MAGIC STORY

機械兵団の進軍:決戦の後に

EPISODE 02

ストーリー第2話 修復不能

Emily Teng
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2023年5月2日

 

 かつてエメリアのスカイクレイブだったもの。その奥深くにて、ナヒリはファイレクシアの汚れを自らの次元から引きちぎった。

 理論上は簡単な処置だった。周囲に融合した金属を除去し、元の石だけを残す。だが実際にやると、それはひとつの悪夢だった。完成化は石と金属を分子単位で融合させていた。これらふたつの絡み合いを解くには、掌ほどの範囲ごとに非常に沢山の辛抱強く複雑な作業を必要とした。ただ幸運にも、時間だけはいくらでもあった。

 この暗闇の中、時間の感覚は失われて久しかった。何も見えない当初はまごついたものの、やがて他の感覚が順応して視覚を補った。今やナヒリは周囲の細部までを把握していた。石に落ちる水滴を、通路を吹き抜ける風の冷たい囁きを、血にも似た錆の刺激をナヒリはわかっていた。自分は独りだとわかっていた。

 意識を取り戻した時、侵略は終わっていた。そしてナヒリは何故か生きていた。自らへと最初に課した務めは、身体に融合した金属を残らず除去するというものだった。それは苦痛と流血を伴う処置だった。金属を取り去る工程自体は一日とかからなかったが、傷がかさぶたになるまでにはそこから数日を、更にそれらが剥がれるまでには数週間を要した。そしてその間ずっとナヒリは神経を尖らせていた。誰かが自分を探しに来るのではと思っていた。だが時間が経ち、ナヒリは理解した。自分は死んだと思われていると――あるいは、生きていたとしても誰も気にかけていないのだと。

 ああ、それならそれで構わない。自分にはやることがあるのだ。

 今、ナヒリは難しい状況に直面していた。ここ数日はとある通路で作業を進めてきたのだが、複雑に絡み合った金属がことごとく周囲の岩に融合して行く手を塞いでいた。その金属片は悪意を感じられるほどに鋭く、ナヒリは形状を探る際に切り傷を負った。作業を続行するためには、これをすべて除去する必要があるだろう。

 鋭い爪のような金属の一本を両手で包み込み、ナヒリは石と金属がもつれて絡み合う継ぎ目を感じると、掌握を放すよう石を宥めた。その行為にどれほどの力を使うかについては深く考えないよう努めた。これまでは僅かな思考ひとつで石を思い通りに操っていたが、今は石術を行使するたびに消耗していた。

 何と言っても――自分はもはやプレインズウォーカーではないのだから。

 何が起こったのかは詳しくはわからない。覚えているのは彼女を内に留めたままスカイクレイブが墜落する寸前、光素の爆発が自らの内を焼いたことだけだった。光素のおかげで自分は――あるいは他の者たちも――新ファイレクシアの掌握が解けてなお生き延びたのかもしれない。スカイクレイブに融合していたという事実が何か関わっていたのかもしれない、だが確かなことはわからなかった。自分は生きていて、空ろ――わかるのはそれだけ。ナヒリの力の核である灯は、もはやナヒリの一部ではなかった。

 それを失った苦痛は当初はとてつもなく大きく、ナヒリは死すら考えた。だが時が経つにつれ、自らの魂にあいた空ろな痛みに慣れていった。自分は弱くなったという事実を受け入れることに慣れていった。

 石を金属から十分に緩めると、ナヒリは力を込めて引いた。金属は抵抗した――だが不意に離れ、その勢いにナヒリはよろめいて転んだ。強烈に尻を打ちつけ、そして金属の先端が肋骨のすぐ下で止まった。かろうじて皮膚を貫くには至っていなかった。

 ナヒリは凍り付いた。記憶が内にうねった。機械の栄光に自分の魂が融合していた時、金属がただ心臓に押し付けられるのではなく、心臓を包み込む感覚。完成化という未来がいかに純粋で汚れないものかを、その救済を受けたゼンディカーがいかに輝かしいものになりうるかを――

 震えながら、ナヒリはその思考を追い払った。そんなものは存在しない。ファイレクシアの幽霊。私のものじゃない。

 断じて、私のものじゃない。

 抜け出すように離れる際、金属の先端がナヒリの皮膚を軽くかすめた。ひとたび解放されると、ナヒリは鋭い箇所を注意深く避けてその金属を両手で包み、通路を後退しながら引いていった。金属が石にこすれる軋み音が辺りにこだました。

 通路はよじれた登り坂になって続いていた。そして音の響きが変化し、ナヒリはこの先に空間があると察した。目的地は近い。彼女は速度緩めてにじり寄るように進み、やがて両足が絶壁の端に触れた。ここから一歩でも踏み出したなら、自分の傑作が置かれている穴へと落ちる――ファイレクシアの金属でできた、山のように巨大な塚。この数日、あるいは数週間、誰にもわからない長い時間をかけてスカイクレイブから剥ぎ取ってきたファイレクシアの破片のすべて。

