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The Finals11

読み物

Round 2: 後藤 祐征(愛知) vs. 矢取 直幸(愛知)

By Atsushi Ito  2回戦でフィーチャーエリアに呼ばれたのは、優勝候補の1人。  すなわち「Finalsといえばこの男」、09年と去年のFinalsを2年連続トップ8の後藤だ。しかもトップ8→準優勝と来ているため、今年こそは優勝したいといったところだろう。  対戦相手の矢取も同じく愛知のプレイヤーということもあり、地元勢対決となったわけだが、矢取の方はフィーチャーエリアに呼ばれるのが初めてらしく、少し緊張している様子。  後藤の「3年連続トップ8」への覇道を、果たして矢取は阻むことができるか。  デッキは後藤が緑赤《ケッシグの狼の地》、対する矢取は緑白青の《出産の殻》である。

Game 1

 先手は後藤。《極楽鳥》《真面目な身代わり》《原始のタイタン》《業火のタイタン》とあるものの土地の枚数に若干の不安がある初手を強気にマリガンする。  それでも《極楽鳥》《太陽の宝球》と順調にマナを伸ばしていくが、肝心の《原始のタイタン》《業火のタイタン》を引いておらず、《流転の護符》が手札で寂しそうに佇んでいる中で《墨蛾の生息地》2枚による毒ビートを敢行することくらいしかできない。  対する矢取は、2ターン目《ヴィリジアンの密使》から3ターン目にはしっかり引き込んでいた《出産の殻》を設置。  その《ヴィリジアンの密使》こそ4ターン目のアップキープに《感電破》されるものの、2枚目の《ヴィリジアンの密使》をプレイから《刃の接合者》をサーチと順調そのもの。  これはこのまま矢取のペースか?と思われたが、そこはさすがというべきか。後藤が返しで何とか《業火のタイタン》を引きこんで、《刃の接合者》本体を処理しつつ矢取のライフにプレッシャーをかける。  しかし矢取も《クローン》系クリーチャーが豊富な《出産の殻》デッキだけあって、返しで待ってましたとばかりに《幻影の像》でコピー。即座に《出産の殻》を起動すると、5ターン目にして矢取の場に《大修道士、エリシュ・ノーン》が降臨してしまう。 矢取 直幸
矢取 直幸
 後藤も2体目の《業火のタイタン》で矢取の5/5ゴーレム・トークンを処理しつつこれに対抗しようとするが、回りだした矢取の《出産の殻》デッキの動きはそれを遥かに上回るものだった。  まず2枚目の《出産の殻》を設置。続けて《極楽鳥》プレイから《幻影の像》をサーチ(《業火のタイタン》コピー)し、さらにそれを生け贄にしての2枚目の《出産の殻》起動が盤面にもたらしたのは、あろうことか《囁く者、シェオルドレッド》!!  《大修道士、エリシュ・ノーン》のせいで《墨蛾の生息地》が起動できない今、後藤がせっかくプレイしたばかりの《業火のタイタン》が無残にも屠られていく。  それでも度重なるファイレクシア・マナ支払いで矢取のライフも射程圏まで落ちてきてはいるのだが、返しのドローで後藤はあと2点を詰めきることができず、あえなく撲殺されてしまった。 後藤 0-1 矢取

Game 2

 今度は後手番の矢取が1回マリガンしてのゲームスタート。  後藤が《不屈の自然》《太陽の宝球》と順調にマナを伸ばすのに対し、矢取の初動は3ターン目《ヴィリジアンの密使》といささか調子が悪そう。中核となる《出産の殻》も引けていない。  そのまま後藤が5ターン目に《業火のタイタン》をプレイすると、《瞬間凍結》を持っているブラフでマナを立たせていた矢取はこれを通すしかない。  続くターンにも2枚目の《業火のタイタン》がプレイされると、《酸のスライム》《酸のスライム》《死体生まれのグリムグリン》《剃刀のヒポグリフ》《ワームとぐろエンジン》と見事に重いところばかり引き込んでいた矢取は投了せざるをえず、勝負は3本目へともつれこんだ。 後藤 1-1 矢取

Game 3

 矢取が待望の先手となるが、土地5枚に《極楽鳥》《ファイレクシアの変形者》という初手をさすがにキープできず、再び6枚スタートとなってしまう。  それでも何とか3ターン目に《刃の接合者》を送り出すが、対する後藤は《太陽の宝球》を2ターン目と3ターン目に連打してマナブースト。このままでは最速4ターン目タイタンを実現されてしまう矢取は、《忘却の輪》で相手を遅らせつつ、4点クロックで今のうちにできるだけダメージを蓄積させていく。  矢取の手札には《攻撃的な行動》が眠っており、《業火のタイタン》のコントロールを奪えれば一撃必殺も狙えるプランだ。 後藤 祐征
後藤 祐征
 しかし、やはりFinalsと後藤は相性が良いのだろうか。  サイドインした《転倒の磁石》をベストタイミングで引きこむと、タイタン降臨前の露払いとする。返す矢取はマナスクリュー気味な上に《出産の殻》も引けておらず、《ヴィリジアンの密使》をキャストすることしかできない。  そしてついに5ターン目、後藤の《原始のタイタン》が降臨してしまう。  矢取は《攻撃的な行動》プランが《転倒の磁石》に封じられている上、残りの手札は《酸のスライム》《死体生まれのグリムグリン》《霜のタイタン》とまたも重いカードばかり寄ってきており、身動きがとれない。  さらに後藤がダメ押しとばかりに2体目の《原始のタイタン》、2枚目の《転倒の磁石》と立て続けにキャストすると、圧倒的な盤面に加えて4枚の《墨蛾の生息地》と2枚の《ケッシグの狼の地》という布陣を前に、矢取は投了を余儀なくされたのだった。 後藤 2-1 矢取
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RESULTS

対戦結果 順位
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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