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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.07.26

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:RDW(スタンダード)

by 岩SHOW

 やってやるってぇ! どんなカードをデザインされてもね、「おもしれぇじゃねえか」って、「ビートダウンしてやるよ」って。そういう気持ちだよね。赤単ユーザーに求められているのは。出して殴って焼いて勝つ、ちょうど手札をすべて使い切っての勝利が理想的。長期戦になることなんか考えてちゃだめだってぇ! 前にのめって、ぶっ倒れるまでやるだけだよ。

 ......とまあ、赤単好きの闘士たちの気持ちは常にそういうものかもしれないが、こればっかりはカードがそれを可能にしてくれるか否かという話になる。赤単は2015年、『タルキール覇王譚』『基本セット2015』『マジック・オリジン』などが使用可能なスタンダードにて大暴れ。そこから、数々のキーカードをローテーションで失い、勢いは大いに削がれてはいるが、されどアグレッシブな戦いを愛する武士たちが懲りずにめげずにただ真っすぐに、日々赤単を活躍させるべく奮闘している。

 エルドラージという活路を見出した者たちもいるが、より伝統的な、コストが軽くて速攻を持っている、そんな小粒クリーチャーをかき集めたようなデッキを用いて戦果を挙げるものだっているぞ。今日は新しいアプローチを持ち込んだ「RDW(レッド・デック・ウィンズ)」の最新型を紹介しよう。魂で感じろって!

Gereffi - 「RDW」
Magic Online Standard PTQ 4位 / スタンダード (2017年7月15日)
13 《山》
4 《ラムナプの遺跡》
4 《陽焼けした砂漠》

-土地(21)-

4 《ボーマットの急使》
4 《ファルケンラスの過食者》
4 《村の伝書士》
4 《地揺すりのケンラ》
3 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
4 《アン一門の壊し屋》
2 《エルドラージの寸借者》
2 《熱烈の神ハゾレト》

-クリーチャー(27)-
3 《激情のカルトーシュ》
2 《ショック》
4 《焼夷流》
3 《激情の試練》

-呪文(12)-
1 《アクームの火の鳥》
2 《栄光をもたらすもの》
2 《マグマのしぶき》
3 《削剥》
2 《カーリ・ゼヴの巧技》
3 《反逆の先導者、チャンドラ》
1 《山》
1 《海門の残骸》

-サイドボード(15)-
MTGO Standings Standard PTQ より)

 おいおい見てくれよ、この前傾姿勢の我武者羅野郎どもを!《熱烈の神ハゾレト》を2枚採用してはいるが、1マナクリーチャー12枚という、このアグレッシブぶり。まさしくアグロとはこういうことで、中途半端な速度のデッキはアグロを名乗ることは許さんと言わんばかりの気概がうかがえる。

 この手のデッキの紹介では毎回言っているが、デッキリストが短くて美しい。15種類にまとまったメインデッキに、1枚挿しなどはない。安定して同一の性質のカードを引き込んで、ほぼ毎ゲームで一貫したプランで動けるように、こういうストイックさこそが赤単を用いる際には肝要だ。

 現スタンダードの赤い荒くれ者を集結させたこのデッキ、どのようなものなのかを説明するには最新セット『破滅の刻』から参入したカードを取り上げると分かりやすい。《地揺すりのケンラ》だ。

 このジャッカル、2マナ2/1速攻と攻めっ気満々なスペックに、さらに赤いデッキにとって大きな助けとなる能力を持っている。

 戦場に出たターン、このケンラよりもパワーが低いクリーチャーを対象として、そのクリーチャーがこのターンにブロックに参加するのを禁止する。素の状態だとパワー2を封じ込めることができ、このケンラが出てくる2ターン目であればほとんどのクリーチャーのブロックを防いでくれる。12体採用した1マナクリーチャーも安心してダメージを刻めるというわけだ。もしゲーム中にこのケンラが死亡してしまっても、「永遠」能力で墓地からゾンビ化復活。サイズも4/4と上昇し、即ちパワー4以下のブロックを防ぐ。

 このデッキのテーマは、この「ブロック封じ」だ。パワー3速攻の《アン一門の壊し屋》、クリーチャー1体に速攻と+1/+1修整を与える《激情のカルトーシュ》は、ともにクリーチャーのブロックを防ぎながら、打点を向上させてゲームを即座に終わらせることに貢献する。

 《激情のカルトーシュ》は、3点火力の《激情の試練》を回収して使いまわすことができ、もしゲームが長引きそうな際には息切れを防ぐのに最低限の働きは見せてくれる。これに加えて《エルドラージの寸借者》も相手のクリーチャーを一時的に奪って打点をグンと引き上げてくれる。クリーチャーでこのデッキの猛攻を防ごうというのは、はっきり言って無謀だ。

 これらのブロック封じ組により、軽いクリーチャーの寿命が延びる。特に、《村の伝書士》の変身後の《月の出の侵入者》と《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》の持つ威迫は、その効力をより増すことになる。クリーチャーが2体いても、1体をブロック参加不可にしてやれば威迫持ちは止まらない。その勢いと、クリーチャーの道を切り拓く火力を合わせ、立ち止まることなく圧倒してやろう!

 クリーチャーを全体除去で流されたりして攻められなくなった状況で、カルトーシュ試練シナジーとともに火を噴き、残ったライフを削り切るのが「砂漠」だ。《陽焼けした砂漠》はたかがされどの1点を飛ばす。まあこっちは、ダメージがついてくる砂漠なので採用されている程度で、その神髄はそれを餌に起動させる《ラムナプの遺跡》だ。

 自身のタップも含めての都合5マナの消費+砂漠を1つ生け贄に捧げることで、対戦相手に2点ダメージを与えることができる。土地が2点刻んでくれるというのは大きい! 最後の最後で相手のターン終了時と自分のターンで4点削って勝ち、というシーンはそこそこ見ることになるかと思う。

 現行スタンダードのカードでは、この砂漠に対処するのはなかなか難しい。残り4点までは多少損してでも全力で削りにいく、それぐらいの割り切って考えが大事かもしれない。

 こういうデッキを待っていたそこの君! あるいはマジックを始めたばかりで、難しいデッキを使いこなす自信のないというそこの君! このデッキがおすすめだってコノヤロー! 一緒に駆け抜けようぜ! プロツアーではこういう攻撃性に極端に特化したデッキが活躍することはよくあるからよぉ、まあ見ててくれってぇ! いつも最後まで読んでくれてサンキューな、サンキュー。


プロツアー『破滅の刻』 日本語実況生放送
日程放送日放送時間放送ページ
1日目(予選ラウンド)7月28日(金)9:00~19:00ニコニコ生放送」「LINE LiveTwitch
2日目(予選ラウンド)7月29日(土)9:00~19:00ニコニコ生放送」「LINE Live
3日目(決勝プレイオフ)7月30日(日)9:00~17:00ニコニコ生放送」「LINE Live

※試合状況によっては放送時間が前後する場合がございます。

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