 既にそれは海門の塔に匹敵する高さに積み上がっているかもしれない。だがそれでも、ナヒリはまだスカイクレイブのほんの表面を引っ掻いたにすぎなかった。ファイレクシアの金属を完全に取り除くには何か月もかかるだろう。あるいは何年も。それでも、この場所から忌まわしい金属を一片残らず取り除くまで休むつもりはなかった。

 いずれはそれを破壊する方法を見つける必要があるだろう。だが今は、冷たく異質なファイレクシアの掌握から自分の次元を解放できるなら充分だった。

 そしてその後は?

 その時はまたその時。今できるのはこれだけ。今はそれでいいはずなのだ。

 昔だったなら腹を立てていただろう。力を奪い、自分にこの運命を押し付けた多元宇宙へと腹を立てただろう。だが今、怒りがあるべき場所には空虚さと、成された物事を見る苦々しい倦怠があるだけだった。

 ナヒリは金属片を闇へと投げ捨て、通路へ引き返した。


 暗闇の中を小型の這行生物が駆ける。多すぎる骨と少なすぎる肉の、固く瘦せこけた身体。それらはナヒリ以外にこの場所で生きる唯一の存在だった。時折ナヒリはその一体を石の拳で捕まえて握りつぶし、そして岩を強烈に熱して直接調理した。食べるという行動はつまらないが必要なものだった。ふと、コーの料理の味が恋しく思えた。ここ数世紀の料理ではなく――コーの巡礼者たちが切り詰めてきた、かがり火で作る頑丈で実用本位のものではなく――この次元が忘れて久しい、もっと繊細で文化的な味。自分がただの定命だった頃の。これが終わったならまた味わおう、ナヒリはそう自らに約束した。そしてそのためにどれほどの時を要するかは考えずにいた。

 金属の壁が取り払われると、また次が現れるだけだった。ナヒリはそれを片付け、そして次が現れた。また次が、更に次が。一枚が取り払われるごとに、かすかな恐怖らしきものがナヒリの内に成長していった。このスカイクレイブは、ゼンディカーそのものを改宗させるための機関の中心だった。この多くの壁はその核となる何らかを保護するため、慎重に築かれたに違いない。決して装飾などではない――ファイレクシアは効率が第一なのだ。優柔不断や軽薄さは肉がもつ弱み。それは機械とは似ても似つかない。機械とは純粋できらめいて、腐敗せず、美しく――

 ナヒリは手元の金属片を掴み、獰猛な石術を弾けさせてそれを引きちぎった。喜んで浸っていた感覚に身体が震え、おののいた。今、目の前の物事に集中しなければ。以前を思い返すのはやめなさい。過去の自分を思い返すのはやめなさい。

 自分の行いを思い返すのはやめなさい。

 ようやく最後の壁が取り払われ、進んだ先はあの小部屋だった。ナヒリがスカイクレイブと自身を繋ぎ留めていた場所。

 足を踏み入れるや否やそれがわかった。部屋自体が歌いかけていた。ナヒリ自身が融合していた壁には、石と金属がまるで布の縦糸と横糸のように織り込まれていた。その精密な編み込みにはファイレクシアの影響が見てとれた。この次元の素材を手に入れ、そして自らに逆らわせる手腕が。何故なら、ファイレクシアはそれに最も長けていたから。そうではないだろうか? 次元の精髄を腐敗させ、自らを守りたいという意志を歪めて滅びへと促す……

 めまいと吐き気の波に襲われ、ナヒリは壁に手をついて身体を支えた。だがこの時、ファイレクシアの金属は安心をくれた。この場所がかつて何であったかは問題ではない。ファイレクシアは永遠に消え去った。それでもナヒリは部屋の外周を回り、壁に手を這わせて確認することで自らを安心させた――その金属が、間違いなく死んでいると。

 そして壁の一角をかすめた時、ナヒリはその奥深くに小刻みに震えるような力を感じた。

 反射的にナヒリは手を引っ込めた。衝動的にその周囲の石を掴んで握りしめ、中にある何かを押しつぶそうかとも思った。だがその感覚は不快ではなかった。むしろそれは……馴染みがあった。

 注意深く、ナヒリは再び壁に手をつけた。そこに、力の小さな渦がひとつ、金属と石に包まれていた。集中すればその輪郭が感じられそうに思えた。金属のさほど奥深くではない。

 好奇心と恐怖が争い、前者が勝利した。ナヒリは通路まで退くと、自ら石の剣をひとつ作り出した。

 ナヒリはゆっくりと壁を切りつけ、剣の刃から熱を通して金属を融かしていった。取り出したい物体を傷つけないよう、ナヒリは目の前の作業に集中した。それが一体何であるかを考えないように努めた……

