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コラム

射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」

射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」第1回:統率者戦をはじめよう!

射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」第1回:統率者戦をはじめよう!

by 射場本 正巳

 こんにちは、ウィザーズ開発部の射場本です!

 今週、8月25日(金)に『統率者(2017年版)』がいよいよ発売になります!! 今回は「部族」をテーマに4デッキ。

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  • ネコ好きにはたまらない「猫の獰猛」
  • 夜の支配者ヴァンパイア(しかも主役はソリンのおじいさん!)をテーマにした「吸血鬼の渇き」
  • みんな大好きドラゴンをテーマにした5色デッキ「ドラゴンの支配」
  • ちょっとマニアックだけど新たな発見があるウィザードをテーマにした「ウィザードの秘儀」

 いや、このラインナップいいです!

 部族フィーチャーなのにメジャー部族であるエルフやゴブリン、マーフォークやゾンビがいませんが、メジャーすぎてよく扱われているテーマですから、代わりに今回のように欲しかったところに手の届くチョイスの方がテンション上がります!

 いつもなら秋ごろ発売となる構築済みの統率者デッキ製品ですが、今年は例年より早い夏発売。

 「冬はコタツで統率者」とよく言っていた気がしますが、夏休みに遊ぶのももちろんOK!!

 最近の夏は暑すぎて外に出るのも厳しいので、涼しい室内で統率者に興じるのもありですよね。


 さて、毎年このデッキ発売時期は統率者戦をはじめるのにベストなタイミングです!

 ぜひ今この記事を目にしているみなさんもこれを機に統率者戦をはじめてみてはいかがでしょうか?


 と、いきなり言われても困ってしまう方も多いでしょう。ごもっとも。

 そもそも統率者戦って何?という方もたくさんいると思うので、今回は、

  • 統率者戦ってどういうものなの?
  • 統率者戦って楽しいの?

 というような率直な疑問から入ってみようかと思います。


統率者戦ってなんだ?

 統率者戦とは、マジックの遊び方のひとつで、伝説のクリーチャーと呼ばれるリーダー(統率者)を決め、それに付き従う99枚のカードで合計100枚のデッキを組んで戦うもの。

 自分の分身となる統率者とともに旅に出るような感覚で、なんかこうワクワクしますね!!

 統率者戦の特徴的なルールとして以下のようなものがあります。

  • 多人数で遊ぶ!
  • デッキは100枚、ライフは40点からスタート!
  • 基本土地以外はすべて1枚制限!
  • 統率者はデッキや手札とは別の専用領域に置いていつでも使える
  • デッキのカードはリーダーとなる統率者に含まれる色のカードだけ使える

 ということが挙げられます。(本当はもっと細かいルールもありますが、大体こんな感じ。詳細は文末をご参照ください。

 そして大前提、これは競技のための遊び方ではありません。これ大事。

 マジックといえばプロツアーやグランプリがあって、プロが切磋琢磨しているストイックなカードゲーム。

 そういうイメージを持つ方は多いかもしれません。

 確かにそういう側面もありますし、日本国内でも多くの方がプロツアーでいい成績を収めることを目標にマジックに取り組んでいることと思います。

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 しかし、マジックはそれだけではありません。

 友達と一緒に気軽にドラフトするのも、時に銀枠のジョークセットでくだらない遊びをするのもまたマジックの面白さの一つ。(年末に新しい銀枠セットが出るんだって!やったね!)

 むしろ世界中でいえばそういった遊び方をしている人が大多数みたいです。

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 コミュニケーションツールとも呼ばれるカードゲームにおいて多人数での遊び方は、勝ち負けより皆で楽しくコミュニケーションをとることに特化した遊び方です。

 緊張感のあるピリピリした空気ではなく、できればお菓子を傍にリラックスしておしゃべりしながら遊んでもらえたら最高ですね!


統率者戦のどこがおもしろいの?

 さて、ここではマジックのほかの遊び方と比べて統率者戦は何がおもしろいの? ということについて掘り下げてみようと思います。

 まず、統率者戦はライフもデッキ枚数も多く、多人数戦なので基本的にはゲームスピードが緩やかです。そのためみんなでしゃべりながら普段よりもまったりとゲームを楽しむことができます。

 また、すべてのカードが1枚ずつであり、100枚デッキなので同じデッキを使っても毎回違ったゲーム展開を楽しむことができます。ゲームがすぐには終わらないのでいろいろなカードに出会う機会が増えるのもいいですね。同じデッキでもより長く遊べちゃうんです!

 また、ゲーム展開が緩やかなので普段使われないようなカードにも光が当たります。普段1対1対戦だと使いにくい7~8マナのカードも使えますし、多人数戦ならではの複数のプレイヤーに効果のあるカードなど、今までなかった気づきに出会えるのも魅力です。

 そして多人数戦ゆえにプレイヤー間での駆け引きが存在し、ある種ボードゲームのように交渉や協力しながらゲームを進めるのは他にはない体験です。

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 ゆっくりまったり、ボードゲームをやる感覚でマジック。よくないですか?


