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MAGIC STORY
マジック・オリジン
フューチャー・フューチャーの日々『マジック・オリジン』編
フューチャー・フューチャーの日々『マジック・オリジン』編
Sam Stoddard / Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru
2015年8月14日
またまたフューチャー・フューチャーの日々の時間がやってまいりました。この企画ではフューチャー・フューチャー・リーグのスタンダードのプレイテストを再訪して、『マジック・オリジン』のカードに焦点を当てます。
いつものように「フューチャー・フューチャーの日々」の記事で覚えておいてほしいことは、ご紹介するこれらのデッキの多くは調整されたものではないということです。これらのデッキには今のバージョンよりも強力なカードが満載されていたり、デベロップの後期に変更された現実世界のカードが入っていなかったりします。またこれらは現実世界が考え出したものとは少し異なったメタゲームへの反応をしているので、あなたの地元のトーナメントにこれらを持ち込んで勝てるとは思わないでください。これら全てのデッキの目標は、環境最強のデッキになることではなく、何かを試して学ぶことです。我々は時々最強のデッキのアイデアを与えてくれるトーナメントを開くこともありますが、そこでは何が可能であるかについて、そして個別のカードがスタンダード環境をより良くする方法についての正しい感触を掴むものです。
これらのデッキをご紹介することで、我々が何を考えていたかについての洞察を得る助けになるでしょう。もしかしたら、現実世界にはまだないクールなカードが見られるかもしれません。これは我々のプレイしているデッキの完全なリストではなく、むしろ私がお話ししたい何か面白いものがあるデッキの一部をご紹介しています。
もう一つ注意すべきことがあります――『マジック・オリジン』に収録されなかった再録カードを見かけるかもしれません。再録カードのやりくりは基本セットを適正なものにする大事な部分であり、そして我々はよくそれを入れ替えます。《マーフォークの物あさり》のようなカードをリストに見かけたなら、その当時は我々はまだジェイスの最終デザインにたどり着いておらず、まだこのセットに入っていたということです。
注意書きはこれぐらいにして、デッキを見て行きましょう。
我々が『マジック・オリジン』に取り組んでいるとき、第一目標の1つは『テーロス』のテーマのいくつかを膨らませ、それらが輝く時間をもたらすことでした。この目標は『テーロス』のカードと組み合わせなくても可能性を持っているが、『テーロス』のテーマの多くで強調されるカードを作ることでした。それらのカードの最初のものは、星座デッキにもう一度輝くチャンスを与える《ニクスの星原》でした。
3 《森》 2 《平地》 1 《沼》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《豊潤の神殿》 2 《ラノワールの荒原》 4 《疾病の神殿》 2 《コイロスの洞窟》 2 《静寂の神殿》 -土地(24)- 4 《森の女人像》 3 《サテュロスの道探し》 3 《クルフィックスの狩猟者》 4 《包囲サイ》 3 《開花の幻霊》 2 《破滅喚起の巨人》 -クリーチャー(19)- |
4 《神々との融和》 4 《払拭の光》 2 《城塞の包囲》 2 《エレボスの鞭》 3 《ニクスの星原》 2 《太陽の勇者、エルズペス》 -呪文(17)- |
緑以外の信心もまた去年かなり不遇であり、そこで我々は黒と青の信心をサポートするカードを入れることにしました。まずは黒単です。