 刃が空気に触れ、その物体が壁から落ちてナヒリの手の中に収まった。

 それは拳ほどの大きさの石の塊だった。ナヒリは両手で触れ、その形状を確かめた。それは面晶体だった――まるで貝の中で砂粒から真珠が成長するように、ひとつの種を中心として、ありえない程に薄い石の層を積み重ねて面晶体が成長するのであれば。圧力をわずかにかけ間違えるだけで壊れてしまいそうなほど、それは繊細だった。そしてその中心となる砂粒は……

 ナヒリの、プレインズウォーカーの灯だった。

 紛れもなくそうだと感じた。両手に持ち、その中に閉じ込められた力のうねりを感じた。ずっと自分の内にあったものを。不意に、灯があった場所の空隙を、努めて無視していた空虚をナヒリはひしひしと感じた。

 空虚。何故なら私は故郷を壊すためにすべてを注ぎ込んだから。この次元自身から次元を守ろうとして私自身を燃やし尽くしたから。あの時は、正しいことをしていると信じていたから。

 鎚が金属を叩くように、胸の中で心臓が大きく脈打った。もう抱くことなどできないと思っていた何かが湧き上がるのを感じた。

 希望。

 頭上の、足元の、周囲の金属――不意に息詰まるような重みをナヒリは感じた。そしてこの闇も。最後に太陽の光を見たのはいつだろう? 故郷を、ゼンディカーそのものの姿を最後に見てからどれほど経ったのだろう? ナヒリは手を伸ばし、拳一杯に石を掴み、そして力をうねらせて持ち上げた。

 上に向かって石が弾け飛んだ。金属が悲鳴をあげて荒々しく剥がれ落ちた。その石は部屋の天井を突き破り、更にそこから上昇を続け、やがて途方もない高さにあるスカイクレイブそのものの屋根を貫いた。ナヒリの足元から外まで続く粗末な階段ができあがった。陽光が暗闇へと注ぎ込まれた。

 ナヒリは崩れ落ちるように座り込んだ。身体全体が消耗して震え、嘔吐しかけたが素早くこらえた。けれど外への通路は完成した。

 光に目が慣れ、ナヒリは初めて自身の身体を見た。無論、傷跡が残っているとはわかっていた――暗闇の中でもそれは感じられた。だがそれを感じることと、皮膚に縞をなす白い皺の線を見ることとは別だった。肉が金属に融合し、剥がされ、再び融合した。それが繰り返されてきた箇所にはスカイクレイブの菱形模様が焼き付いていた。おぞましい、だが美しい金属を身体からこそげ取った箇所では、冷たく精密な幾何学的模様の上に新しく刺々しい腫れが重なっていた。

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アート:Marta Nael

 ナヒリは右手の甲に走るぎざぎざの継ぎ目に指を這わせた。それは中指の先端から肘まで続いていた。両手に融合していた石の刃、その中心となる金属があった箇所。目覚めた直後は、今のように石と金属を解く方法を見出していなかった。見出してからも気にかけはしなかった。ファイレクシアの掌握から自分自身を救い出すことだけを欲しており、その過程でどれほど傷を負ったとしても問題ではなかった。肉体はいつかは癒えるもの。その傷は、ゼンディカーの期待をまたも裏切ったことに対する小さな償いのようにも思えた。

 ナヒリはやっとの思いで立ち上がった。脚はまだ少し震えていたが、少なくとも胃が喉の内を上ってくるような感覚は消えていた。あの面晶体はナヒリの掌にぴったりと収まった。まるでそこに属しているかのように――そしてそうなのだろう。

 ナヒリは階段を上りはじめた。

 それは予想よりも長く、自分がどれほど深く潜っていたかをナヒリは初めて実感した。上るにつれて光は増し、やがてナヒリの目が刺すように痛んだ。スカイクレイブの外殻に出る頃には彼女は目を閉じ、石だけを感じながら先へと進んだ。

 顔に触れる風は、見知らぬ次元の大気のように異質に思えた。しばしそこに立ったまま、触れてくる風に尻込みしないよう耐え続けた。瞼を通しても目が痛んだ。再び目でものを見ることに慣れるまで、しばらくかかりそうだった。

 頑なに目を閉じ続けている理由はそれだけ?

