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EVENT COVERAGE
グランプリ・広島11
Round 5: Tzu Ching Kuo(台湾) vs. 藤田 剛史(大阪)
by Shiro Wakayama
Round 5でフィーチャーエリアに呼ばれたのは、日本の初代殿堂プレイヤー、藤田 剛史。
殿堂という響きから、既に半引退気味のプレイヤーと感じる人もいるかもしれない。
だが、日本の殿堂プレイヤーは違う。未だバリバリの現役である。今年5月に開催されたプロツアー・名古屋でのTop8入賞は記憶に新しい。そして、日本屈指のデッキビルダーとして、自らの盟友・藤本 知也にも、日本選手権でデッキをシェアし、彼を準優勝まで押し上げている。
対するKuoは台湾のプレイヤーにして、バイヤー。実力派折り紙つきで、台湾選手権で3年連続でナショナルチーム入り。即ち、3年連続、国別選手権でTOP4以上の成績を残しているという、アジア圏の代表的なプレイヤーである。
藤田は、「デッキ弱すぎ。やばいわーー。」と呟いていたが、日本屈指のデッキビルダーはどんなデッキを持ち込んでいるのだろうか?
先手は藤田。《アヴァシンの巡礼者》でゲームはスタート。これを早々に《伝染病の留め金》で除去するKuo。
Kuoは、過去のエクステンデッド環境で《求道者テゼレット》を使ったデッキで好成績を残しまくっていた。もしや八十岡の十八番である《ボーラスの工作員、テゼレット》系のデッキか?と期待がよぎる。
そんな筆者のわくわくをしり目に、《深夜の出没》をスタックでプレイしてクロックを用意する藤田。
トークンカードを用意するのが面倒くさかったのか、フィーチャーエリアにある、ゲームカウントを示すパネルをトークン替わりにする。ギャラリーから、対戦相手からも笑いが漏れる。
《疫病のとげ刺し》をプレイするKuo。ここでデッキが黒単色の感染デッキであることが判明。
少し悠長なKuoの展開とは裏腹に、藤田は《極楽鳥》、《調和者隊の聖騎士》、《ミラディンの十字軍》と一気に展開し、強烈な戦線を構築する。
何も展開できないKuo。
《戦争と平和の剣》を藤田がプレイしたところで、Kuoが投了。
Kuo 0-1 藤田
先手はKuo。互いにマリガンは無し。
ファーストアクションは藤田の《アヴァシンの巡礼者》。
これに対して、Kuoは《困窮》をプレイ。
公開されたのは、《極楽鳥》、《帰化》2枚、《忘却の輪》、《情け知らずのガラク》と《森》の6枚。ここから、《忘却の輪》をディスカードさせる。
攻め手を墓地へと送り込まれてしまった藤田は、《アヴァシンの巡礼者》でライフを削りながら、《極楽鳥》を展開するにとどまる。
ここで、少し悩みながらも、手札の《情け知らずのガラク》を捨てさせようとKuoが《困窮》を再びプレイ。
しかし、そこに鎮座するのは、黒単デッキを死へと追いやる《ミラディンの十字軍》。辛そうな表情でため息をつき、少し悩むもしょうがないと割り切って《ミラディンの十字軍》をディスカードさせる。
そして、藤田の場に《情け知らずのガラク》が着地。さりげなく《ガヴォニーの居住区》をセットしながら狼トークンを生成する。
《夜の犠牲》で《アヴァシンの巡礼者》を破壊し、ダメージレースの行方をよく考えて、《墨蛾の生息地》でアタック。
藤田は得たリードをそのままに逃げ切ろうと、狼トークンを出しながらアタック。Kuoのライフを16とする。
Kuoはこのダメージレースを逆転するために、《荒廃のドラゴン、スキジリクス》をプレイ。
これもお構いなしで、淡々とアタックする藤田。ガラクが睨みを利かせているため、《荒廃のドラゴン、スキジリクス》によるブロックもままならないKuoは、すべての攻撃をテイク。ライフは12。
Kuoは《鞭打ち悶え》を手に持っているのだが、藤田の手札には、先ほど確認した《帰化》がある。
しかし、この後のダメージレースと、都合3枚目以降のアーティファクトを引いたときに、無駄にしないためにも、《鞭打ち悶え》をプレイ。《荒廃のドラゴン、スキジリクス》に装備させるも当然《帰化》で対処。
少し悩む藤田だが、《荒廃のドラゴン、スキジリクス》の攻撃はスルーして、自身の毒カウンターを5とする。
Kuoに逆転の目を与えないために、淡々と既に3体まで膨れ上がった狼トークンでアタック。Kuoの残りライフは6となる。そして、《極楽鳥》と《ガヴォニーの居住区》を含む土地を立たせたままにターン終了。
Kuoが、半ばあきらめながらも、少しの可能性を信じて《荒廃のドラゴン、スキジリクス》と《墨蛾の生息地》で攻撃するが、藤田は《深夜の出没》。
Kuoの動きにしっかりと噛み合う完璧な動きで、藤田がKuoを完封した。
Kuo 0-2 藤田
Game 1
藤田 剛史とトークン |
Game 2
Tzu Ching Kuo | |
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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