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準決勝 : 岡田 尚也(東京) vs. 小柳 卓史(東京)

By 中村 修平
岡田
岡田 尚也
 大段の不戦勝と準々決勝をかなり短時間で決着させた中村の組み合わせの準決勝は、一足飛びに試合も終えてしまったようで、筆者が席についた時には既に「中村の2-0」と書かれたスコアボードが残されているのみだった。  一方で、たった今植田 勝也との準々決勝を接戦で制した岡田は、ほとんど休まずといった形で準決勝を迎える。  どうやら《解放された者、カーン》で実質4ゲーム、もう少しで5ゲームやりそうなまでになっていたらしいが、幸いなことに岡田の疲れは軽そうだ。  10分休憩後、対戦相手となる小柳とともに、5分間対戦相手のデッキリストをチェックする時間が与えられ、そののちにゲームスタートとなるアナウンスがされたのであるが、なんと小柳、岡田が一緒にゲーム展開について検討しあっている。  話を聞いてみると、彼らは住んでいる地域が近い知人同士であり、金曜日は遊vic中野店のフライデーナイトマジックでプレインズウォーカーポイントを競いあう仲らしい。  その討論に便乗して聞いた、開戦前に考える相性差は両者ともに「岡田の6:4有利」。  《堕落した良心》に、いかに《内にいる獣》を合わせられるか、というゲームになりそうとのことらしいが・・・。  おっと、時間になったようなので、ここからは実際のゲームをお伝えすることにしよう。

Game 1

 先手は小柳。  2ターン目《不屈の自然》で土地を伸ばしにかかる小柳に対して、《墨蛾の生息地》を置いてターンを返す岡田。  第3ターンは《ヴィリジアンの密使》。だが土地を置けなかったので小柳の土地は都合3枚のまま。  マナ差が開かなかった岡田は安心して《ファイレクシアの十字軍》を召喚できる。  続く第4ターンでも小柳は手札から土地を置けないものの、もう一度《不屈の自然》で4枚目の土地は確保。  そろそろ小柳の土地を注意しなければならない岡田は、先行きを《思案》しつつ、《ファイレクシアの十字軍》で攻撃、小柳は《ヴィリジアンの密使》でブロックしてこれで戦場にある土地は5枚。  岡田は《饗宴と飢餓の剣》を設置してターンを終える。  《業火のタイタン》の線は厳しくなってしまったが、《原始のタイタン》ならば《墨蛾の生息地》という無色ブロッカーを用意できる小柳、だがまたしても土地を引けない。  あまり役に立たない《最後のトロール、スラーン》を召喚してターンを終えるものの、《変異原性の成長》で《ファイレクシアの十字軍》を強化した上で《饗宴と飢餓の剣》を装着させる。一気に毒は6つ。 プロテクション(黒)(緑)(赤)(白)  残りターンが1ターンに早まり、「プロテクション(黒)(緑)(赤)(白)」を止める手段がなかった小柳はここで投了。 岡田 1-0 小柳

Game 2

小柳 卓史
小柳 卓史
 小柳が1マリガン。  《》を置くのみでターンを終えた小柳に対して、岡田は《ギタクシア派の調査》で公開を迫る。  そこには《ヴィリジアンの密使》と《原初の狩人、ガラク》、そして土地が3枚。  続いて《闇滑りの岸》から《思案》。  予告通り《ヴィリジアンの密使》を召喚した小柳に対して、岡田は第3ターンの《ファイレクシアの十字軍》。  《ヴィリジアンの密使》を立ててターンを返した小柳に、《ファイレクシアの十字軍》を攻撃させる岡田。  小柳は《ファイレクシアの十字軍》のダメージを本体に通して毒が2つになり、戦闘後に再びの《ギタクシア派の調査》が飛ぶ。  小柳の手札には土地しか増えていない。  6マナに到達するはずだった《ヴィリジアンの密使》ブロックが行われなかった謎は、つまるところ6マナを急ぐ必要がないためであった。  これを見て、《饗宴と飢餓の剣》が設置される。  この隙にまたも予告先発の《原初の狩人、ガラク》が戦場に現れ、3/3ビースト・トークンが生産される。  対してこれも予定調和的、《ファイレクシアの十字軍》に《饗宴と飢餓の剣》が装備され、小柳の毒を6に増やしつつ土地がアンタップ。《荒廃の工作員》が戦場に追加される。  ここで岡田、「ミスった。」  装備して殴るのを先にやってしまったのだ。  淀みなく土地をセットしている岡田、攻撃前に出せたはずの3マナが無駄になっており、残った4枚の手札を見てみると、  これは痛恨のミスかもしれない。  ビースト・トークンと《ヴィリジアンの密使》が攻撃に参加し、2度のファイレクシアマナを払っていてライフが12と心許ない岡田は《ヴィリジアンの密使》のブロックを選択、これでライフ9に。  小柳はビースト・トークンを追加生産してターンを終了。  岡田の視線の先には《墨蛾の生息地》が2枚あり、それで耐える戦略かと見えたが、その実、小柳のトップデッキは《古えの遺恨》だった。  この《古えの遺恨》がスタックに乗った段階で、小柳のコントロールしているアンタップ状態の土地は《》《根縛りの岩山》《墨蛾の生息地》×2。  2枚の《マナ漏出》では、どうやっても《饗宴と飢餓の剣》は壊れてしまう。  一応《マナ漏出》を合わせてはみるものの、《根縛りの岩山》残して3マナを支払われたところで、諦めて《饗宴と飢餓の剣》を墓地に置く。  サイズが縮んだ《ファイレクシアの十字軍》が、たった今生産されたビースト・トークンでブロックされ、目論見が外れた岡田は《ファイレクシアの十字軍》を追加。  とうとう《原初の狩人、ガラク》が追加の3枚ドローを果たし、《極楽鳥》と《ヴィリジアンの密使》が追加の壁として投入される。  1枚残った小柳の手札を岡田が引いてきた《蔑み》で覗いてみると、《小悪魔の遊び》が。  どうしようもない状態でタップアウトしてしまった岡田に飛んでくるのは本体9点。 岡田 1-1 小柳

Game 3

 いち早くキープした岡田に対して、小柳の7枚は非常に微妙なものらしい。  結局マリガンを選択、だが6枚は全然納得のいかないもののようで即座にダブルマリガン。最終ゲームは先手7枚、後手5枚でゲームを開始する。  《闇滑りの岸》で《思案》、《墨蛾の生息地》を置き、《ルーン唱えの長槍》。  さらに《》からの《饗宴と飢餓の剣》と展開する岡田だが、未だに黒マナが2枚用意できていないのが響いているのか、クリーチャーらしいクリーチャーは展開できていない。  一方で小柳もあるべき手札が2枚も少ない状態で、《ヴィリジアンの密使》を召喚しつつ、では土地を伸ばすことに苦労してしまうのは当然である。  《ヴィリジアンの密使》のみがダメージを刻むという、小柳にとっては不本意な動きで岡田のライフを16にして2体目が出たところでエンドステップ《禁忌の錬金術》。  取ったカードはおそらく《》だろう。  土地問題が解消され、《ファイレクシアの十字軍》と余ったマナで《荒廃の工作員》が召喚される。  《赤の太陽の頂点》で《荒廃の工作員》は処理したものの、装備品を2枚纏った《ファイレクシアの十字軍》を対処できる術は、小柳にはなかった。 岡田 2-1 小柳
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RESULTS

対戦結果 順位
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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