 自分の目で見なさいよ、臆病者。

 ナヒリは目を開けた。

 世界は光と色彩のぼやけた汚れとして現れた。そして光が退き、ゼンディカーの姿が現実として定まった。

 その風景には叫びを上げていたかもしれない。それは乱動が引き起こしたどんな破壊よりも、バーラ・ゲドを食い荒らしたエルドラージの足跡よりも酷かった。見渡す限り遠くまで腱と金属が伸び、風景は油の川に歪められ、引き裂かれていた。ファイレクシアの野蛮な力が働いた結果をナヒリはありありと目にしていた。それは完成化を可能な限り遠くまで、かつ素早く広めることだけを目的としてこの次元の大地をひたすらに虐めていた。その広がりはほとんど計り知れなかった。これは定命が修復できるものではない――神々が対処すべき問題といえた。

 そして、自分はこれを取り除けると思っていたのだ。取るに足らない破片をひとつずつ。

 腹の内に苦々しさが渦巻いた。ああ――スカイクレイブの底で金屑を引き抜いていたのは、何か意味のあることだと本当に思っていたのだろうか? 海をその源である川に戻そうとしていたようなものかもしれない。細々とした無益な金属除去の作業は、ファイレクシアの――違う、自分の行いに比較したなら無といえた。

 ゼンディカーの姿を目の当たりにし、ナヒリはもはや否定できなかった。これは自分の行いなのだ。ファイレクシアは彼女を鎚のように用いたが、それでもこの次元を痛めつけたのは、ファイレクシアの重みを故郷に振り下ろしたのは彼女なのだ。これは自分の過ちなのだ。

 両手を拳に握り締めると、両腕に走る傷跡が張りつめた。いいだろう、確かに自分はその問題の一部だったかもしれない。けれど臆病者のように隠れているのはもう終わりだ。これからは世界を修復し、かつての姿に戻す。そのためにはまず、灯を取り戻す方法を見つけ出さねばならない。

 日中の光の中で、その面晶体の透き通るような繊細さはますますありえないもののように見えた。層状になった極薄の石は、陽光をとらえたならきらめく虹となって崩れ去る羊皮紙の立体細工のようだった。これは何らかの保護を目的とした障壁に違いない。彼女の灯がスカイクレイブの動力源として用いられていた間に、自らを保護するために本能的に成長させたのだろう。それを取り出して自分に再度融合させる手段をどうにかして見つけ出さねばならない。この場所を離れ、今なお力を貸してくれる人物を探すか――ケセンヤならばあるいは。ナヒリはケセンヤが探検協会を立ち上げた当時から援助しており、現在の関係はとても理想的とは言えないまでも、その女性はナヒリへの恩義があることを確かに認めている。そしてケセンヤはほぼ全大陸の様々な探検協会との繋がりを持っている。何をすべきかはわからなくとも、有望な指針を示してくれるだろう。

 計画が心の内に形をなし、そこにあったとは気付かなかった暗い霧を追い払った。目的意識がナヒリを満たした。再び目的を持つというのは良いことに思えた。さっさとスカイクレイブを離れるべきだったのだ。

 不意に――感じる前にそれが聞こえた。まるで息を大きく吐き出したような大気の入れ替わり。微風に髪が揺れた。やって来るものを察し、ナヒリは振り向いた。

 プレインズウォーカー。

 今この時、プレインズウォーカーが自分を狩りに来たのだとしたら皮肉な状況だった。多元宇宙を旅する間に沢山の敵を作ってきた、そして今の自分は弱っている。探しに来たのがソリン、あるいはジェイスだったなら……

 だが目の前に現れた人影は、ナヒリが予想した誰よりも大柄だった。猫科動物の力強い顔、身体全体を覆う白い毛皮。左目に走る一本の傷跡。

「こんにちは、ナヒリさん」アジャニだった。

 しばしナヒリは見つめたまま、安堵の感情を否定できずにいた。やって来たプレインズウォーカーは自分の敵ではなかった。事実、アジャニの姿を見ることになるとは全く思っていなかった。ほとんど知らない相手だった。最後に見た時の彼はエリシュ・ノーンの最も忠節な伝道者、あの法務官が最も気に入る副官だった。今目の前に立つレオニンは白磁をまとってはおらず、それを埋め込まれてもいなかった。今のアジャニはただ……アジャニだった。汚れのない肉の身体。

 そして、今なおプレインズウォーカーだった。

「何しに来たの?」ナヒリは最初に思い浮かんだ疑問を口にした。それは低くかすれたしわがれ声として発せられた。言葉を話すのは久しぶりだった。

「わかりませんか? ナヒリさんを探しに来たのですよ」アジャニの視線がナヒリへと動いた。彼女はひるむことなく目を合わせた、自分の見た目について何か言ってみろと挑戦するように。「死んだと思っていました……予想していました」

「失望した?」ナヒリは感情のこもらない笑顔を見せた。

「驚きました」アジャニは髭をひきつらせた。「ご存知かもしれませんが、他の皆は死亡しました」

「誰?」

 ナヒリの反応はなく、そのためアジャニは続けた。「他の皆です。タミヨウさんとルーカさん。ジェイス君とヴラスカさんも、かもしれません。そのふたりの死体は未だ見つかっていませんが」

