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The Finals11
Round 3: 松島 功治(京都) vs. 大森 健一郎(兵庫)
By 中村 修平
カバレージを取らせてもらう上で、ライターがまずしなくてはいけない仕事に名前、写真等々がウェブ上に載るということの承諾の確認がある。
それと並んで必要なのが名前の確認、いや正確には漢字での表記だ。
トーナメント運営は世界共通のソフトを使っているので、ライターに知らされているのはローマ字表記のみ。これはこれで本人に聞かないとわからないのだ。
その申し出に対して、
『こういう経験(フィーチャーマッチ)、初めてなんですよ』
と語ってくれたのは松島、だが言葉とは裏腹に物腰は落ち着いているように見える。
The Finalsといえば若手の登竜門、この大会を機に大いに雄飛して欲しい。
『知ってるくせに』
とは言いつつも、記入してくれたのは筆者にとっては旧知の大森。
補足すると大森にとってフィーチャーマッチは初めてではない。
今年のグランプリ・神戸で全勝街道を歩み、いち早くトップ8を決めたのがこの大森なのだ。
この対決を制し、序盤を最高の形で折り返すのはどちらになるのだろうか?
大森 健一郎
先手大森だが再びのマリガン、松島はキープを選択。
今回の大森の6枚は納得のいくものだったようだ。
《剃刀境の茂み》《アヴァシンの巡礼者》からの《平地》《ミラディンの十字軍》。
《秘密を掘り下げる者》をプレイするのみで反転もできず、2マナを立ててエンドした松島をあざ笑うかのような《陽花弁の木立ち》からの《最後のトロール、スラーン》。
目論見が外れたであろう松島としては悩みどころである。
エンドステップに《蒸気の絡みつき》で《ミラディンの十字軍》にお帰り願って、残りマナが《平地》のみになった状態でも考え続ける。
《四肢切断》、もしくは《はらわた撃ち》?
いやそのままアンタップを選択。
《秘密を掘り下げる者》は《審判の日》を公開しつつ反転する。
先程送還させられた《ミラディンの十字軍》にはやはりの《マナ漏出》が飛び、2体目の《ミラディンの十字軍》には《瞬唱の魔道士》から《蒸気の絡みつき》フラッシュバック。
《最後のトロール、スラーン》と《昆虫の逸脱者》のダメージレースが展開される。
状況が少し違うのは、再生用の2マナを残して展開している大森の方に土地が並んでいくのに対して、松島は未だに3マナで止まっているところだ。
《深夜の出没》で《最後のトロール、スラーン》の足を鈍らせたりもしているが、《審判の日》も見せている手前、やはり4枚目の土地は欲しい。
相手は土地が止まっている。その油断が大森の判断を少し狂わせる。
《陽花弁の木立ち》と《アヴァシンの巡礼者》を立たせた状態で《情け知らずのガラク》を召喚。
これが着地し、《情け知らずのガラク》と《昆虫の逸脱者》のトレードをしたのだが、エンドステップに松島が《蒸気の絡みつき》を《アヴァシンの巡礼者》へ。
再生マナがなくなり《最後のトロール、スラーン》に危機、だがここで松島は土地を引けない。そしてこのもたつきが決定的なものになる。
2枚目の《情け知らずのガラク》が着地し、片割れになっても大森のライフを削っていた1/1スピリット・トークンが死亡する。
土地はタップアウトだが《最後のトロール、スラーン》と《アヴァシンの巡礼者》、さらに《ヴェールの呪いのガラク》に手札には先程帰っていった《ミラディンの十字軍》が控えている。
それに対して戦場には《瞬唱の魔道士》のみの松島。
待望の《平地》を引いて《審判の日》を撃ったところで、大勢は決している。
《ガヴォニーの居住区》のバックアップ付きの《ミラディンの十字軍》、狼・トークンに対して松島が《ミラディンの十字軍》を召喚してみたものの・・・
というところで松島が諦めてカードを畳みだした。
松島 1-1 大森
松島 功治
先手となった松島がマリガン。
大森はかなり悩んだ末にこのマッチ3度目のマリガンを選択する。6枚をお互いキープ。
第3ゲームは双方1ターン目の行動は無しの、穏やかな立ち上がりになる。
先に動くのはもちろん打ち消し呪文のない大森。
《漸増爆弾》は松島の《否認》で打ち消され、続く《刃の接合者》は《雲散霧消》。
《秘密を掘り下げる者》を召喚しつつ、2マナ立ててエンドした松島に対し、お伺いといった形で出した3枚目、《ミラディンの十字軍》は通り、続けて《極楽鳥》。
返すターンにライブラリートップの《深夜の出没》を公開した松島。
前門の《深夜の出没》、後門にはあるのか《審判の日》、どちらにせよ大森は動かざるを得ない。
再生マナが用意できない状態で《最後のトロール、スラーン》を召喚。
松島の行動はエンドステップに《深夜の出没》。
大森としてはホッとしたところだろう。
松島は全軍で攻撃、大森のライフを11点に落とすだけでターンを返し、《戦争と平和の剣》には《否認》。これで大森の手札が無くなり、盤面の状況もわかりやすくなった。
ここからは、さながらカードの叩きつけあいといった趣になる。
飛行3+1+1=5点クロックの松島が早いか、地上4+4=8点の大森か。
サイズでは勝るものの選択肢はない大森の攻撃8点分を松島は素通しして、残りライフは松島が4、大森が6。
大森のドローはダメージが通ればゲームを決められる《ミラディンの十字軍》。
松島としては通してはいけないクリーチャーが3体になったのだが、エンドステップに2枚目の《深夜の出没》によって陣営に1/1トークンは4体。5+2=7。
単純な足し算引き算であればこれで大森のライフは0以下になるが、大森は壁として《極楽鳥》を立ててあり、《昆虫の逸脱者》を止められると7-3=4でまだ足りない。
この状況での松島のドローは・・・
《蒸気の絡みつき》。
7+1=8。
松島 2-1 大森
Game 1
6面ダイス×2で先手を取ったのは大森。 初手を見るなりほとんど同時にマリガン、松島も同じくマリガンで改めてシャッフル。 6枚に大森はやや時間をかけてキープ、松島は即座。 その差は展開に表れている。 《平地》《ガヴォニーの居住区》と白緑ビートダウンとしては物足りないスタートの大森に対して、松島のファーストアクションは《金属海の沿岸》から《秘密を掘り下げる者》。 次ターンには《蒸気の絡みつき》を見せつつ《昆虫の逸脱者》へと反転し、《思案》からの次ターン《聖トラフトの霊》。 3枚目の土地すら置けない、いやそもそも呪文をプレイできない大森は即座に投了して第2ゲームへ。 松島 1-0 大森Game 2
Game 3
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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