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2017.03.16

ゲートウォッチの歩み 第4回:リリアナ・ヴェス&黄金のたてがみのアジャニ

by Mayuko Wakatsuki

 こんにちは。ゲートウォッチというチームは当初四人で結成されましたが、少しずつ新たな仲間を加えています。短期連載「ゲートウォッチの歩み」、最終回はチーム結成後に加入したリリアナ・ヴェスと黄金のたてがみのアジャニ、この二人の物語をたどります。

リリアナ・ヴェス

 狡猾で残酷。危険な美を漂わせ、死をもたらしては屍を思いのままに操り、更に多くの死を運ぶ。ゲートウォッチという「正義のチーム」においてリリアナはひときわ異質な存在です。

 屍術師リリアナは過去に四体の悪魔と契約を交わし、絶大な力を得るとともに若さと美を保持しています。実年齢は本人いわく229歳。第1回にて書きましたが、かつて全知全能に近い存在であった「旧世代」プレインズウォーカー、リリアナはその一人でした。

オリジン
Liliana_Heretical+Healer.jpg

 リリアナの故郷はドミナリア。多様な地形と気候、それがもたらす色鮮やかで豊かなマナで知られる広大な次元です。ウルザとミシュラの兄弟戦争、ファイレクシアによる侵略、時の裂け目によるマナの流出......その世界は度重なる大規模災害を被り、そして乗り越えてきました。

 リリアナが生まれ育ったのは、ファイレクシアの侵略を退けた後の時代です。戦乱の只中にある辺境にて彼女は癒しの技を学んでいましたが、兄のジョスが戦場で追った傷を癒すことはできませんでした。そこに謎めいた男が現れ、助言をします。超然とした雰囲気をまとい、無数の鴉を従えるその――「鴉の男」をリリアナは警戒しながらも耳を傾けました。彼は癒しの薬の材料と、その作り方を教授します。それはリリアナが知るはずのない闇の技で......いえ、リリアナは密かに、生と死を直接扱うそういった魔術を学んでいました。彼女は助言に従って材料を調達し、薬を作り上げました。

Tainted+Remedy.jpg

 ですが完成した薬を飲ませると、兄は激しい苦しみとともにアンデッドと化してしまいました。暴れる兄に殺されかけた時、リリアナの「プレインズウォーカーの灯」が点火しました。そして死から逃れるとともに彼女は全く新たな世界へやって来ました。幽霊とゾンビが跋扈する暗き世界イニストラード。ここで彼女は本格的に屍霊術を学びました......ただ、兄のことは忘れられないままに。

 以来、リリアナはプレインズウォーカーとしての無尽蔵の力をもって思うがままに、残酷に生きてきました。ですがやがて「大修復」が起こります。プレインズウォーカーそのものの性質が変化し、リリアナもその力の多くと不老性を失いました。老いたリリアナは同じ旧世代プレインズウォーカー、邪悪なニコル・ボーラスに接触します。彼はリリアナへと四体の悪魔との契約を仲介しました。悪魔への代償は服従と、死後の魂。

Dark+Petition.jpg

 その居場所も能力も様々な四体の悪魔。グリセルブランド、ラザケシュ、ベルゼンロック、コソフェッド。彼女はそれらへと自身の力を示し、そして四体目のコソフェッドとの契約が成った時、リリアナは若さを取り戻し、その皮膚には契約文を示す文様が刻まれたのでした。

 ......ですが、彼女は大人しくその契約を遂行する気はありませんでした。

Liliana_Defiant+Necromancer.jpg
ゲートウォッチ以前
<無限連合>

 リリアナはラヴニカへと向かい、多次元間犯罪組織「無限連合」のフリーランスとして時折テゼレットの下で働くようになります。ですがそれは表向きに過ぎませんでした。ニコル・ボーラスの命令を受け、簒奪された連合組織をテゼレットから取り戻すためでした。彼女はテゼレットの手元から逃亡したプレインズウォーカー、ジェイス・ベレレンに接触して誘惑するとともに、テゼレットと対決させるよう仕向けます。ジェイスが自暴自棄の果てに自己を失いかけ、また連合からの追跡によって彼の親友が殺された時も懸命に彼を支え、励まし続けました。