 つまり、エリシュ・ノーンの伝道者となっていた他のプレインズウォーカーたち。故郷への攻撃を先導した者たちの名が列挙され、その音節がナヒリの耳を引っかいた。「ニッサは?」

 しばしアジャニは返答しなかった。返答したくないのかとナヒリが思うほどに。だがやがてアジャニは言った。「ニッサさんも生き延びましたが、傷を負っています。何が起こったのかはわかりません――ファイレクシア化を清められる過程でのことでしょうが、ニッサさんはもはやプレインズウォークできません。私はできますが……誰もが何かを失いました。テフェリーさん、ケイヤさん、メリーラさん……沢山の人たちが。皆が私を救ってくれました。私の姿のまま、ファイレクシアの汚れを取り除いてくれたのです」アジャニは身体を震わせた。「他の皆は……貴女や私のように幸運ではありませんでした」

 ナヒリはあの面晶体を手に握りしめたまま、アジャニの視界から隠した。それが彼女の内になくとも、明らかにこのレオニンはプレインズウォーカーの灯を今も感じている。彼女が今もプレインズウォーカーであるとアジャニが思いたいのなら、そうではないと示してやる理由は何もない。たとえ少しでも弱さを見せる理由はない。アジャニが奇妙な表情を……言うなれば罪悪感を顔に浮かべている今は。罪悪感、けれど何に対して? 「誰に送り込まれたの?」

「はい?」

「あなた自身の意志で来るわけないでしょう。私を見つけてくれって誰に頼まれたの?」

「いえ、誰も」アジャニは驚いたようだった。「私自身の意志で、あなたがどうなったのかを確かめたかったのです」

「そう。そのためだけに来たならもう帰っていいわよ。私は大丈夫だから」ナヒリはスカイクレイブ外殻の端へと歩み出て見下ろした。まずは地上まで辿り着かねばならない。斜面は急だが、降りるための手がかり足がかりを作って進めばいい。幸運にもこのスカイクレイブは平坦な原野に墜落しており。少なくとも深い森や茂みをかき分けて進む必要はない。以前であればそのようなことを気にかけなどしなかった。単純に、行きたい場所へはどこにでも行けた。

 すぐに、またできるようになるから。彼女は自らにそう約束した。

 首筋の毛が逆立つのをナヒリは感じた。振り返ると、アジャニが見つめていた。「何?」

「貴女は……」

「私が何?」

「貴女は、本当に大丈夫なのですか?」

 ナヒリは睨みつけた。「それはどういう意味?」

 アジャニは何も言わなかった。ナヒリが当初感じていた安堵は消え、不安に取って替わられていた。何かがおかしい。目的もなしに誰かが自分を探しに来るなどということはありえない。そしてナヒリの経験からして、その目的が好意的なものであることは滅多にない。「見なさいよ、私はこの通り大丈夫。だから特に問題ないなら私のことは放って帰りなさいよ。私は忙しいのだから」

「忙しいというのは、ゼンディカーを癒すために……で合っていますか?」

 ナヒリは苛立った。「そうだとしたら何なの?」

 またも沈黙。全身が緊張していると気づき、ナヒリは努めて力を抜いた。アジャニの髭がぴくりと動いた。「ひとつ提案があるのですが」

「興味ないわ」ナヒリは即答した。

「聞いてもくれないのですか?」アジャニの言葉は今なお穏やかだったが、その声には低いうなりが、目には小さな光があった。怒りか脅しかはわからない、けれどわかる必要はなかった――目の前の危険は明白。

 ナヒリは相手との距離をとるように、胸の前に腕を組んだ。

「一連の物事が終わって以来、私は多くの次元を旅してきました。そして私たちがもたらした破壊を目の当たりにしてきました。多元宇宙へ与えた傷は計り知れない、それは言うまでもないでしょう。私たちの行いを誰かが償わねばならないのです。正さねばならないのです」アジャニは大きく息を吸い、続けた。「それは貴女と私であるべきでしょう」

 ナヒリがその言葉の意味を理解するまでに一呼吸を要した。「つまり……一緒に来いっていうの? 多元宇宙を修復する相棒になれっていうの?」不信の笑い声がナヒリから漏れ出た。「喜んで力を貸してくれる人たちがいるでしょう。あなたを救ってくれたんじゃないの? 代わりにそっちに頼みなさいよ。そんな機会に喜んで飛びつくお友達は沢山いるでしょうに」思わず、ナヒリは声に辛辣さを込めて続けた。「さっきも言ったけれど私は興味なんてない。だからさっさと多元宇宙を救いに行きなさいよ。実際そういうの好きなんでしょ。けどゼンディカーは放っておいて。ここは私の故郷であってあなたのじゃない。私が自分で直すの、あなたの――あなたのお節介なんてなしに」