とはいっても、そもそも自分はコミュニケーションとるの苦手なんだよなぁ......

 うん、確かにそういう人もいるでしょう。かくいう僕もあまり上手なほうではないです。

 ただ、同じカードゲームを遊ぶ仲間ならちょっとした話のネタはあるかもしれないですね。

  • あ、そのデッキ猫がテーマなんですか?(ネコルーかわいいですね!)
  • そのコンボ、超絶クールだね。
  • うわ、そのカードめちゃくちゃレアじゃない?
  • そのイラストレーターのイラストいいですよね。

 などなど。

 もちろん無理に話さなければならないわけでもないのですが、一緒に遊んでいるんだという意識があると、より楽しい体験になると思います。


でも、いきなり知らない人の中に飛び込むのは嫌だよー!

 そりゃそうだ。まずは一緒に遊んでくれる人を見つけること。これが一番大事です。

 なんせ1人じゃコミュニケーションの取りようがないですからね。

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 一番手っ取り早いのは知り合いを誘って始めること。興味のある友達と一緒にはじめるのもいいし、すでに始めている人でも、とりあえず買ったデッキそのままで遊びましょうと声かければ遊んでくれるはず。心当たりの相手がいればぜひそうしてみてほしいですね。

 カードゲームをやったことがなさそうな会社の同僚をマジックに誘ういい機会かもしれませんよ。

 それでも昔の友達はバラバラになっちゃったし、新しくカードゲームやりそうな人も近くにいないんだよなぁ、という時は勇気を出して新たなコミュニティに飛び込んでみてはいかがでしょう?

 しかし、いきなり知らない人に声はかけにくい。なんか度胸がいるし......そういう時はお店の人に聞いてみましょう!!!

 今週末から『統率者(2017年版)』発売に合わせて「統率者交流会」というイベントを開催するので同じタイミングで統率者をはじめる人を見つけるチャンスですよ!

 しかも交流会の初回は『統率者(2017年版)』のみを使ったものなので、自分でデッキを考える必要もないですし、デッキの差がありすぎてついていけないんじゃないかというような心配もいりません。同じレベルで戦えるので統率者戦の楽しみ方を実感できることと思います。

 統率者製品と楽しむ心があればそれで十分。はじめてでも気兼ねなく楽しんでもらえたら最高です!

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 さて、いかがでしたでしょうか?

 この記事は連載企画で、今後何回かに分けて記事を紹介していく予定です。

 次回以降、始めた後の次のステップはどうするの?ということに触れたり、最終的にはグランプリ・静岡2017秋のサイドイベントで統率者戦をやるのに向けて、新しい統率者戦フォーマットを提案したりしていきたいと思います。

 ということで今回はおしまい!

 また次回は1週間後くらいに!


統率者戦の遊び方 詳細

※「統率者戦」ページより抜粋、加筆

統率者戦の遊び方

 統率者戦は、1体のヒーローを決めてそれを中心にしたデッキを組んで遊びます。このカジュアルな多人数戦フォーマットでは、まず伝説のクリーチャーを1枚「統率者」として選び、選んだ統率者の固有色のカードでデッキを構築します。

デッキの構成
  • 統率者 1枚(伝説のクリーチャー)
  • その他のカード 99枚
  • 基本土地を除き、各カード1枚ずつしか採用できません
  • 統率者の固有色のカードと無色のカードしか採用できません
ゲームの進行
  • 2~6人で遊びます
  • 多人数無差別戦で行われます
  • 初期ライフは40点です
  • 各プレイヤーの統率者を統率領域に置いた状態でゲームを始めます
  • ターンは時計回りに進行します
  • 最後まで生き残ったプレイヤーの勝利です
より詳しいルール
  • カードの「固有色」は、マナ・コストやテキスト内のマナ・シンボルなど、そのカード内に書かれているすべてを参照します。土地でもマナ・シンボルが合っているものしか使えません。
  • 統率者は統率領域から唱えることができます。ただし2回目以降は統率領域から唱えるたびに、2マナずつ追加コストがかかります(2回目は{2}、3回目は{4}......)。統率者が墓地や追放領域に移動する場合、代わりにそれを統率領域に戻すことができます。
  • マリガンは1回目のみ「フリーマリガン」となります(引ける枚数が減りません)。そのあとは通常通り1枚ずつ減っていき、この手順で手札が減った場合、最後に占術1を行うことができます。
  • 統率者戦のマリガンでは、引いたカードを脇に置いて決められた枚数を引き直します(最初は7枚)。その後マリガンが終わったら、脇に置いたカードをライブラリーに戻して切り直します。(※編集追記:こちらは過去の推奨ルールでした。現在は上記の手順のみが推奨されていますので、訂正いたします。)
  • 同一の統率者からゲーム中に累計21点以上の戦闘ダメージを与えられたプレイヤーは、そのゲームに敗北します。統率者が領域を移動しても与えたダメージは記録され続けます(例えば統率者のコントローラーが別のプレイヤーに移っても、それまで与えてきたダメージは残ったままです)。
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