20 《沼》 3 《領事の鋳造所》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(24)- 3 《シルムガルの暗殺者》 4 《エレボスのタイタン》 2 《目覚めし処刑者》 4 《アスフォデルの灰色商人》 3 《光り葉の選別者》 -クリーチャー(16)- |
4 《思考囲い》 4 《血の署名》 3 《胆汁病》 2 《究極の価格》 4 《英雄の破滅》 3 《宮殿の包囲》 -呪文(20)- |
我々は青単にも何か支援をしたいと思い、そして強力な{U}{U}のカードを入れることはそのための良い試みでした。
24 《島》 2 《ニクスの祭殿、ニクソス》 -土地(26)- 4 《グドゥルの闇潜み》 4 《惑乱のセイレーン》 4 《潮流の先駆け》 3 《層雲の踊り手》 4 《岸砕きの精霊》 4 《海の神、タッサ》 4 《波使い》 3 《氷瀑の執政》 -クリーチャー(30)- |
1 《凱旋の間》 3 《タッサの二叉槍》 -呪文(4)- |
白は信心の恩恵を多く受けてはいませんでしたが、白には多くのマナを得る理由があったので、《ニクスの祭殿、ニクソス》+《白蘭の騎士》と《徴税の大天使》は白いデッキに最高級のものを与える興味深いものでした。
23 《平地》 2 《ニクスの祭殿、ニクソス》 -土地(25)- 3 《道の探求者》 2 《白蘭の騎士》 4 《オレスコスの王、ブリマーズ》 2 《僧院の導師》 4 《徴税の大天使》 -クリーチャー(15)- |
2 《神々の思し召し》 3 《荒野の確保》 2 《勇敢な姿勢》 4 《払拭の光》 4 《城塞の包囲》 2 《ヘリオッドの指図》 3 《太陽の勇者、エルズペス》 -呪文(20)- |
我々は緑信心を強すぎないようにしたかったのですが、《カルニのハイドラ》を『マジック・オリジン』に入れるテストにいくらかの時間を費やしました。それを没にしたのは強すぎるからではなく、《ガイアの復讐者》のほうがメタゲームを良くすると感じ、そして異なる緑の神話レアが欲しかったからです。このデッキの目的は《カルニのハイドラ》のようなカードを使って《失われた業の巫師》の《生命の律動》の起動を加速し、その後とどめの攻撃を加えることです。
19 《森》 4 《ニクスの祭殿、ニクソス》 -土地(23)- 4 《エルフの神秘家》 4 《森の女人像》 4 《旅するサテュロス》 3 《荒野の囁く者》 4 《クルフィックスの狩猟者》 4 《失われた業の巫師》 4 《世界を喰らう者、ポルクラノス》 4 《森林の怒声吠え》 3 《カルニのハイドラ》 -クリーチャー(34)- |
3 《世界を目覚めさせる者、ニッサ》 -呪文(3)- |
『テーロス』を強調するデッキだけでなく、『基本セット2015』と機能するテーマもありました。まずは青赤アーティファクトです。『マジック・オリジン』を行うと決まったときにチャンドラの故郷について議論がなされ、そのアーティファクトのテーマは『基本セット2015』のカードの多くと上手く重なりました。我々は《爆片破》と《アーティファクトの魂込め》の組み合わせがアグレッシブな引きになるので、このテーマが強すぎにならないよう注意せねばなりませんでしたが、プレイヤーがスタンダードで楽しむであろうそのデッキにはいくらかリスクを負う価値があると感じました。
2 《島》 3 《山》 4 《シヴの浅瀬》 3 《天啓の神殿》 4 《マナの合流点》 4 《ダークスティールの城塞》 -土地(20)- 4 《羽ばたき飛行機械》 4 《結束した構築物》 4 《搭載歩行機械》 2 《ファイレクシアの破棄者》 4 《破衝車》 3 《鋳造所の隊長》 4 《隠棲した工匠》 -クリーチャー(25)- |
4 《幽霊火の刃》 3 《バネ葉の太鼓》 4 《アーティファクトの魂込め》 4 《爆片破》 -呪文(15)- |
また、私は《ゴブリンの群衆追い》を『マジック・オリジン』に収録するために奮闘しました。これがスタンダードとモダンの両方で素晴らしいカードになると考えたからです。
