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コラム

金子と塚本の「勝てる!マジック」

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第7回:デッキの種類・その3「コンボ」

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第7回:デッキの種類・その3「コンボ」

by 金子 真実 & 塚本 樹詩

登場人物:

金子 真実

ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの人。塚本に押しかけられ突然弟子をとることになった。
好きなスポーツ:バスケットボール。仕事でもバスケをしちゃうくらい好き。......どちらかというと、バスケ関連の作品を読んでいるほうが好き。

塚本 樹詩

マジック初心者。マジックの大きな舞台での活躍を夢見て、金子に弟子入りした。とにかく元気。
好きなスポーツ:バレーボール!バレーボールでファイトしているのを見るのが好きです!

前回の勝てマジ!

「ビートダウン」「コントロール」について金子に教わった塚本は、3つ目のデッキタイプである「コンボ」について教わることに。
事前に塚本が用意してきた「コンボ」とは一体?そして、デッキの種類を覚えた先にあるものとは......!


塚本「塚本樹詩のコンボ劇場! いえーい! ぱちぱち!」

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金子「......新しいパターンだ!しかも何か聞いたことある!」

塚本「今回塚本が発明した『コンボ』は......こちら!」

金子「......???」

塚本「これとこれは......《真珠の達人》が撒いた種が育って草木が茂って、ついには《遮断された高楼》になる『大自然のコンボ』ですね!」」

金子「新次元過ぎて理解が追いつかない......。しかも《真珠の達人》が撒いているのは植物の種じゃなくて真珠ですよ!」

塚本「そして今回の目玉『コンボ』はこれだ!!」

金子「......説明してもらっていいでしょうか......。」

塚本「これはですね! 弟子が夜に自主練してる時にすごい技出せたんですよ! で、翌朝になって、いざ師匠の前で披露しようって時に、昨晩頑張りすぎたおかげで搾りかすしか出ない状態なんですよね。」

金子「『コンボ』っていうか、駄目な状況じゃないですか!......塚本さん......『コンボ』って『大喜利』とか『とんち』の発表の場ではないですよ!?」

塚本「......え!? そうなんですか? てっきり『コント』と同じものだと思ってました! いろいろ勉強したのに!! 俺の時間を返せー!」

金子「それはこっちの台詞だ!!! そもそも『コンボ』というのはですね、第5回でも説明しましたが......。」

コンボ

「攻め」でも「守り」でもなく、特定のカードの組み合わせにより勝利を狙うデッキ。特定のカードを集めるためにカードを引いたり、探したりする他に、相手の展開を邪魔して時間を稼ぐこともある。


金子「とは言っても、説明だけではわからない部分もあると思うので、実際に存在する『コンボ』を例にして説明していきましょう。」

塚本「金子真実のコンボ劇場!いえーい!」

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金子「変なコーナーに組み込まないでください!」

塚本「金子さんの見た目に合わせて、文字も太く丸くしましたよ!」

金子「ツブスゾ!」


金子「まずは、『コンボ』とは一体どんなものなのか知ってもらうために、簡単に過去の強力2枚『コンボ』を紹介しましょう。」

金子「《暗黒の深部》は氷カウンターが10個置かれた状態で戦場に出て、1個を取り除くの3マナかかりますが、全部取り除けばご褒美に、とても強い〈マリット・レイジ〉トークンが出ます。」

塚本「凄い強いトークン! 20/20飛行! 勝利!」

金子「でも1個につき3マナということは、合計30マナかかるので途方もない話です。日が暮れてしまいます。それが、この2マナの《吸血鬼の呪詛術士》の能力を使えば、一瞬でカウンターを全部取り除けるので......。」

塚本「うおおおお! 28マナもお得!!」

金子「そうなのです! そしてこの20/20飛行で瞬殺!」

塚本「凄い! 派手な勝ち方ですね!」

金子「そして次の『コンボ』はこれだ!」

塚本「(実は金子さんもノリノリなんじゃ......。)」

金子「まずは召喚酔いの解けた《詐欺師の総督》に《欠片の双子》をエンチャントします。すると《詐欺師の総督》はタップすることによって自身のコピー・トークンを出せようになるので、コピー・トークンを出します。」