 いつしかリリアナはジェイスを心から恋するようになり、全てを捨てて二人で逃亡できたらと何度も考えました。ですがその度に四体の悪魔やボーラスの影がちらつき、彼女は思いとどまってきました。遂にジェイスはテゼレットとの戦いを決意するも、リリアナの企みも明らかになってしまいます。最終的にジェイスはテゼレットを打倒しましたが、リリアナとジェイスの関係は壊れたままに残されました。

<ガラクとの因縁&イニストラード>

 ある時、契約悪魔コソフェッドの命令にて、強力な古代のアーティファクト「鎖のヴェール」を手に入れるべくリリアナはシャンダラー次元へと向かいました。道中、リリアナは遭遇した獣を殺害するのですが、それは別のプレインズウォーカー、野生語りのガラクが使役していたものでした。鎖のヴェールが安置されている遺跡へ入るも、追いかけてきたガラクが復讐を求めて彼女へ襲いかかります。リリアナは鎖のヴェールを手にし、その力を持って彼を返り討ちにするとともに黒マナに蝕まれる呪いをかけました。

Garruk_the+Veil+Cursed.jpg

 ヴェールの力を実感した彼女は、コソフェッドに渡すのではなくその悪魔を倒してしまおうと考えました。新しく得た力は膨大で、容易くコソフェッドを倒しますが、代償もありました。絶えず囁きかけるヴェールの声に苛まれ、またその力を引き出すごとに彼女の身体には多大な負担がかかり、契約の文様から血が流れ出るのでした。

 そして次なる悪魔、グリセルブランドを探して彼女はイニストラードへ向かいました。ですが標的の姿は何処にもなく、またガラクにも追われながら彼女はグリセルブランドを探します。悪魔崇拝教団スカースダグやスカーブ師ゲラルフに接触し、そして月皇ミケウスの死骸からようやく行方を掴みました。目的の悪魔は銀の牢獄、獄庫の中に封じられている。

Helvault.jpg

 自分では破壊できない、リリアナはそれを判っていました。ならば破壊できる誰かにそうさせればいい。リリアナはゾンビの軍勢を率いて首都スレイベンを襲撃し、聖戦士サリアを脅迫して獄庫を破壊させました。そこに封じられていた多くの悪魔とともに、次元の守護天使アヴァシンが姿を現しました。闇の怪物に蹂躙されつつあった世界は光を取り戻し......ですがリリアナの眼中にあるのはグリセルブランドだけでした。事態を知ったグリセルブランドはさらなる力を申し出て懐柔を試みましたが、リリアナは拒否し、ヴェールの力をもって悪魔を死へと追いやりました。

 一方のガラクは呪いを解かれぬまま、プレインズウォーカーを狩る捕食者と化して多元宇宙を彷徨うようになります。後にジェイスや多くのプレインズウォーカーによって呪いを抑え込まれるまで......。

<ラヴニカ~イニストラードを覆う影>

 やがてリリアナは再びラヴニカへ、ジェイスを訪ねました。目的は鎖のヴェールを対処すべく彼の力を借りること。ですが互いの関係は情こそ残るも、曖昧なままで決着はついていません。それでも歩み寄り、本題に入ろうとした所で邪魔が入りました。プレインズウォーカー、ギデオン・ジュラが乱入し、彼方の次元ゼンディカーへ来てほしいと願います。リリアナにとってはありえないことにジェイスはそれを了承し、そして気分を害した彼女を追おうとしますが、またも曖昧な別れが残されるのみでした。

 その後、イニストラードに滞在していたリリアナを今度はジェイスが訪ねてきました。自分の誘いを断った後の話を聞き、そしてソリン・マルコフの行方を尋ねられます。その名にリリアナは心底驚愕しました。かつてプレインズウォーカーとして覚醒して間もない頃に力を見せつけられた、彼女にとっても恐ろしい相手。そして吸血鬼の間では裏切り者として嫌われている。そのような相手をジェイスが探しているということ自体が心配でした。力になることはできないと、彼女は一夜の宿だけを与えました。