20 《山》 1 《領事の鋳造所》 -土地(21)- 4 《鋳造所通りの住人》 4 《激情のゴブリン》 4 《ゴブリンの栄光追い》 4 《ゴブリンの群衆追い》 4 《ゴブリンの熟練扇動者》 -クリーチャー(20)- |
4 《ドラゴンの餌》 2 《稲妻の一撃》 4 《軍族童の突発》 1 《凱旋の間》 4 《かき立てる炎》 4 《ウルドのオベリスク》 -呪文(19)- |
タルキールとテーロスのどちらにもエルフはいませんが、『基本セット2015』には我々が引っ張り出してくることができた数多くのとても魅力的なカードが存在します。
6 《森》 3 《沼》 1 《平地》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《ラノワールの荒原》 4 《マナの合流点》 -土地(22)- 4 《エルフの神秘家》 4 《節くれ根の罠師》 4 《陽刃のエルフ》 4 《ドゥイネンの精鋭》 4 《森のレインジャー》 2 《葉光らせ》 4 《群れのシャーマン》 2 《再利用の賢者》 4 《光り葉の将帥、ドゥイネン》 4 《森の伝書使》 -クリーチャー(36)- |
2 《巫師の天啓》 -呪文(2)- |
『マジック・オリジン』を、そして大抵のスタンダード向けセットをデベロップするということは、古いセットの戦略を呼び起こすことだけではありません。我々はまた楽しいデッキを作ることができる、新しいデッキの中心となるカードや戦略のために努力しました。
まずは《悪魔の契約》です。このカードの使い方はゲームを速攻で終わらせるか、契約から逃れるためにこのカードをバウンスもしくは破壊する手段を用意することです。
3 《森》 2 《平地》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《砂草原の城塞》 2 《ラノワールの荒原》 4 《疾病の神殿》 2 《コイロスの洞窟》 1 《静寂の神殿》 1 《マナの合流点》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(24)- 4 《森の女人像》 4 《クルフィックスの狩猟者》 2 《再利用の賢者》 4 《包囲サイ》 4 《囁きの森の精霊》 -クリーチャー(18)- |
3 《思考囲い》 4 《ドロモカの命令》 4 《悪魔の契約》 4 《完全なる終わり》 1 《真面目な訪問者、ソリン》 2 《太陽の勇者、エルズペス》 -呪文(18)- |
もうひとつの、とてもエキサイティングで一番上手い使い方を考え出すことが難しいカードが《一日のやり直し》です。カードを7枚引くのは素晴らしいのですが、あなたのターンが終了してしまうので公平さを破る行動を取る必要があります。このデッキの目的はリソースである火力を素早く撃ち込み、その後《一日のやり直し》を使って手札を取り戻すことです。
12 《山》 4 《シヴの浅瀬》 4 《天啓の神殿》 -土地(20)- 4 《カラデシュの火、チャンドラ》 -クリーチャー(4)- |
4 《焦熱の衝動》 4 《マグマのしぶき》 4 《溶鉄の渦》 4 《ショック》 4 《乱撃斬》 4 《稲妻の一撃》 4 《マグマの噴流》 4 《双雷弾》 4 《極上の炎技》 4 《一日のやり直し》 -呪文(40)- |
青赤アーティファクト・デッキは今の形だけが存在したのでははありません。対戦相手を速やかに焼き尽くすことには少し劣ったデッキも存在しました。このバージョンはライフを獲得しダメージレースをするために《精霊龍の墓》と飛行機械・トークンを使っていました。
17 《島》 4 《領事の鋳造所》 4 《精霊龍の墓》 -土地(25)- 4 《搭載歩行機械》 4 《層雲の踊り手》 3 《マーフォークの物あさり》 4 《鋳造所の隊長》 4 《氷瀑の執政》 -クリーチャー(19)- |
4 《幽霊火の刃》 2 《軽蔑的な一撃》 3 《解消》 4 《飛行機械の諜報網》 3 《錯覚の利得》 -呪文(16)- |
