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コラム

金子と塚本の「勝てる!マジック」

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第31回:プレイング編 ケアするべきとき、しないとき

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第31回:プレイング編 ケアするべきとき、しないとき

by 金子 真実 & 塚本 樹詩

登場人物:

金子 真実

ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの人。塚本に押しかけられ突然弟子をとることになった。
Q. ハイスペックに改造されたら、何をしますか?
A. 正義の改造人間が悪の組織「黒い覆面集団」を倒す戦いに巻き込まれ恋人を失ってしまい、正義の改造人間を倒す復讐のために、善悪を捨てて黒い覆面集団に入団します。ところで新刊まだですか?

塚本 樹詩

マジック初心者。マジックの大きな舞台での活躍を夢見て、金子に弟子入りした。とにかく元気。
Q. ハイスペックに改造されたら、何をしますか?
A. ハイスペックに改造されたらきっと組織に捕らわれて、その能力を利用されるのですが、そこで知り合った女性と脱走を決意しますね。そして脱走の途中で組織の追手に捕まりそうになるも女性が庇って犠牲になり、それを見たハイスペック塚本が激情!塚本の皮膚が緑色に変色し筋肉が爆発的に......続きは劇場で!

前回の勝てマジ!

ダメージレースの概念を教わった塚本。自分の今の戦況が不利か有利かを知り、判断材料にして、今後の方針を決めるプレイができるようになったぞ!


金子「ついに完成したぞ......ハイスペック塚本くん!」

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ハイスペック塚本「おはようございます、師匠。今回はどんなことを教えてくれるのですか?」

金子「メガネもかけてて、なんだか頭良さそう......ともあれ、今回のケースはこんな感じです!」

今回のケース その1

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金子「このケース、明らかに自分が有利な盤面で相手の手札もないですよね?どういった行動をとるのが適正と言えますか?」

ハイスペック塚本「この場面、盤面だけで勝っているので、手札のクリーチャーを追加で出すメリットがほぼありません。調子に乗ってクリーチャーを追加してしまうと、カード1枚で複数のクリーチャーに対処できる全体除去のようなカード、例えば《衰滅》を引かれた場合に勝ち切れない可能性があります。」

金子「さすがハイスペック! でもここで追加のクリーチャーを出して圧倒的勝利!!の方が気持ちよくないですか?」

ハイスペック塚本「いえ、勝つことが大事ですので、プロセスは気になりません。この企画は『勝てる!マジック』ですから。」

金子「ハイスペックに加えて、感情が機械みたいなってる!?」

ハイスペック塚本相手がこの盤面をひっくり返してくる場合、カード1枚でなんとかするには基本的には《衰滅》のような全体除去しかないので、それを予想して対応することができますね。これを『ケアする』といいます。もし全体除去を引かれて盤面が壊滅しても、手札に温存した2/2クリーチャーを次のターンに召喚すれば1ターンで相手を倒すことができるので、展開しないのが最善の手です。」

金子「塚本さんがこんな長いセリフを喋るときが来たなんて......さすが改造した僕!!」

ハイスペック塚本「自画自賛はカッコ悪いですよ?」

金子「しまった......ハイスペックにしすぎた! いつもと立場が逆転しそうですが、次のケースに行きましょうか。」

今回のケース その2

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金子「盤面こそ3/3で攻撃していますが、相手はドロー強化を重ねて手札が7枚でマナも潤沢なのに対して、こちらの手札は1枚だけです。さて、どうしますか?」

ハイスペック塚本「何をされても負けるくらい不利な状況なら、ここでは手札がなくなっても3/3のクリーチャーを追加で召喚しますね。先ほどのシーンは《衰滅》のような全体除去をケアする余裕がありましたが、この状況にはそんな余裕がありません。ターンを引き延ばせば延ばすほど勝てる見込みがなくなってしまうので、ここは相手が何もしてこなければ勝てる、対処しきられたら負け、と割り切ったプレイをします。」

金子「むむ......さすがハイスペック。ここでは自分が対戦相手に勝てる材料がダメージしかないので、対戦相手に何かされることよりも何もされないことを考えて思い切って全部押す方針にするほうが勝てる見込みがありますね。」

ハイスペック塚本「相手の手札が多くても、手札が全部役に立たない場合もありますしね。」

金子「むむ、今回は塚本さんがハイスペック過ぎてスムーズに進行できているぞ!気分が良い! ってことで今回のまとめに入りますか!」

今回のまとめ

  • 有利な状況ではやり過ぎない。
  • 不利な状況では割り切りも必要。

金子「こんなところですかね。」

ハイスペック塚本「いえ、これだと伝わりにくいので、この方が良いと思います。」

  • 有利な状況では、あえて無理に自分から動かずに、相手の逆転の筋を予想し、それをケアして動こう。
  • 不利な状況では、相手にされたら負ける行動は選択の理由から排除し、一番勝てそうな動きに全てをかけよう。

金子「......こんなの塚本さんじゃない!! 僕はせんせーだぞ!えらいんだぞー! 今回がこんな様子なら次回は一体どうなってしまうんだ......もしや『ハイスペック塚本の勝てる!マジック』になってしまうのでは......。」

ハイスペック塚本「金子さん、次はどんなタメになることを教えてくれるのですか?」

金子「今の塚本さんに教えることは......。」

ハイスペック塚本「そんなことないですよ、金子さんの輝かしい過去の戦績を裏打ちする技術、まだまだ披露できますよ。」

金子「こんな綺麗な塚本、塚本やない!って塚本さんの頭から煙が......!?」

ハイ?スペック塚本「うっ......金子さんを褒めようとすると頭痛が......。」

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金子「塚本さん大丈夫ですか?」

ハイ?スペック塚本「駄目かもしれません......パック剥きたいよお......。」

金子「塚本さん!?」

続く

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