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Making Magic -マジック開発秘話-
選択せよ その1
Mark Rosewater / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru
2018年2月12日
先週、第3回グレート・デザイナー・サーチの第1の課題であるエッセイ問題を解説した。今週は第2の課題、選択問題について解説を始めよう。そのために、まずは諸君全員に試験を受ける機会を与える。そのための方法はこうだ。まず試験を受け、その後で答え合わせだ。答え合わせの後に読み進めれば、答えについての解説を読むことができる。この試験は非常に長いので、解説は複数週に渡ることになる。楽しそうだと思うかね?
※訳注:日本公式サイト版では、1問ごとに「解答」ボタンを押すと正解と解説が表示されるようになっています。解説がまだついていない後半部については、日本語版では掲載していません。来週をお楽しみに。
1.このカードに一番ふさわしい色は何か。
〈喧嘩腰の生存者〉
-(点数で見たマナ・コスト(CMC): 6)
クリーチャー ― ○○
5/5
威迫、果敢
- 白
- 青
- 黒
- 赤
- 緑
2.このカードに一番ふさわしいレアリティは何か。
〈喧嘩腰の生存者〉
-(点数で見たマナ・コスト(CMC): 6)
クリーチャー ― ○○
5/5
威迫、果敢
- コモン
- アンコモン
- レア
- 神話レア
3.〈喧嘩腰の生存者〉のキーワードの1つを他のものに変えるとする。変更後のカードが単色でありえなくなるのは、以下のどの組み合わせに変更した場合か。
〈喧嘩腰の生存者〉
-(点数で見たマナ・コスト(CMC): 6)
クリーチャー ― ○○
5/5
威迫、果敢
- 先制攻撃、果敢
- 呪禁、果敢
- 絆魂、威迫
- 威迫、警戒
4.この多色カードに一番ふさわしい色の組み合わせは何か。
〈少し都合をつけて〉
-(CMC:4)
ソーサリー
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る。それをアンタップする。ターン終了時まで、それは+1/+1の修整を受け、速攻と呪禁とトランプルを得る。
- 白青
- 青赤
- 黒緑
- 赤緑
- 白黒
5.このカードに一番ふさわしいレアリティは何か。
〈少し都合をつけて〉
-(CMC:4)
ソーサリー
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る。それをアンタップする。ターン終了時まで、それは+1/+1の修整を受け、速攻と呪禁とトランプルを得る。
- コモン
- アンコモン
- レア
- 神話レア
6.この色の組み合わせを変えないとして、このカードに加える変更の中で一番ありえないものはどれか。
〈少し都合をつけて〉
-(CMC:4)
ソーサリー
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る。それをアンタップする。ターン終了時まで、それは+1/+1の修整を受け、速攻と呪禁とトランプルを得る。
- 「ソーサリー」を「インスタント」にする。
- 「速攻」を「二段攻撃」にする。
- 「+1/+1」を「+2/+2」にする。
- 「呪禁」を「このターン、それは可能ならブロックされなければならない。」にする。
- 「トランプル」を「それはパワー2以下のクリーチャーによってはブロックされない。」にする。
7.以下の文章のうち、白の理念に従う人物が一番言わなさそうなのはどれか。
- 「構造のないシステムは失敗が決まっているシステムだ。」
- 「邪悪は事前に止められなければならない。」
- 「あなたが本心から動いているなら、悪い結果はありえない。」
- 「大きな集団を生き残らせるために個人が傷つくことはある。」
- 「暴力は決して好まれるものではないが、必要なときもある。」
8.以下の文章のうち、青の理念に従う人物が一番言わなさそうなのはどれか。
- 「行動は思考の後にのみあるべきだ。」
- 「すべての人は何にでもなりうるものだ。」
- 「変化を恐れることは危険だ。」
- 「道具はあらゆる社会で重要な要素である。」
- 「人を形作るのは経験よりも遺伝子である。」
9.以下の文章のうち、黒の理念に従う人物が一番言わなさそうなのはどれか。
- 「成功と失敗の違いは、必要なことをする意志にある。」
- 「私はシステムを作らない。ただそれから利を得る方法を理解するだけだ。」
- 「私が行く道を決めるのは私だけだ。」
- 「他者を自分よりも優先しなければならないこともある。」
- 「弱者にも意味はある。強者のための資源だ。」
10.以下の文章のうち、赤の理念に従う人物が一番言わなさそうなのはどれか。
- 「失敗はいかなる代償を払っても避けるべきだ。」
- 「最大の後悔はしたことではなくしなかったことに関するものだ。」
- 「人生は散らかったものだ。」
- 「情熱のない人生は生きていない人生だ。」
- 「ルールの数は少なければ少ないほど良い。」
11.以下の文章のうち、緑の理念に従う人物が一番言わなさそうなのはどれか。
- 「適応というのはゆっくりした工程だ。」
