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グランプリ・名古屋2014

観戦記事

第13回戦:石井 隼人(群馬) vs. 中井 直(京都)

By Tetsuya Yabuki

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 初日シールド9回戦、そして2日目ドラフト3回戦。12回もの戦いを経て、予選ラウンドは最後のドラフト3回戦を迎えた。トップ8の高みへ手を届かせたプレイヤーたちにはさらにもう1度ドラフトが控えているのだが、ともあれここを勝ち抜かなければ決勝ドラフトにはたどり着けない。

 そう、言うなればここからの3回戦は、長い巡礼の道を登り切った先にある神殿へと続く「門」だ。体力と知力と、そして信仰心が試され、その試練を見事乗り切った者に門は開かれる。

 今ここに、ふたりの巡礼者が姿を見せた。

 ともに1敗を守る群馬の石井 隼人と京都の中井 直。それぞれの地域に名を馳せる両者が、さらに歩みを進めるべく試練に挑む。

試合


石井 隼人

 先手の石井が《メレティスの天文学者》からスタート。一方の中井も《オレスコスの太陽導き》から《双頭のケルベロス》と盤面を組み立てていく。

 ゲームが動いたのは5ターン目。中井の《天馬の乗り手》に《ニクス生まれのお調子者》が「授与」されると、さらに《性急な太陽追い》を加えて空から攻撃。次のターンには全軍攻撃から《統率の取れた突撃》で一気に本丸を落としにかかる。

 これに対応する手段がなかった石井は8点もの打撃を受け、立ち並ぶ軍勢を前に返しのドローを確認すると、投了の意思を見せた。

 赤白デッキを操る中井の展開は、2ゲーム目も淀みなく行われた。しかしそこへ石井が繰り出す《メレティスの守護者》2体が立ちはだかる。さらに《悲哀まみれ》が中井の軽量クリーチャーを一掃すると、ゲームの流れは石井側へ傾いたかに見えた......

鳴り響く悲鳴の先には......

......《悲哀まみれ》で崩れかかった戦線に立つ、《国境地帯のミノタウルス》。中井はここへ《目ざといアルセイド》と《ニクス生まれのお調子者》を「授与」し、攻めの姿勢を貫く。

 序盤を支えた《メレティスの守護者》をも突破する強大な脅威を前に、石井は対処できない。懸命に解決策を探しに奔走するが、ついに肩を落とすとカードを片付けたのだった。

中井 2-0 石井


2012年度日本代表、中井 直

 いよいよトップ8が見えた中井。戦いはまだ続くが、長い旅は経験済みだ。石井もここから踏ん張りどころ。両者の旅に幸あらんことを。

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