《苔生まれのハイドラ》に《突き刺し》を打ち込まれると、通すしかなくついに《蛇皮のヴェール》がないことが完全に透けてしまう。
そうなるとあとは黒単の独壇場。まずは《暗黒騎士、セシル》のみで攻撃し、第2メインに《魔晄都市、ミッドガル》の出来事側でその《暗黒騎士、セシル》を生け贄に唱え、《真夜中の死神》と合わせて3ドロー。そして引き込んだ《死の印》で、原田は小原の虎の子の《苔生まれのハイドラ》をわずか1マナで除去する!
ターンが返ってきた小原は一応《魂を紡ぐもの》《春花のドルイド》と並べてはみるものの、《闇の腹心》《真夜中の死神》《威名のソルジャー、セフィロス》と揃ってしまった状態では、圧倒的なカードアドバンテージ量とドレイン量に対抗しようがない。やがて《マラキールの門番》キッカーからの《踊り食い》でブロッカーを排除されながらのフルアタックに対しては自らのアバターを爆散させることしかできず、かくしてティファとセフィロスとの対決は、セフィロスの側に軍配が上がったのだった。
小原 0-2 原田
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