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コラム

金子と塚本の「勝てる!マジック」

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第17回:リミテッドでのクリーチャーと呪文の比率

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第17回:リミテッドでのクリーチャーと呪文の比率

by 金子 真実 & 塚本 樹詩

登場人物:

金子 真実

ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの人。塚本に押しかけられ突然弟子をとることになった。
好きな駄菓子はうまい棒。うまい棒を通して世界の空気を吸うと、ちょっと幸せな気持ちになりますよね。

塚本 樹詩

マジック初心者。マジックの大きな舞台での活躍を夢見て、金子に弟子入りした。とにかく元気。
好きな駄菓子はソースせんべい!幼い頃は何枚同時に口に入れられるか、限界に挑戦していましたね!

前回の勝てマジ!

カードの質や基準を教えてもらい、デッキにはどんなカードが入るかの傾向を、ポイントに分けて教わった塚本。
ここまできたら次はデッキ作りだ!しかし問題が......?


塚本「ふふふ金子さん、この記事も17回目になるので、僕も過去に繰り広げてきた数々の凡ミスで冒頭を盛り上げるようなことはしませんよ!」

金子「え?え? いきなり始まってる?」

塚本「なので! 前回まで教わったことを元にデッキを組む→また失敗が見つかって今回はそれが教材!みたいな安易なストーリー展開になりません!」

金子「でも、いつもと同じくらいめんどくさい始まり方ですね......。」

塚本「BUT! 大体これだけ毎回口酸っぱく『クリーチャー主体』って教わっているのに、まさかクリーチャーの枚数よりそれ以外の呪文の枚数のが多くなることなんてめったに無いですよね?」

金子「ふっふっふ、それがですね塚本さん......呪文の......」

塚本「わーーーーー!!」

金子「びっくりした! 何ですか急に!」

塚本「あくまで一般的にですよ! 質の高い呪文がたくさんある時はデッキを『コントロール』のように組むこともあるので、クリーチャーの枚数が少なくなる時もあるのですよ! ちゃんとわかっていますよ!!」

金子「し......心臓が......。」

塚本逆に『ビートダウン』のようなデッキには、どんなに優秀でも重いコストの呪文は入りにくかったりしますね。そもそも、重いクリーチャーが入りにくいデッキなのでこれは言わずもがなですね!」

金子「なんか凄い! いつもと違う......いったい何本樹詩なんだ......!」

塚本「ふっふっふ、というのもですね、事前に全部聞いてきたんですよ!」

金子「え......? 誰に?」

塚本「僕のししょーは金子さんだけですよ!だから金子さんに事前に聞いてきたのですよ!」

金子「え? 身に覚えがないのですが......。」

塚本「この......かねこ君人形にね!(どん!)」

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金子「え......? 何この質の悪い不気味な人形。」

塚本「こっちのほうの金子さんがいろいろ教えてくれたのですよ。」

金子「一気に話がサイコになりましたね。で、前回話題になった、クリーチャーとそれ以外の呪文の比率は、そのかねこ君人形?に教えてもらったのですか?」

塚本「むむむっ。それはまだ聞いていなかったので、今聞いてみますね!」

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塚本「教えてくれました!」

金子「不気味過ぎる......。で、なんて言ったのですか?その『かねこ君人形』とやらは。」

塚本「『ホンニン ガ メノマエ ニ イルカラ ホンニン ニ キケ』だそうです。」

金子「むかつく人形だな! ツブスゾ!!」

金子「じゃあ少し解説しますか......。絶対的な正解はありませんが、前回までに何度もお伝えした通り、『リミテッドの主役はクリーチャー』です。ざっくりの目安として、『クリーチャー以外の呪文は、クリーチャーの半分くらいにおさえる』のがオススメです。

 具体的に一般的な40枚デッキを構築するリミテッドでよく言われるのが、『クリーチャー16枚、クリーチャー以外の呪文7枚』ですね。もちろん多少は前後しても良いと思います。クリーチャー14枚、クリーチャー以外の呪文9枚や、クリーチャー19枚、クリーチャー以外の呪文4枚くらいまではありえる範囲でしょうか。」

塚本「やっぱり最初に僕がいったとおりだ! かねこ君人形に狂いなし!」

金子「ちょっとずるくないですか! あと、『クリーチャーを増やしたいとき』『クリーチャーを減らしてもいいとき』というのもあります。ざっくりお話しするとそれぞれ以下のような感じですね。」

◆クリーチャーを増やしたいとき
  • マナカーブに沿ったクリーチャーによるビートダウンがデッキの勝ち筋のとき
  • 剛力化》や《タイタンの力》のような「巨大化系呪文」などコンバット・トリックが多く採用されているとき
◆クリーチャーを減らしてもいいとき
  • 除去呪文が多くデッキに入っているとき

塚本「やっぱり間違いない......かねこ君人形がいれば今後も安心ですね!」

金子「もちろん他にも条件はありえますが、ざっくりこんな感じです。なぜこうなるのか、わかりますか?」

塚本「上のケースはデッキがビートダウンで、下のケースはデッキがコントロールだからですよね?クリーチャーいっぱいはビートダウン、除去いっぱいはコントロール!って感じですもん。」

金子「じゃあ例えばですが、下のケースで除去、特に1~3マナの軽い除去呪文の代わりに、2~3マナの守りに適したクリーチャーだったらどうなりますか? 2マナ1/3クリーチャーや3マナ1/4クリーチャーとか。デッキのクリーチャーは増えましたが、デッキ自体はビートダウンになりますか?」

塚本「あれ? 確かにまだコントロールだ......。」

金子「そうなんです。このケース、除去があるとクリーチャーが減らせるというのは、『除去が、クリーチャーの代わりになっている』からなんですよ。特に1~3マナの軽いクリーチャー除去は序盤の攻防の役に立つので、クリーチャーの代わりとなることも多いですね。これを『代替性』といいます。前回、『クリーチャー除去呪文は強い』というお話はしましたが、相手の強いクリーチャーに対処できるということはもちろん、この代替性が大きな理由です。」

除去はクリーチャーの代わりにもなる

塚本「な、なるほど.........。」

金子「上の『クリーチャーを増やしたいとき」も同じように説明できますね。巨大化系呪文の対象は、下のケースのように除去で代替するわけにはいきません。だから、クリーチャーが多めに必要なんです。勝ち筋がクリーチャーによるビートダウンの場合も同様ですね。目安として『クリーチャーは16枚、クリーチャー以外の呪文は7枚』というのは基準として覚えておいて損はありませんが、ちゃんと理解していると応用がききますよ。」

塚本「さすがかねこ君人形! 賢い!」

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金子「そいつの中身何だよ! さて、ここではクリーチャーとそれ以外の比率についてばかり話していますが、構築の時と同様に、土地の枚数や種類も大事だったりするんですよ!そこまではまだ教わってませんよね!?」

塚本「そうですね! えっと......なになに......? 『シャク テキ ニ ジカイ ニ』? だそうです!」

金子「きいいぃぃぃぃ!なんか人形に仕切られてる!むかつくうぅぅぅ!!」

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ジカイ ニ ツヅク

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