 再び戻ってきたジェイスは狂気に蝕まれており、イニストラードの異変は彼女の仕業だと弾劾します。激昂する彼を宥め、そうでないことは納得させるも、それでも謎を求めて単身スレイベンへと旅立つジェイスを結局は見送るのでした。

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誓いの経緯

 そしてエムラクールがイニストラードに到来し、君主である筈のソリンも世界を諦めてナヒリとの戦いへ向かいます。リリアナも破滅へ向かうイニストラードへと別れを告げ――ですが言葉とは裏腹に、ゾンビの軍勢を作り上げながらスレイベンへの行軍を開始しました。自分があの「外套くん」を必要としているのではない、自分を必要としている彼らの存在が必要なのだと。そして窮地に陥っていたゲートウォッチを彼女は救いますが、続く反応は芳しくありませんでした。その死者の軍勢と、手にした鎖のヴェールは明らかに危険なものでした。

 それでもリリアナはエムラクールに直接対峙し、ですが次第に力を削がれます。鎖のヴェールだけでなく鴉の男の声が、諦めて逃げろと囁きます。両者を無視し、彼女はヴェールの力をかつてないほどに引き出して戦い続けました。その力はエムラクールの狂気を防ぎはしましたが、身体にも多大な負担を強いることになり、彼女は死の淵まで追いやられました。

 やがてリリアナが目覚めると、エムラクールは月に封じられており、傷はニッサによって癒されていました。ともに戦う仲間の力とその有用性を実感し、そしてジェイスからの願いもあり、リリアナはゲートウォッチに加わることに同意しました。ジェイスを放ってはおけないという本心を否定はできず、そしていつか彼らの力を借りたなら、鎖のヴェールや残りの悪魔を対処できるかもしれないのです。

 その誓いは、本心の全てではないにしても、嘘偽りはない心からのものでした。

Oath+of+Liliana.jpg

「一人よりも力を合わせたほうが強力になれるのはわかっているわ。それで私が力を得て、鎖のヴェールに頼らなくて済むなら、私もゲートウォッチになるわ。これでいい?」

(Magic Story「約束されし終末」より)

それから

 自分よりずっと年下であるゲートウォッチのもう四人を、彼女はある意味世話の焼ける子供のようにも見るようになりました。彼らがラヴニカに落ち着いたある日のこと、カラデシュ次元からプレインズウォーカーのドビン・バーンが訪れてゲートウォッチの助力を求めます。代表者を尋ねられて戸惑う彼らの中、自分達は多元宇宙間の脅威を対処するための組織であって次元の内政に干渉するのではない、と告げたのはリリアナでした。彼女は次に、故郷からの知らせに心をざわつかせるチャンドラを慰め、ともにカラデシュへと向かいました。ギラプールに到着すると、リリアナはチャンドラを刺激します。両親を殺した領事府に相応の報いを受けさせてやれと。無論秘密でしたが、それはリリアナにとってチャンドラの力を見定める好機でした。

Diabolic+Tutor.jpg

 そして改革派と接触しようと試みる中、二人は怪しい人物を発見し追跡します。その男は発明博覧会の審判長であり、リリアナとは深い因縁を持つプレインズウォーカー、テゼレットでした。苦々しい思いで彼女はラヴニカへと戻ってジェイスへと警告し、ギデオンも連れて来るように伝えます。そしてニッサとチャンドラ、そして新たにアジャニとも合流し、改革派の長ピア・ナラーと審判長テゼレットの決闘が行われる闘技場へと向かうことになりました。

 彼女らは幻影を用いて闘技場に紛れ、テゼレットがピアへとどめを刺そうとした瞬間に乱入しました。戦うも決着はつかず、テゼレットは発明博覧会の閉幕を宣言して撤退しました。そしてゲートウォッチは全てが陽動だったと知ります。テゼレットは膨大な発明品を押収し、発明家を拘束し、戒厳令を発布して改革派の力を奪ったかに見えました。

