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グランプリ・広島11

読み物

Round 10: 津村 健志(大阪) vs. 高橋 優太(東京)

by Shuhei Nakamura  何につけ初戦というものは緊張するもの、  ましてや1敗で2日目に折り返し、トップ8への展望が良好であれば尚更だ。  第10回戦のフィーチャーマッチは初日全勝同士のテーブル1、全勝対1分けのテーブル2に続き、1敗同士のテーブル6が選ばれた。  相対するのは津村 健志、そして高橋 優太だ。
Game 1
津村 健志
津村 健志
 《銅線の地溝》、《根縛りの岩山》。  種類は違えど赤緑の土地を置きつつ、お互いに《不屈の自然》スタート。  筆者が「ケッシグ」を広島で使わなかった理由は数あれど、その1つにミラーマッチに煩雑さ、そして構成の難しさがある。  このデッキばかりは日本で開発されていた経緯もあって、海外のリストよりも日本のリストの方が1段階進んだ状態にあるからだ。  だが、そういうデッキというのは同時に、「どの段階のメタゲームに自分のデッキを設定するか」という問題が発生する。  2人はどの地点に観測点を置いているのか。  津村は《不屈の自然》2枚目に《ヴィリジアンの密使》と、マナを文字通り加速していく。 『先手絶対有利』  そう高橋が漏らした通りの展開になりつつある。  それに対し《内にいる獣》で減速を図り、《原初の狩人、ガラク》先出しによって巻き返したい高橋であったが、それでもマナ差有利が付いている津村の次手は《業火のタイタン》。  ブロッカーのビーストトークンが焼かれ、津村がコントロールするビーストトークンと《ヴィリジアンの密使》で親玉ガラクもろとも葬られた高橋に次の手はなく、ここで投了。  開始からわずかに5分での決着であった。 津村 1-0 高橋
Game 2
 先手の高橋がスナップマリガンを選択したのに対して、津村は一拍置いてから同じくマリガンを宣言。  二回り目の手札を高橋が残したのに対して、津村は改めての5枚からスタート。  今回は両者《墨蛾の生息地》からという立ち上がりに、先手の高橋がまずはといった形で《緑の太陽の頂点》X=1から《極楽鳥》、そして《真面目な身代わり》へと繋げていく。  一方、津村は《不屈の自然》、続いて《墨蛾の生息地》2枚目を置いて1枚目で攻撃し、ターンを返すのみ。  高橋は第1ゲームと同じ《原初の狩人、ガラク》で盤面を制圧しにかかる。今回は津村のマナはまだ4マナ。タイタンはない。  後手に回ってしまった津村が《内にいる獣》を使って《原初の狩人、ガラク》を捌く番となったが、高橋は駄目押しの《緑の太陽の頂点》X=5。  《酸のスライム》によって土地を縛り、ビーストトークンを捌き切れないと判断した津村が投了。 津村 1-1 高橋
Game 3
高橋 優太
高橋 優太
 お互いに7枚をキープして、《不屈の自然》を撃ち合うという第1ゲームを彷彿とさせる立ち上がり。  4マナがオープンになった津村は《緑の太陽の頂点》X=1で《極楽鳥》を呼び出し。次ターンのタイタンを匂わせる。  これに高橋は《感電破》を合わせてターン終了。  更に津村のアップキープに《内にいる獣》を解き放ち、マナを縛っていく。  津村もアップキープに《内にいる獣》。  高橋は更にアップキープに《内にいる獣》。  土地と獣が飛び交いあい、お互いに4マナから先に伸ばさせない。  だがここで津村がターンを返すだけで、遂に高橋の戦場に5枚の土地が並び《原初の狩人、ガラク》が登場。  津村も軽い方の《情け知らずのガラク》で相殺し事無きを得る。  ビーストトークンが食い合い、再び虚空の戦場に・・・いやお互いに《墨蛾の生息地》があるのでそうとは言えないか。  膠着状態が続いたのはほんの1ターン。《ケッシグの狼の地》を先に出したのは高橋。  このターンは使わずに、津村の《墨蛾の生息地》を《内にいる獣》で叩き割ってから全開の《墨蛾の生息地》アタック。  しかしこれは津村の《古えの遺恨》で弾かれ、返す刀で今度は津村が《ケッシグの狼の地》セットからの全開アタック7点のダメージ。  1ターンを丸々無駄にしてしまった高橋。  しかしドローは《緑の太陽の頂点》。  《原始のタイタン》が飛び出し、追加の《墨蛾の生息地》と、津村の《ケッシグの狼の地》を叩き割る《幽霊街》が高橋の戦場に補充される。  戦闘フェイズに入ったところで、津村の《内にいる獣》が高橋のタイタンをただのビーストに変える。  これでまた戦況は五分、いや違った。高橋が《原初の狩人、ガラク》を追加し手綱を取りつづける。  対処すべきカードが《ケッシグの狼の地》と《原初の狩人、ガラク》の2枚になってしまった津村は力なくターンを返すのみ。  高橋のビーストトークンが津村を襲い、追加のビーストと《真面目な身代わり》が戦場に現れる。  かなり余談になるが、ここは感想戦で話題にあがった箇所であった。  もしよければ高橋がどうするべきであったか考えてみて欲しい。  《ケッシグの狼の地》のサポートがある状態では、15のライフでも風前の灯。  事実上津村に残された最後のターン、ドローは第1ゲームの再現なるかの《業火のタイタン》。  一方で残り9点しかない高橋。これで両者共にお互いの間合い圏内。  それでも高橋は押すことを選んだ。  ビーストトークンで攻撃し、ケッシグで強化して津村のライフを7に、  《原初の狩人、ガラク》で追加のビーストを生産。《墨蛾の生息地》と《真面目な身代わり》、の合計3体で守りを固めて翌ターンには切って捨てる選択。  しかしこの選択には津村がトップデッキをすれば瓦解するというリスクも孕んでいる。  そして津村の正真正銘、最後のドローとなったのは。  《酸のスライム》!  《真面目な身代わり》を叩き割り、ビーストトークンはタイタンの火力で、そして《墨蛾の生息地》は墓地にある《古えの遺恨》フラッシュバックで。  戦線をこじ開けた津村が2日目初戦を白星で飾った。 津村 2-1 高橋
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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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