 アジャニは苛立ちとともにかぶりを振った。「多元宇宙の問題ではないのです。私たちの問題なのです。私たちの行いを直視できる者は他に誰もいません。その経験が……私たちの経験がどのようなものであったかを知る者は私たちだけなのです」

「私たちの経験」ナヒリはそれを繰り返した。「ファイレクシア人としての、ってこと」口にしながらも、その言葉は苦々しかった。それでもナヒリは自らに言わせた。アジャニはひるんだが、ナヒリは続けた。「ニッサも知ってるでしょ」

「ニッサさんもプレインズウォーカーではなくなりました」その返答に、ナヒリは面晶体を握る手に力を込めた。「私たちがもたらした決戦後の世界を見ることはありません。多元宇宙に生きるあらゆる生命の中で、私たちが犯した罪を真に知るのは私と貴女、ナヒリさんだけなのです。だからこそ、私たちはそこにいなければならないのです。お互いのために。助け合うべきなのです、自分たち自身のために、そして、それを独りではできません」

 ナヒリは顔をしかめた。苛立ちをわざわざ隠すつもりはなかった。このアジャニという人物はどこか高圧的だとナヒリはずっと思っていた。お前はどうするのが一番いいかを知っていると言いたげなその態度、だがこれは度を過ぎていた。ナヒリは言い放った。「あなたの手助けなんて頼んでない。それに私をあなたの罪悪感を慰める薬にしないで。それを持って生きることを学んだらいいのよ」

 アジャニは両耳を伏せ、低くうなった。「私がただの気まぐれでここに来たとでも思うのですか? これは、やらなければならないことです。私たちは罪を負ったのです――それを正すのは私たちでなければなりません。何としてでも」そしてナヒリが返答せずにいると、アジャニは続けた。声はやや穏やかに、だが今や動揺して。「私たちの行いを思い出さないのですか? 私はすべて覚えています……ファイレクシア人としての私を」辛そうに、アジャニはその言葉を発した。「邪悪な行いのすべてを、記憶のすべてを。そのままに。貴女はどうなのですか?」

 不意に見えたものがあった。スカイクレイブのとあるエレメンタル、そしてナヒリはその首の上に膝をついて清めていた――違う、油に溺れさせていた。触れたものすべてを祝福し――呪い――堕落させ――ぎらつく裾をひらめかせて歩みながらファイレクシアへと引きずり込んだ。自分の次元を、もっと悪しき何かから救うのだと疑うことなく信じていた。苦く金属的な味が口の中に溢れた。怒りとともにナヒリはその記憶を追い払った。「私のことは放っておいてくれってさっき言ったでしょ。何でわからないの? 何でまだここにいるの?」

「貴女の力になりたいからです」アジャニは牙をむき出しにして言った。「何度繰り返せば良いのですか?」

 ナヒリは睨みつけた。だがそうしながらも、冷たくゆっくりとした理解が自らを満たしていった。アジャニはプレインズウォーカーであり、今も力を完全に保っている。わざわざここに来たのは、単に自分たちふたりがエリシュ・ノーンに仕えていたためだとしたら、馬鹿げている。まともな人物であれば、当時のことを進んで思い返したくなどないだろう。

 アジャニが私を殺すために来たのだとしたら?

 そうであればすべて納得がいく。アジャニがここにいる理由が。ファイレクシア人だった頃を思い出せというように迫り続ける態度も――自分を精神的に動揺させ、不意討ちをかけやすくしようとているのかもしれない。アジャニはエリシュ・ノーンの戦略家であり、あの法務官の伝道者の中では最も冷酷で忠実だった。ファイレクシアは忠誠を捧げる相手を変化させるが、その人物の本質までは変化させない。あのひたむきな目的意識は、あの冷酷な一面は、アジャニ自身から来ていたに違いないのだ。

 アジャニは明確に私を探してゼンディカーにやって来た。私が生きているかどうかを知りたがっていた。ファイレクシア次元の汚れを浄化するために、エリシュ・ノーンの伝道者たちを全員探し出して殺そうと決意してやって来た可能性はとても高い。「何としてでも」、アジャニはそう言っていた。他はともかく、アジャニの言葉はひとつだけ正しい――自分たちは多くの損害をもたらした。ナヒリが知るアジャニは、何かできることがあるのならそのような過ちを放置するような人物ではなかった。

 自分も、できるならそうしていたかもしれない。

 不意にナヒリは思った。ルーカ。タミヨウ。ヴラスカ――彼らがどのように死んだのか、それをアジャニは言っていなかった。

 誰が彼らを殺したのか、それを言っていなかった。

 可能な限り巧妙に、ナヒリは自らの力を呼び起こしてスカイクレイブの外殻へと流した。アジャニはひとつ過ちを犯した――私を警戒させた。もしアジャニが私を殺そうとしているのだとしても、少なくとも身構えることはできる。敵わないかもしれない、けれど少なくとも、逃げるだけの時間は稼げるかもしれない――上手くいけば。