- 「すべての生命は繋がっている。」
- 「楽しみのための殺害も生命の一部に過ぎない。」
- 「幸福のための鍵は、世界の意味を受け入れることである。」
- 「生まれつき役割は定められている。」
12.ラヴニカのセットで喊声メカニズムを再録するとしたら、そのメカニズムに最もふさわしいギルドはどこか。
- アゾリウス
- ボロス
- グルール
- ラクドス
- セレズニア
13.ソーサリーよりもインスタントでよく見かけられる効果はどれか。
- 直接ダメージ
- 手札破壊
- 土地破壊
- 土地フェッチ(自分のライブラリーから土地を探す)
- リアニメイト(墓地からクリーチャーを戦場に出す)
14.このカードの、デザイン面から見た最大の問題は何か。
〈長期的巨大化〉
{2}{G}
ソーサリー
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+3/+3の修整を受ける。次のあなたのアップキープの開始時に、ターン終了時まで、そのクリーチャーは+2/+2の修整を受ける。その次のあなたのアップキープの開始時に、ターン終了時まで、そのクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
- この呪文は軽すぎる。
- この呪文は、3ターンの間目印なしで記憶しなければならない。
- 戦闘中に使えるようにするため、インスタントであるべきだ。
- エキサイティングにするため、時間とともに効果が弱まるのではなく強まるようにすべきだ。
- 最初のクリーチャーが死んでいるかもしれないので、別々のクリーチャーを対象に取れるようにすべきだ。
15.このカードが混成クリーチャーだったとしたら、何色か。
〈面妖〉
-(CMC:4)
*/*
瞬速
[カード名]のパワーとタフネスはそれぞれ、あなたの手札にあるカードの枚数に等しい。
- 白青
- 黒赤
- 青黒
- 青赤
- 緑青
16.このカードに一番ふさわしいレアリティは何か。
〈面妖〉
-(CMC:4)
*/*
瞬速
[カード名]のパワーとタフネスはそれぞれ、あなたの手札にあるカードの枚数に等しい。
- コモン
- アンコモン
- レア
- 神話レア
17.このクリーチャーの色を変えることなく追加することができる能力は何か。
〈面妖〉
-(CMC:4)
*/*
瞬速
[カード名]のパワーとタフネスはそれぞれ、あなたの手札にあるカードの枚数に等しい。
- ターン終了時に、[カード名]をアンタップする。
- [カード名]は2体以上のクリーチャーによってはブロックされない。
- [カード名]は可能ならブロックされなければならない。
- [カード名]が対戦相手1人にダメージを与えるたび、カードを1枚引く。
- クリーチャーが1体死亡するたび、[カード名]の上に+1/+1カウンターを1個置く。
18.マジックの初めてのゲームを終えたばかりのプレイヤーがいる。以下のうち、一番意識すべきことはどれか。
- お気に入りのカードができたかどうか。
- ほとんどのカード・タイプと、ほとんどの常磐木キーワードを見たかどうか。
- マジックの奥深さを感じたかどうか。
- 自分のデッキに入っているカードを理解したかどうか。
- もう一度プレイしたがっているかどうか。
19.スパイク向けのカードをデザインするにあたって、以下のうち一番重要なのはどれか。
- マナ・コストが低いこと。
- カード・アドバンテージを生むこと。
- 非常に自由度が高いこと。
- スパイクが対戦相手を打ち負かしたと感じるようにすること。
- そのデッキの性質をスパイクに伝えること。
20.デザインが、あるカードのことを「イベントでのプレイには遅すぎる」と考えている。どういう意味か。
- このカードのせいでイベントで時間切れになるマッチが多すぎる。
- このカードを使うプレイヤーがイベントでプレイ時間を多く独占しすぎる。
- 〔遅いプレイ〕の疑いがあるとして対戦相手があまりにも頻繁にジャッジを呼ぶことになる。
- これに関してコメントがあまりにも多く必要となり、カバレージに問題が生じることになる。
- ゲームに15ターン以上かかるようになる。
21.君は次の『統率者』のデッキを手がけている。最も重要な目的は以下のうちどれか。
- 色が均等に配分されている。
- 統率者を見た人が新しいデッキを組みたいと感じる。
- 各デッキに斬新なテーマがある。
- レガシーやヴィンテージ向けの新しいカードをデザインする。
- 人気のある統率者戦デッキを元にしたデッキになっている。
22.以下のクリーチャーのうち、普通のスタンダード範囲のドラフト・フォーマットで一番弱いのはどれか。
- {1}{G}で2/2
- {3}{G}で4/4
- {5}{G}で6/6
- {7}{G}で8/8
- {9}{G}で10/10
23.以下のクリーチャーのうち、普通のスタンダード範囲のドラフト・フォーマットで一番強いのはどれか。
- {1}{G}で2/2
- {3}{G}で4/4
- {5}{G}で6/6
- {7}{G}で8/8
- {9}{G}で10/10
24.セットのリードが、そのセットから黒のインスタントの除去呪文を取り除き、その代わりとなりうるデザインを作るように指示した。デザインする上で一番重要なのは以下のうちどの性質か。