塚本「よかった、双子ができた......詐欺師くんにも遊ぶ相手ができたんだ......。」

金子「......そして《詐欺師の総督》のコピーは戦場に出た時の能力、

『あなたがコントロールするパーマネント1つを対象とし、それをアンタップする。』

が誘発しますので、コピー元である《欠片の双子》がエンチャントされている《詐欺師の総督》をアンタップさせます。」

塚本「あ......れ? ループしていません? これ......。」

金子「そうです。なので《詐欺師の総督》のコピー・トークンを好きな数出せるのです。そして、それらのトークン全ては速攻を持っているので、そのまま攻撃できます。」

塚本「うおおおおおお! これにて勝利!! これにて終了また来週!!!!」

金子「ちょっと待ってください! 確かに気持ちよく終われそうですけど! まだまだ序盤なのでもうちょっと我慢しましょうよ! これからも『コンボ』の紹介は続きますよ!」

塚本「早とちりしちゃいました、続きお願いします!」

金子「もちろんです!そしてここからは、今の『スタンダード』のコンボも2種類紹介しますね。」

リアニメイト

金子「このようにライブラリーから墓地にカードを複数枚落とすカードで、マナ・コストが重くて強力なクリーチャーを墓地に落としてから......。」

金子「墓地のクリーチャーを戦場に戻す呪文を使えば、本来のマナ・コストよりも少ないマナで出せるお手軽『コンボ』です!」

塚本「おおお! 簡単ですね! これなら僕にもできそう! でもどうして『リアニメイト』っていうんですか?」

金子「昔、墓地のクリーチャーを戦場に戻す『コンボ』が活躍した時のキーカードが《再活性》(Reanimate)だったので、そこから名前を取っています。」

塚本「ふむふむ。この『コンボ』は、

  • 墓地にカードを落とす呪文
  • 強力なクリーチャー
  • 墓地から戦場にクリーチャーを戻す呪文

3つの要素でできているんですね。」

金子「そうですね、それぞれの要素が独立して活躍できるカードであればあるほど『コンボ』デッキ自体の強さも上がっていくので、『コンボ』を要素ごとに分解してみるのも大事ですね。」

ジェスカイの隆盛》コンボ

金子「この明らかにいろいろな悪さをしそうなエンチャントですが......。」

金子「クリーチャーに《撤回のらせん》で起動型能力をつけます。」

金子「そして0マナでも戦場に出せるアーティーファクトを唱えれば、《ジェスカイの隆盛》の能力が誘発します。それを解決する前に《撤回のらせん》で起動型能力をつけたクリーチャーの能力で上記のアーティーファクトを戻します。」

塚本「お...? おおおお!!」

金子「すると、クリーチャーはアンタップしてアーティーファクトは手札に戻るので、何回もこの動きを繰り返すことができます。」

塚本「《ジェスカイの隆盛》の能力で1回のループのたびに自分のクリーチャーが+1/+1されて、カードを1枚引いて1枚捨てることができますね!」

金子「はい! なので実質無限に+1/+1できますし、好きなだけカードを1枚引いて1枚捨てることができますね。さらに『タップすることでマナを出せるクリーチャー』、いわゆるマナクリーチャーが居れば、マナも無限に出ます!」

塚本「無限!!!!」

金子「最後に《群の祭壇》をデッキの中から引き当てたりして戦場に出せば、相手のライブラリーを0枚にできるので、相手はカードを引けずに負けになりますね。」

ジェスカイの隆盛》コンボ図解
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クリックで切り替わります

塚本「こっちの『コンボ』は少し複雑ですけど、決まってしまえばそのまま勝てるのが凄いですね!」

金子「はい。先ほどの『リアニメイト』よりコンボパーツが多いので揃えるのは難しいのですが、決まれば勝ちというのは大きな魅力です。多少障害があっても、いろいろ工夫をしようと考えられる人もいるでしょう。」

塚本「『コンボ』ってロマンの塊なんですね! 『ビートダウン』も『コントロール』もそれぞれ面白い部分があってワクワクします!」

金子「そうです! モダンのようにカードプールが広いフォーマットはもちろん、スタンダードでも他にもいろいろなコンボが存在しますよ!」

塚本「うおおおお! ロマンだぁぁぁぁ!」


金子「さて、これで基本的なデッキの種類について説明は終わりましたが、質問はありますか?」

塚本「はい!この『ビートダウン』『コントロール』『コンボ』の3つのデッキの種類のうち、どれが一番強いんですか!?

金子「どれが一番......? うーん。じゃんけんみたいなところもあるし......メインデッキでは有利でもサイドボード後に変わってきたりもするし......難しいですね......。」

塚本「え?」

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塚本「サ...サイドボードってなんですか?」

金子「そういえば、まだ教えてなかったですね......新しい必殺技です!」

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塚本「早く教えてください! 早く! 俺! それ! 早く! うわあああああ!」

金子「もちろんです!......と言いたいところですが、次回じっくり教えますので楽しみにしてくださいね!」

塚本「......。(期待で真っ白になった塚本)」

続く!

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