マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

読み物

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.05.04

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:青赤デルバー(Pauper)

by 岩SHOW

 「《炎樹族の使者》、連日大活躍!」「赤と緑の二刀流」「勝負決めた!2ターン目炎樹族バックスクリーン3連発!」......マジック界のスポーツ新聞にはこんな見出しが躍っているかもしれない。これを面白く思わないのはPauperリーグに所属する他の球団(デッキ)である。何も《炎樹族の使者》だけがルーキーじゃない!

 『モダンマスターズ 2017年版』にて期待のコモンカードを獲得した球団は他にもある。確かに炎樹族はヒット連発の派手な選手なので目立つが、地味シブな選手にも要注目だ! 同じ2番バッター(2マナ圏)なら、守備職人のこの人を忘れてもらっちゃ困る。《ボーラスの占い師》だ。

 2マナ1/3と固めのサイズ、そしてもたらす堅実的なアドバンテージ。このアンコモン界からやって来たオールド・ルーキーの実力、とくとご覧あれ。

redler - 「青赤デルバー」
Magic Online Pauper Constructed League 5勝0敗 / Pauper (2017年4月16日)
8 《冠雪の島》
2 《冠雪の山》
3 《灰のやせ地》
4 《進化する未開地》

-土地(17)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《フェアリーの悪党》
4 《呪文づまりのスプライト》
2 《ボーラスの占い師》
3 《深き刻の忍者》

-クリーチャー(17)-
4 《稲妻》
3 《思案》
4 《定業》
2 《渦まく知識》
2 《雪崩し》
2 《蒸気の絡みつき》
1 《払拭》
4 《対抗呪文》
1 《目くらまし》
3 《噴出》

-呪文(26)-
2 《ゴリラのシャーマン》
1 《海門の神官》
1 《嵐縛りの霊》
3 《紅蓮破》
2 《電謀》
1 《雪崩し》
2 《水流破》
1 《無効》
2 《大祖始の遺産》

-サイドボード(15)-
MTGO Standings Pauper Constructed League より)

 Pauperでは、禁止改定と新セットの登場を受けつつもここしばらく環境に存在し続ける、大正義球団(トップメタのデッキ)がある。青のデルバー系デッキだ。デルバー=Delver、すなわち《秘密を掘り下げる者》だ。

 このヤバそうな学者を実際にヤバい《昆虫の逸脱者》に変身させて、3/2飛行という打撃力のあるスペックを活かして殴り切る!というコンセプトで組まれたデッキ群だ。モダンやレガシーにおいてもバリエーションが豊かで、Pauperでも青単、青黒、青赤と、概ね3つに分類される。いずれも骨格となっている部分はほとんど一緒なので、同列に考えてまあ問題はない。

 不動の1番バッターとして、1ターン目《秘密を掘り下げる者》からゲームを開始! いかにこれを出塁(変身)させて得点(ダメージ)を重ねられるかが...ってもう野球ぽいネタは良いか、序文をスポーツ新聞っぽくしたかっただけでここまで引っ張ってきたのだが。話は戻って、《思案》《定業》《渦まく知識》で手札を整えつつライブラリーの一番上を操作してスムーズに変身させてやろう。つまりはこれらの組み合わせがある手札でゲームを開始したいということだ。その他のカードは引いてくれば良い。

 対戦相手のアクションには《対抗呪文》or《呪文づまりのスプライト》で応えていこう。Pauperにおける打ち消しは他の環境よりも数倍強く感じる。スプライトは《フェアリーの悪党》とも相性が良い。

 悪党はそれ1枚では非力だが、スプライトのためのフェアリーカウントを増やしつつ、戦場に2体目以降を出せば1枚ドロー付きと性能がグッと増す。これらフェアリーの飛行アタックを通しつつ、《深き刻の忍者》の忍術能力でドロンと入れ替え、カードを引いた上にさらにフェアリーを使いまわすというのが勝利の方程式だ。

 オールド・ルーキーと紹介した《ボーラスの占い師》は普通に出してアドバンテージを稼いだうえに壁になって強いが、この方程式の新たなパーツも兼ねている。隙があれば占い師も殴って忍術回収からの、再出撃でまたインスタントorソーサリーを提供......と、こんな動きをやっていれば手札が尽きることもなく。このデッキと対戦していて、本当にこっちのリソースだけがどんどんとすり減っていくのが辛い。

 『モダンマスターズ 2017年版』前の環境では青単型が多かったデルバーデッキだが、今のトレンドは今日のデッキのような青赤型。赤と緑のアグロデッキが流行っているので、占い師で地上を止めつつ《稲妻》でも除去していく。1マナ火力の追加枠は《雪崩し》! このカードのために氷雪基本土地を採用している。プレイヤーへは飛ばせないが、1マナで環境のほとんどのクリーチャーに対処できる可能性を持った頼もしい除去だ。

 サイド後は《雪崩し》の追加分と《電謀》を備えて、よりクリーチャー耐性を上げられる。『アモンケット』発売後である今であれば、ここは《猛火の斉射》に交換するとより使いやすくなるだろう(もちろん、《電謀》にもインスタントという強みはある)。青単では触りづらいアーティファクト対策も簡単になるし、同型においての万能呪文《紅蓮破》も使用可能とくれば、これは赤を使わない手はないのかもしれないとまで思わせる。

 いわゆるクロック・パーミッション戦略を取るので「トロン」のようなデッキには滅法強く、そして赤の力でクリーチャーデッキにも対処可能な「青赤デルバー」に隙は無いのか? 牙城を崩すのは君の思いついたデッキかもしれない!

前の記事: 岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ANT(レガシー) | 岩SHOWの「デイリー・デッキ」一覧に戻る | 次の記事: 岩SHOWの「デイリー・デッキ」:黒単アグロ(スタンダード)

トピックス