- 黒のカードであること。
- 革新的なカードであること。
- インスタントであること。
- 強力なカードであること。
- 除去カードであること。
25.緑のコモンのクリーチャーが白のクリーチャーよりもいくらか効率的であるのはなぜか。
- 緑は青と黒の敵対色であるから。
- 緑のプレイヤーは強力なクリーチャーが好きだから。
- 白は黒と赤の敵対色であるから。
- 白の除去のほうが強いから。
- そういうものだから。
26.通常のセットで、コモンのクリーチャーが2番目に少ない色はどれか。
- 白
- 青
- 黒
- 赤
- 緑
27.以下の緑のキーワードのうちで、使う場合にデザインが一番注意を払わなければならないのはどれか。
- 接死
- 呪禁
- 到達
- トランプル
- 警戒
28.我々は、2色のうちどちらか1色の単色カードでできるカードを2色カードとして作ることは避けるようにしている。それを踏まえて、飛行と警戒を持つ2色の4/4のクリーチャーがいる(他の能力は持っていないものとする)。以下のどの色の組み合わせがこのクリーチャーに最適か。
- 白青
- 白黒
- 緑白
- 青黒
- 黒緑
29.以下のうち、セットにおいて一番重要な性質はどれか。
- 学ぶのが簡単である。
- プレイして楽しい。
- 戦略的な深みがすごい。
- 強力なカードがある。
- ストーリーに合っている。
30.以下のクリーチャー・キーワードのうちで、コントロール・デッキで一番価値があることが多いものはどれか。
- 先制攻撃
- 威迫
- 速攻
- 絆魂
- トランプル
31.セット・デザインがドラフトをするとき、ほとんどの場合は8人ちょうどで行なう。なぜか。
- チームが8人だから。
- 現実世界でドラフトをする場合に一番よくある人数だから。
- 24パック入りの小型のブースターボックスを使うから。
- 8人がけのテーブルがあるから。
- スパイク4人、ティミー/タミー3人、ジョニー/ジェニー1人にしたいから。
32.デザインしたカードを、プレイ・デザイン・チームが気に入るようにしたい。マナ・コストをどうすべきか。
- プレイ・デザイン・チームの誰かに、コストを決めてもらう。
- よく似たカードを探して、それのコストより1軽くする。
- 気にしない。コストが適正でなければ、向こうで直してくれる。
- 壊れるレベルにならない限りで一番強いコストにする。
- 直感に従う。
33.以下の常磐木キーワード能力のうち、コモンの白のクリーチャーに持たせるのに最もふさわしいのはどれか。
- 二段攻撃
- 瞬速
- 破壊不能
- トランプル
- 警戒
34.以下のうち、打ち消し呪文系の青のデッキがスタンダードに及ぼすべき影響について一番よく表しているものはどれか。
- 打ち消し呪文を使うプレイヤーが対戦相手の行動を全て止めることができるスタンダードが一番楽しい。
- 打ち消し呪文を使うプレイヤーが局面を支配したらすぐに効率よく勝利できる方法があるスタンダードが一番楽しい。
- 打ち消し呪文を使うデッキが青単色であるスタンダードが一番楽しい。
- 打ち消し呪文を使うデッキが最強であるスタンダードが一番楽しい。
- 打ち消し呪文を使うデッキが競争力を持たないスタンダードが一番楽しい。
35.スタンダードで見かけられる程度に強い緑のクリーチャーが持っているべきでない利点は以下のうちどれか。
- タップしてマナを出すことができる。
- アーティファクトやエンチャントを破壊することができる。
- 攻撃やブロックと関係なく複数枚のカードを引くことができる。
- 同じマナ・コストの他のクリーチャーよりもサイズが大きい。
- +1/+1カウンターを用いて、非常に大きいサイズになることができる。
36.ラヴニカのセットでストーム・メカニズムを再録するとしたら、そのメカニズムに最もふさわしいギルドはどこか。
- イゼット
- オルゾフ
- ラクドス
- セレズニア
- シミック
37.セットのシナジー・テーマで、使うには特定のカードを引く必要があるものがある。これの頻度はあまり高くない。以下のメカニズムのうち、その相互作用の頻度を高める役に立たないものはどれか。
- サイクリング
- 調査
- キッカー
- 占術
- 変成
38.以下の『レジェンド』のデザインのうち、コストを変えて競技レベルのスタンダードのカードにするのに一番ふさわしいのはどれか。
これで半分
この課題には多くの設問があるので、後半は来週に回さなければならないだろう。いつもの通り、諸君からのこの課題、解答、あるいはグレート・デザイナー・サーチに関する反響を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(Twitter、Tumblr、Google+、Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
第3回グレート・デザイナー・サーチに興味が湧いた諸君は、3月9日金曜日、第1回「ショー」をお楽しみに。
それではまた次回、その2でお会いしよう。
その日まで、この課題が多くの楽しい論争を呼び起こしますように。
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