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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:死の影は5つの色を蝕んで(5色死の影)(モダン)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:死の影は5つの色を蝕んで(5色死の影)(モダン)

by 岩SHOW

(お前のライフはあと20)

 今日も元気にマジックの様々なデッキを紹介していこう、デイリー・デッキのコラムだ。実はもう通算450回目、結構な量を紹介してきたなと自分でも思うよ。

 ここまで続くと思っていなかったので、実は初期の方には「これは新しい世代に紹介しておきたい!」と個人的に思い入れのある過去の名デッキを意図的に紹介する回を設けていたんだ。その中でも「5CB」は外せないものだったね! 僕が憧れたこのデッキは、「5 Color Black」の名の通り、黒をベースにした5色デッキだ。《黒騎士》《ネクラタル》など黒の強力なクリーチャーによるビートダウンデッキに、《火葬》に《大クラゲ》に《ウークタビー・オランウータン》にと、各色の美味しいところを取り込んだ、実に欲張りでカッコイイ、そして強い最高のデッキの1つだね。

(お前のライフはあと18)

 今日紹介するデッキは、これも黒い戦略をベースに、足せるだけ色を足しちゃおうよという貪欲さにより作られたデッキだ。2017年、モダンでもっとも飛躍したデッキと言ってもいいだろう、《死の影》と手札破壊を軸としたデッキの最新型だ。

 過去にも「死の影ジャンド」「死の影グリクシス」などを紹介したが(SHOW軍曹という別キャラが紹介してくれてるぞ)、最近ではジャンドでもグリクシスでもなく、ましてやエスパーでもない、黒に他の4色が寄り添う5色の《死の影》デッキが流行りつつあるようだ。どれ、どんだけ欲張りさんなのかその姿を拝んでみようじゃないか!

(お前のライフはあと15)

Julien Potier - 「5色死の影」
Win The Playset #3 優勝 / モダン (2017年11月12日)[MO] [ARENA]
1 《
2 《草むした墓
1 《湿った墓
1 《血の墓所
1 《踏み鳴らされる地
4 《新緑の地下墓地
4 《血染めのぬかるみ
4 《汚染された三角州

-土地(18)-

4 《死の影
4 《タルモゴイフ
4 《通りの悪霊

-クリーチャー(12)-
4 《ミシュラのガラクタ
4 《致命的な一押し
4 《コジレックの審問
4 《思考囲い
4 《ウルヴェンワルド横断
2 《頑固な否認
2 《突然の衰微
1 《ティムールの激闘
1 《終止
1 《四肢切断
3 《ヴェールのリリアナ

-呪文(30)-
1 《イゼットの静電術師
1 《イーオスのレインジャー
1 《頑固な否認
2 《軽蔑的な一撃
2 《集団的蛮行
1 《古えの遺恨
3 《未練ある魂
2 《コジレックの帰還
1 《最後の望み、リリアナ
1 《神無き祭殿

-サイドボード(15)-
mtgtop8.com より引用)

 このタイプのデッキでは定番となっている、軽量呪文の連打で対戦相手を妨害&《ミシュラのガラクタ》《通りの悪霊》による0マナドローでデッキ圧縮および墓地肥やしをしつつ、《死の影》《タルモゴイフ》を素早く展開して対戦相手を殴り倒す......というゲームプランはそのまま。メインデッキはほぼ「死の影ジャンド」だね。

 《血染めのぬかるみ》などの1点のライフを支払いつつ生け贄に捧げる、通称「フェッチランド」から《草むした墓》などのアンタップ状態で戦場に出すと2点のライフを失う「ショックランド」を持ってきて、計3点。ここから《思考囲い》を唱えて相手の手札から有効なもの・嫌なものを抜き去りつつ、ライフを2点失って......1ターン目にして初期ライフの四分の一が飛んでいく、逆ロケットスタートを切ることがこのデッキの日常。

 《通りの悪霊》のサイクリング・コストなど、ためらうことなくライフを吐き出していって最速の《死の影》降臨を目指すのだ。このクリーチャーは

(お前のライフはあと13)

 ......そう、自分のライフが13点まである時にはなんの役にも立ちはしないが、それを切った途端に死を告げる影として立ち上がってくる。残りライフが6点だとしたら、1マナ7/7だ。3回殴れば対戦相手のライフを0にできる。頼もしすぎる!

 これだけではデッキに勝ち手段が4枚のみとなるので、ライフとともに手札も高速で吐き出していくスタイルと相性の良い《タルモゴイフ》も相方に。勝利手段を最小限に絞り込み、そこに詰め込んだ30枚の呪文で徹底的な手札破壊とクリーチャー除去を行い、対戦相手に好きなことをさせないままにドツキ倒す......ある意味で、コンボデッキチックではあるよね。手札破壊と軽量クリーチャーのコンボだ。

(我のサイズは1/1)

 ふぅ......さて、5色というからにはジャンド(黒赤緑)以外のカードが入っているわけで、ではまず青から解説しよう。メインデッキには《頑固な否認》のみが採用されている。

 手札破壊では落としきれない相手の除去から、大事なクリーチャーをがっちり保護。サイドボードにはこれの追加分と、4マナ以上の呪文を打ち消す《軽蔑的な一撃》が。

 《風景の変容》《けちな贈り物》《むかつき》などのコンボカードなどにザクッと一撃決めてやろう。手札破壊ではどうしても「今引かれた」カードには対処できないので、その弱点を青で補ってパーフェクトになろうという算段だ。

(我のサイズは4/4)

 ゴフッ、ゴホッゴホッ。失礼。ついつい気合いが入ってむせてしまった。続いては白。これは特に同型戦を意識したものとなっている。

 《未練ある魂》は対《死の影》用防御壁になりつつ、空からダメージを与えていくことができる。《墨蛾の生息地》なんかにも睨みを利かせてくれることだろう。話が前後するが、青を足したことで《イゼットの静電術師》が採用可能となり、この「5色死の影」自体はスピリットの群れを一掃できるようにしてあるのもポイント。《イーオスのレインジャー》は《死の影》をサーチできるので、これの数で勝負するケースでは最高のアドバンテージをもたらしてくれることだろう。

(我のサイズは9/9)

 熱く語ってきたつもりだけど、なんだかこの部屋は寒いね...皆もぜひ、この冷徹なまでに自分と相手を追い詰めるデッキを使って、《死の影》の強さを改めて実感して......グッ......ほし......ね.........


(我のサイズは)


(13)


Deaths_Shadow_Howard_Lyon.jpg
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