EVENT COVERAGE

グランプリ・名古屋2016

トピック

グランプリの縁の下の力持ち、スコアキーパーってどんな人?

by Masashi Koyama

 「スコアキーパー」という役割について、皆さんはどれほどご存知でしょうか?

 普段プレイヤーの方々がルールを尋ねたり、困ったときに助け舟を出してくれるフロアジャッジと比べると、直接コミュニケーションは少ないかもしれませんが、マジックの公認イベントを運営する上で欠かすことのできない大切な役割です。

 今回はこのグランプリ・名古屋2016という、参加者が2600人を超えるとても大きなイベントのスコアキーパーを務めていらっしゃる、大竹賢明さんにスコアキーパーとはどのような役割なのかお伺いしてきました。

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――グランプリでの「スコアキーパー」という役割はどのようなものでしょうか?

大竹:

 スコアキーパーは実はグランプリだけでなく、普段行われている店舗のイベントでもある役割なのですが、対戦の結果を正しく入力して、全てのプレイヤーに対して大会を公正公平に運営するための、裏方の役割です。

 グランプリほどの大きな大会になると、1ラウンドという時間内に適正に結果を打ち終えるというスキルも求められることになります。

――グランプリ・名古屋2016には2600人以上ものプレイヤーが参加されていますが、スコアキーパーは何名いらっしゃるのでしょうか?

大竹:

 今だと4人で回せるシステムになっているので、4人です。昔は2人だったりしたんですが。

――4人だけですか!? それだけ多くのスコアを入力していると、大変なことや問題が多そうですね。

大竹:

 そうですね、一番多いのは、スコアの結果が読みにくいということです。書いてあるのが「1」か「0」かわからないことがあると、プレイヤーの方をお呼びして確認しなければいけなかったり、ドロップの処理が明確でない場合、間違って入力してしまうと大変なので、逐次確認して入力することが一番大変です。

――普段のイベントの場合、は1人でスコアキーパーをされることも多いのでしょうか?

大竹:

 はい、300人〜400人ほどのイベントであれば1人で回してしまうことが多いので、プロツアー予備予選などはヘッドジャッジとスコアキーパーを兼ねてしまっていることもあります。

――大竹さんがスコアキーパーになられたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

大竹:

 結果記入用紙の裏面には情報としてペナルティなどが書かれていることがあるのですが、それがすごく勉強になるな、と思ったのがきっかけです。

 フロアにいると、自分の経験したことしか得られないことがあったりするのですが、裏面に書いてある情報を見ると、「こんなミスが起こり得るんだ」「こういうことでプレイヤーが困っていたんだ」ということがわかるので、面白いなと思ってスコアキーパーをやっています。

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――スコアキーパーはジャッジでなくてもできるものなのでしょうか?

大竹:

 スコアキーパーはジャッジでなくてもできるんじゃないか、と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実はジャッジだからこそわかることも多いんです。

 単に結果を入力すればいい、ということだけではなくて、ラウンドとラウンドの間をいかに効率よくできるかということがメインの仕事なんです。

 ペアリングなどの掲示物の印刷もスコアキーパーがしているので、フロアでジャッジをして必要な印刷物を知っていないといけなかったり、何が肝要かをわかっていないと、必要な情報はアウトプットできないと思うんですね。ですので、そう言った視点を持っている方がスコアキーパーに向いているかなと私は思います。

――ジャッジを経験して、何が必要かを把握することが重要なんですね

大竹:

 ジャッジには色々なタイプがあると思いますが、どちらかと言うと大会運営のスキルが求められるので、実はルールに詳しくなくてもできてしまう仕事ではあります。ただ、ルールに詳しい方が、結果記入用紙の裏面を見た時に「これって実は別の違反なんじゃないの?」ということが分かったりもします。出されてしまった結果は変えられませんが、(その裏面の情報を書いた)ジャッジに対してディスカッションを行うこともできます。

 大会運営の面で言うと、ヘッドジャッジと協力して、より効率よく大会を回すことで、参加されているプレイヤーの満足度を上げることができます。

――プレイヤーの方に気をつけてほしいことなどはありますか?

大竹:

 そういったことは我々の方から要望することではないと思っています。ただ、書いてある数字がわかりやすいと、プレイヤーの方にいいことがあるかもしれません。

 結果記入用紙は2人のプレイヤーが合意して提出するものなので、誓約書などと同じものだと思って書いていただけると助かります。

――ありがとうございました。

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「私は、プレイヤー&ジャッジのみんなが『楽しかった!!』と思っていただけるトーナメントのために、清く!正しく!正確に!笑顔で!! スコアキーピングします。」との「誓い」をいただきました。


 スコアキーパーは、直接皆さんと触れ合い、コミュニケーションを図る機会は少ない役割ですが、大会を円滑に運営し、より多くの人が満足できるイベントを行うためには欠かせない存在です。

 普段、マッチが終われば何気なく記入している結果記入用紙ですが、結果を書く際には、その用紙に込められた物語に、思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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