 自らの真意を見破られたと気付いていたとしても、アジャニはそのようなそぶりを見せなかった。今や彼は落ち着きなく、鋭い動きでうろつき、尻尾を激しく左右に振っていた。「ナヒリさん、私たちにはお互いが必要なのです。貴女はそれを認めようと認めまいと。貴女が今の貴女自身をどう感じているか、私にはわかるのです。こんなことを言える者が他にいますか? その闇と、成した行いへの自己嫌悪を真に理解できる者が他にいますか? 他に誰がいるというのですか?」アジャニはそこで不意に言葉を切り、再びナヒリに対峙した。続けたその声にはかすかな嘆願があった。「貴女を癒す手助けをさせて欲しいのです――私を癒す手助けをして欲しいのです」

 信じられない、その感情がナヒリに走った。癒す? 癒すですって? 私の次元は荒廃し、灯は奪い取られ、身体はファイレクシアの爪痕を時の終わりまで伝えろというように作り替えられたのに? なのにアジャニはそこに立って、辛い経験にもかかわらず無傷に、何も欠けていないように見えるのはどういうこと? ああ、勿論そうだろう。アジャニには苦境から引きずり出してくれる、手当てをして労わってくれる友がいる。けれど自分には――ずっと自分自身しかいなかった。

 ナヒリは敵意を込めて言った。「私に何か必要とか、よくもそんなことが言えるわね。かわいそうな猫ちゃん。私が何に耐えてきたか、その半分も知らないくせに。私が何を被ってきたかも知らないくせに。私がどんな罪を犯してきたかも知らないくせに」

「だから、話してください! 貴女の力になりたいのです」

「嫌よ! 何をしろとか何をするなとか御託を並べて何様のつもり? あなたにその権利があるっていうの? 私がこうなったのはそもそも――」ナヒリは片手を振り下ろして自らの身体を示した。「あなたたちが引き込んだからでしょう。こんなこと話したいならニッサの所に行きなさいよ。それともチャンドラか。友達なんでしょ? あの子の肩にすがって泣いてなさいよ」

 アジャニがまたもひるんだ。先程よりも鋭く。その喉に危険なうなり声が上ってきた。

 止めるべきだとナヒリはわかっていたが、無謀な熱と怒りに取りつかれていた。面晶体の先端がナヒリの掌に食い込んだ。痛みは鋭く、はっきりとしていた。「私がこんなことになったのはあなたが弱かったせいでしょう。あの偉大な黄金のたてがみのアジャニ様が堕ちなかったなら、私みたいなのを呼ぶ必要なんてなかったのよ。エリシュ・ノーンのそばに立って、あの子たちをどうやって倒すかを伝えたんじゃないの? テーロスの神を殺戮したんでしょ。ヤヤ・バラードを殺したんでしょ。それなのに今ここに立ってどうやって償うかを私に喋ってるとかね」

 憤怒の表情がアジャニの顔に広がり、喉を大きく鳴らすうなり声がその身体に波打った。苦悶に満ちたその音は、人の声ではなく動物的な悲鳴といえた。鉤爪が伸ばされた。そしてアジャニの顔に浮かんだものが残忍な悲嘆であると、ナヒリは推測する必要すらなかった。

 ナヒリは周囲の石を引き寄せ、自分とアジャニの間に投げた。スカイクレイブの外殻を見積もる間、アジャニを止めるための壁を作るつもりだった。しかしその時ナヒリの足元で石が歪み、必要な力を大きく見積もりすぎていたと彼女は悟った。過ちに気付いたのも束の間、ナヒリの下でスカイクレイブの天蓋が崩れた。

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アート:Miguel Mercado

 最後に見たのは、アジャニが目を大きく見開いて片手を伸ばし、彼女の名を叫ぼうと口を大きく開けた姿だった。

 ナヒリは落下した。


 遥か上空で、ぎざぎざの光がにじんでいた。スカイクレイブの屋根にあいた穴、この次元の構造に開いた裂け目。意識が回復した当初、ナヒリは見つめることしかできなかった。その穴はとても遠くぼんやりとしていた。これほどの距離を落ちて死なないわけがなかった。それなのにこうして、どういうわけか今なお生きている。それは純粋な幸運、ただそれだけ。

 ナヒリは身体を起こそうとして、肩に走った苦痛に悲鳴を上げかけた。手を伸ばすと金属の破片に触れた。鉤爪のようなそれは肩を完全に貫いていた。ファイレクシアの金属。自分が作り上げた塚の上に落ちてきたのだ。

 手を伸ばし、ナヒリはやっとの思いでその金属を掴んだ。引き抜く際の痛みには悲鳴をあげかけた。だがそれは抜け、彼女は横たわった。肩は痛みに脈打ち、血の匂いが鼻を満たした。問題ない。痛みは一時的な状態に過ぎない。肉はやがて癒えるもの。再びプレインズウォーカーになったなら、こんなことも単なるかすかなひとつの記憶に――

 手には何も持っていなかった。あの面晶体はどこに?