《先祖の結集》は『マジック・オリジン』以前は扱いづらいカードでしたが、《搭載歩行機械》や《肉袋の匪賊》、《包囲サイ》のようなカードが使えるようになったことで本当にエキサイティングなコンボが可能になりました。《ナントゥーコの鞘虫》の助けでそれらを墓地に戻すことができます。
4 《森》 4 《砂草原の城塞》 4 《ラノワールの荒原》 1 《疾病の神殿》 4 《豊潤の神殿》 4 《コイロスの洞窟》 1 《静寂の神殿》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(23)- 4 《サテュロスの道探し》 2 《森の女人像》 4 《肉袋の匪賊》 3 《異端の癒し手、リリアナ》 3 《無慈悲な処刑人》 2 《通行の神、エイスリオス》 2 《ナントゥーコの鞘虫》 2 《巨森の予見者、ニッサ》 2 《ニクスの織り手》 4 《包囲サイ》 -クリーチャー(28)- |
2 《自然との融和》 4 《先祖の結集》 2 《アブザンの隆盛》 1 《エレボスの鞭》 -呪文(9)- |
新しいデッキだけでなく、我々は今までのデッキいくつかを、『マジック・オリジン』が発売されたときに多くの人達が新カードで行なうのと同じ方法でアップデートしました。
ジェイスが白青コントロールに入るのは明らかで、《時を越えた探索》や《今わの際》をフラッシュバックしたり、彼が変身してから《対立の終結》を唱え、対戦相手が速やかに戦線を再構築したならばそれをフラッシュバックすることができます。
5 《島》 5 《平地》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《啓蒙の神殿》 4 《平穏な入り江》 3 《光輝の泉》 1 《進化する未開地》 -土地(26)- 4 《ヴリンの神童、ジェイス》 1 《龍王オジュタイ》 -クリーチャー(5)- |
3 《今わの際》 2 《精神的反論》 2 《迅速な報い》 4 《払拭の光》 4 《解消》 2 《予言》 4 《対立の終結》 2 《龍王の大権》 3 《時を越えた探索》 3 《太陽の勇者、エルズペス》 -呪文(29)- |
また我々はドラゴン・コントロール・デッキに相手の《龍王オジュタイ》を確実に葬り去るために強力な火力呪文である《極上の炎技》を搭載しました。
7 《島》 6 《山》 4 《シヴの浅瀬》 4 《天啓の神殿》 4 《急流の崖》 -土地(25)- 4 《雷破の執政》 3 《嵐の息吹のドラゴン》 2 《氷瀑の執政》 -クリーチャー(9)- |
4 《予期》 4 《龍詞の咆哮》 4 《シルムガルの嘲笑》 2 《焙り焼き》 1 《軽蔑的な一撃》 4 《極上の炎技》 3 《神々の憤怒》 2 《解消》 2 《時を越えた探索》 -呪文(26)- |
我々のスゥルタイ・アグレッシブ墓地デッキは《墓刃の匪賊》という、追加の突破力とゲーム序盤の素晴らしいブロッカーになる便利な手段を得ました。
3 《森》 2 《沼》 1 《島》 2 《汚染された三角州》 4 《ラノワールの荒原》 4 《ヤヴィマヤの沿岸》 2 《マナの合流点》 -土地(18)- 4 《エルフの神秘家》 4 《サテュロスの道探し》 4 《森のレインジャー》 4 《狩りの統率者》 4 《墓刃の匪賊》 4 《夜の咆哮獣》 2 《責め苦の伝令》 2 《モーギスの匪賊》 4 《血の暴君、シディシ》 4 《定命の者の宿敵》 -クリーチャー(36)- |
4 《神々との融和》 -呪文(4)- |
今週はここまでです。他にも多くのデッキが試されましたが、それを全部掲載する余裕はありません。これを見て皆さんがFFLを見て楽しんでもらえたことを願い、そして『戦乱のゼンディカー』が出てローテーション後にまたこの記事のシリーズを見ていただくことを楽しみにしています。
それではまた来週お会いしましょう。
サムより (@samstod)
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