 ゲートウォッチの目標が決まりました。テゼレットをカラデシュから排除し、恐ろしき発明品「次元橋」を破壊する。そして領事府と改革派との全面対決のさなか、リリアナはギデオンに圧力をかけ、テゼレットとの直接対決を了承させます。彼女はゾンビを用いて領事府の兵を遠ざけ、霊気塔にたどり着いてテゼレットと対面しました。彼は当初リリアナを敵とは思わず、ゲートウォッチとの協力について問いかけました。そして彼女はテゼレットの背後関係を知るに至ります。ニコル・ボーラス。それはジェイスに精神を刻まれ、半殺しにされた筈のテゼレットが生きている理由を説明するものでした。

 リリアナは屍術の力でテゼレットを圧倒し、ボーラスの居場所を吐かせようとします。苦痛の中、テゼレットは明かしました。アモンケット、契約悪魔の一体ラザケシュがいる次元。止めを刺すよりも早く、チャンドラとギデオンが飛び込んできて次元橋を破壊するも、テゼレットは逃してしまいました。

 勝利の後、リリアナはアモンケットの情報を提供し、すぐに向かうべきだという意見に同意します。テゼレットとボーラスが野放しになっている状況は、彼女も決して安心できるものではありませんでした。


黄金のたてがみのアジャニ

 強い正義感、寄り添い包み込むような優しさと温かさ。多くの次元で師父のような存在として慕われているのがアジャニです。自身の肉体的な強さだけでなく、アジャニは他者の魂の本質を見抜き、力を引き出すことができるのです。

 そしてその優しさは、居場所を、そして愛する者を喪失する悲しみを彼自身が知っているからこそ。アジャニは今、もう誰もそのような悲しみを被ることがないようにと戦っています。

オリジン
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 アジャニの故郷はアラーラ、まだ五つの「断片」に分かれていた頃のナヤ。緑のマナがあふれる豊かな密林です。彼は白色変異のレオニンとして生まれ、同族から疎まれてきましたが兄のジャザルだけは彼の力を認め、常に信頼を寄せてくれていました。ですがある時、兄は何者かに殺害されてしまい、アジャニはそれを目撃した衝撃からプレインズウォーカーとして覚醒します。気が付くとそこは燃えたぎる火山の熱い風景。そこで見たこともない翼の生物――ドラゴン――に襲われたところを、これまた見知らぬ人間に助けられます。彼、サルカン・ヴォルは場違いなレオニンを見て、すぐにプレインズウォーカーだと察しました。

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 同類に会えた嬉しさからか、サルカンはアジャニへと様々なことを教授します。ここはナヤとは違う世界ジャンド、そしてプレインズウォーカーの存在や自分たちの力について。アジャニの話を聞いたサルカンは、兄を殺害されたその怒りを解き放てと言います。自身の本能を信じること。ただ求めるものを追い、掴むこと。アジャニはサルカンの教えを受けて火山の火口へと飛び込み、復讐心を燃え上がらせてナヤへと戻っていきました。

 兄の斧をその形見として持ち、殺害した犯人を探し求める中、傷を負ったアジャニはまた別の断片バントへと辿り着きます。彼を保護してくれたのはプレインズウォーカー、エルズペスでした。二人は交流を深めますが、アジャニは長く留まりはしませんでした。五つの断片世界に何かが起ころうとしている、そう告げてアジャニはバントを離れました。

 やがて彼は黒幕の存在を知ります。プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス。そのドラゴンは断片世界全体を争いに突入させようとしており、アジャニの兄が殺された事件はその陰謀のごくわずかな一部、争いの種の一つにすぎなかったのだということも。では、その目的とは? アラーラの各断片が一つとなる際のエネルギーを増大させ、吸収することで大修復前の力を取り戻すため。アジャニはそれを止めるべく、ジャンドにてボーラスの手下であるラッカ・マーに接触すると「大渦」へ、各断片が衝合して生じたマナの大嵐へと向かいました。

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 ですがボーラスと直接対決した所で敵わないことは知っていました。彼はその「魂の本質を見抜く」力をもってボーラスの真髄を呼び起こし、霊的な投影体を作り出して戦わせました。完全に互角な二体のドラゴンは戦い、互いの首へと噛みつき、円環と化した二体を大渦のエネルギーが流れ、弾け......そして静寂が訪れました。アジャニはボーラスの帰還を身構えながら待つも、その時が来ることはありませんでした。