 ナヒリはすぐさま立ち上がり、両目は塚を探った。落ちた時にはあの面晶体を握り締めていた。つまり一緒に落ちてきたことは間違いない……ああ。そこにあった。少し下の、刺々しい金属が曲線を描く中に収まっていた。ナヒリはにじり寄った。金属の先端が手や膝に刺さった。

 だが面晶体を拾い上げると、ナヒリはすぐさま違和感に気付いた。核を包んでいた薄くもろい石の層は砕けており、無事な層も色は鈍く、表面は粗く見えた。落下の際に砕けてしまったに違いない。ナヒリはもはや自らの灯を感じることができなかった。

 しばし、ナヒリはその場に座って見つめているだけだった。その石に吹き込まれていた自身の精髄は、もはやそこにはなかった。力を取り戻す――再びプレインズウォーカーになる――最後の望みは失われた。ゼンディカーを修復するためにナヒリに残されたのは、力なき自分自身だけだった。

 ナヒリは笑わなかった。そうしたなら自分が砕け散ってしまうと思った。

 彼女は面晶体を手から落とした。それは石塚の斜面を転がり落ちていった。どこへ落ちたのか、ナヒリはわざわざ気にもしなかった。

 スカイクレイブの頂上へとようやく戻った時には、肩の痛みは激しく脈打っていたが、激痛ではない程度には落ち着いていた。注意深く進む必要があった――スカイクレイブの天蓋そのものが脆くなっているように感じた。さらにナヒリはとても疲弊しており、痛みであまり前も見えず、タイルの一枚すら増強できなかった。アジャニの姿はどこにもなかった。

 自らの内にひとつの感情が沸き上がるのをナヒリは感じた。深く、温かく、馴染みある感情。そこには悲嘆があった。ひどく苦しみ、何度も壊された自らの次元に対する長く緩やかな悲しみがあった。だがその下に、もっと熱く、もっと馴染あるものがあった。

 怒りが。

 今や、ナヒリにはすべてがはっきりと見えた。本当の脅威は、本当の問題は、自分自身ではない。ファイレクシアですらない。それはプレインズウォーカーなのだ。これはプレインズウォーカーが成したこと。彼らは新たな次元へ向かい、そこに惨害を起こし、そして自分たちがもたらした傷など顧みることなく去ってゆく。アジャニがここに来て、自分勝手な目的で彼女を探して、ゼンディカーを真に癒す最後の機会を台無しにして、自分の行いの結果を放って逃げ去っていったように。

 理解しておくべきだった。自分もかつてはそうだった。

 ナヒリは拳を握り締め、爪が掌に食い込むのを感じた。憤怒は心地よかった。その熱は快適で馴染み深かった。長く知る怒り。それを用いて、将来のさらなる行動を焚きつける怒り。

 そして、次に何をすべきかはわかっていた。

 プレインズウォーカーがいなければ、ファイレクシアが多元宇宙に手を伸ばすことはなかった。ゼンディカーが荒廃することもなかった。何千年も前にソリンとウギンがエルドラージを彼女の故郷に封じることも、そして乱動を目覚めさせることもなかった。彼らのような人々が存在する限り、故郷は常に脅威にさらされるのだ。

 惨害がもたらされようとも、ゼンディカーは常に蘇ってきた。だが今は多くの次元が弱りつつある。そして遅かれ早かれ何かに――あるいは何者かに――遭遇するだろう、その心臓を修復不能なほどに壊してしまうものと。

 けれど、私が力を貸すなら。

 暗闇に隠れ潜む時は終わった。かつての力は振るえないかもしれない、けれどそれは無力という意味ではない。

 できることはまだある。ゼンディカーを、それを傷つけようとする外部の力から完全に閉ざす手段が、あるかもしれない。

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アート:Alexey Kruglov

 ナヒリは故郷の次元の惨状を見渡した。美しい、荒廃した、壊れた故郷を。今わの際までこの世界を守ろう。自分は今もまだ、ゼンディカーの守り手なのだから。ずっと、ゼンディカーの守り手でいるのだから。

「もう沢山」ナヒリは息を鳴らして言った。憤怒がその声に決意をくれた。「痛みも、苦しみももう沢山。私は誓うわ、何としても。二度と、プレインズウォーカーにゼンディカーの地を踏ませはしない」


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(Tr. Mayuko Wakatsuki)

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