読み物
Round 10: Martin Juza(チェコ) vs. Xin Sui(中国)
By Shiro Wakayama
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Martin Juza | |
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年間で最も強かったプレイヤーを決める、Player of the Year(POY)。現在トップをひた走るのは、圧倒的なパフォーマンスを発揮するOwen Turtnwald(54点)を筆頭に、LSV、Ben Starkという、チャネルファイアーボール勢。その後ろに渡辺、八十岡と日本人プレイヤーが続いている。
そして、そのすぐ後ろにつけているのがMartin Juzaだ。TopのOwenたちには少し後れをとっているものの、チャネル勢が参加していないグランプリ・広島は、格好のポイントの稼ぎ時。ここでTop8に入れれば点差は一桁となり、POYも十分に見えてくる。
世界を回るJuzaが、ここで勝利して、POYの栄冠に近づくことができるのか?
対するSuiは、国別選手権にも頻繁に参加する、中国の強豪プレイヤーだ。
Juzaは中村 修平と白緑の人間デッキをシェアしており、Suiは青白の人間デッキを持ち込んでいる。全勝者は白緑が一人。白青が二人。《》系のデッキが流行ると言われていた中で、見事にこれらを打ち倒すデッキをチョイスしている。
初日の好調をさらに持続できるのは、果たしてどちらか?
Game 1
先手はSui。大事な二日目の第一戦。
Suiは慎重に悩んで、マリガンを宣言。Juzaはキープ。
結局Suiはダブルマリガンしてしまい、少し厳しい表情。2ターン目《》といういまいちな立ち上がりのSuiに対して、Juzaは1ターン目《》、2ターン目には《》と、順調な立ち上がり。
さらに、3ターン目には《》をプレイして狼トークンを生み出すという、最高の展開で二日目を迎える。
結局、第3ターンに入っても土地を1枚しか引けないSuiは、悪い流れを引きずってもしょうがないこれに対しと判断したのか、次のゲームへと、意識を切り替えた。
Juza 1-0 Sui
Game 2
両者キープを宣言して、Suiの《》、Juzaの《》でGame 2が開幕する。
《》系のデッキやソーラーフレアや青黒系のコントロールを使用していた日本人プレイヤーが多くいる中、海外プレイヤーは青白、緑白の人間を主体としたデッキをしようしているイメージが強い。
2ターン目に動きが無いSuiに対して、Juzaは手札と相談しながら綿密に戦略を練る。出した答えは《》をプレイ。装備が解決されてしまうとほぼ対処のしようがない、対人間決戦兵器を戦場へと着地させる。
だが、Suiは《》で《》を追放して、Juzaのマナベースを責めつつ、ライフを削る。
これに対して、Juzaは《》で守勢に回る。
《》、《》2体のアタックを、ブロックしながらの《》能力起動で《》を打ち取り、ライフを守る。
Juzaが守勢に回ったとみるや、Suiは主導権を握るべく、《》、《》と展開して、一気にクリーチャーを展開して、Juzaに回答を迫る。
これに対して、《》プレイに留まるJuza。
互いの戦場にある程度のクリーチャーが並び、一瞬の膠着を見せる。
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Sui Xin |
Suiはさらなる追加戦力として、《》をプレイ。これは《》で即対処。
《》によって生まれたゴーレムトークンが睨みを利かせているため、《》もアタックすることができず、Suiは2体目の《》を追加して、にらみ合いは続く。
にらみ合いの後、Juzaは《》をプレイ。《》にダメージを飛ばして、即変身。
《》が戦場へと降り立ち、ターンが経過するだけでどんどんアドバンテージを生み出すプレインズウォーカーを前に、Suiは決死のアタックを敢行せざるを得なくなってしまう。
《》2体、《》、先ほど《》で生み出した飛行トークンで《》を攻撃。Juzaは《》を1体だけ、先制攻撃を持つゴーレムトークンでブロックし、《》はあえなく撃沈。
Suiはさらに《》を戦場に加えて、束の間の有利を得るのだが、Juzaも《》の鏡うち。双方のクリーチャー数は6体で同じく6/6となる。
しかし、Juzaには《》がある。Suiの場にいるクリーチャーは当然全て白。《》等、対処手段はあるものの、あまり多くないであろうSui。
対抗策を引けなかったため、無駄死にとなるクリーチャーがいることを覚悟の上で、飛行トークン3体でアタック。
先ほどJuzaが飛行トークンに《》を装備させたため、1体はブロック。残りを通して、Juzaのライフは12となる。
もう少しだけ、膠着が続くかと思われたが、今季既に42点ものプロポイントを獲得している男は、引きも強かった。
《》をトップデッキし、11/11まで膨れ上がった最初の《》が《》を携えて攻撃。
一気にライフレースがひっくり返り、次のドローが《》であることを信じてライブラリーをめくるSuiだが、そうそう都合のいいことが起こるわけでも無く、Juzaが白星を二桁とした。
Juza 2-0 Sui
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