ゲートウォッチ以前
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 アジャニは怒りを捨て、放浪の旅へ出ました。気がかりだったのはバントで出会ったエルズペスでした。ドミナリアにて自暴自棄に戦っていた彼女を尋ねると、アラーラに戻ってきて欲しいと願います。ですが彼女にとって、グリクシスの軍勢に蹂躙されたバントはもはや彼女が愛した清純なバントではありませんでした。それ以上説得することはなく、アジャニは離れました。

 それでもアジャニはエルズペスの力になりたいという思いを捨てきれませんでした。やがてテーロスを訪れると、交友のあったレオニンたちから情報を得て彼女を探し出します。神話のハイドラ、ポルクラノスを退治したとして伝説「テーリアス」の女勇者と語られ始めていた彼女は、ですがアジャニが再会を果たした時には神々に追われ、アジャニの知らぬ悲嘆に沈んでいました。

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 それでもアジャニは彼女を助け、歓楽の神ゼナゴスを倒すと決意した彼女の力になろうとします。現地の友人たちや海の神タッサ、そして後にキオーラと名乗るマーフォークの助けを得て神々の住まう夜空の領域ニクスへ旅立ち、ひたすらに突き進むエルズペスを守り、彼女がその武器でゼナゴスを倒すところを見届けました......が、続く結末は悲惨なものでした。エルズペスは死者の神エレボスへとその身を捧げただけでなく、彼女の力を知った太陽の神ヘリオッドによって致命傷を負わされてしまいます。アジャニはそれを目の前で見ながら、彼女を救うために何もできなかったのでした。

 アジャニは神々の仕打ちに怒り狂い、白い外套を形見として纏うとエルズペスの物語をテーロス中へと広めはじめます。やがてそれが根付いたことを確かめると、彼はテーロスを離れました。

誓いの経緯

 そして悲嘆を抱いて訪れたアジャニを、友人であるタミヨウが優しく迎え入れました。アジャニはタミヨウ一家と過ごし、少しずつ心の傷を癒します。その最中、彼はテゼレットの話を耳にしました。神河で鼠人の村を壊滅させ、そしてプレインズウォーカー同士の戦いにて半殺しにされ、あるドラゴンにその身体を持ち去られた......アジャニにとっては不吉な予感に満ちた話でした。そのテゼレットがカラデシュ次元にいるとわかり、彼は向かいます。カラデシュ次元にレオニンはいないためその身を上手く隠しながら、独自に改革派に接触して行動していたところで自分とは異なるプレインズウォーカーの集団、ゲートウォッチと出会うことになります。

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 アジャニは彼らとともに戦い、紛争が終結するとゲートウォッチへの加入を提案されました。彼にとっても、一つの次元に拘らず善い行いを成す、そして互いの背中を守るという彼らの理念に加わるのは光栄なことでした。そして、これからも戦い続ける理由と守りたいものがありました。

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「私は暴君を見てきた。限りを知らない野心の。神々の、法務官の、領事の姿をとりながら、支配する相手ではなく自分達の欲望のみを考える。あらゆる人々が欺かれ、文明は争いに放り込まれる。ただ生きようとするだけの人々を......苦しめ、やがて......死なせてしまうまで」

「二度とさせない。全ての者が居場所を見つけるまで、私はゲートウォッチとなる」

(Magic Story「未来へ」より)

 そして六人はこれからの動きを模索します。彼らの懸念は逃走したテゼレットとその主ニコル・ボーラス。かつてボーラスと戦ったことのあるアジャニは、満足な事前準備もなくアモンケット次元へ向かうことには反対でした。そこで彼は戦力を集めてくることを提案します。他の五人は表向き頷くも、アジャニの知らないところでアモンケットへ向かう意志を固めていました......。


 以上になります。そしてまもなく『アモンケット』の物語も始まります。どんな世界なのか、彼らにどんな冒険が待っているのか、その世界を支配するというニコル・ボーラスはいつ、どのような姿で現れるのか。『破滅の刻』とは何の破滅を示すのか......。

 それでは、短い期間ですがありがとうございました。またお会いできましたら幸いです。

(終)

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