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Mファイル『霊気紛争』編・パート2

Sam Stoddard / Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru

2017年2月10日

原文はこちら

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 Mファイルへの回帰の時間がまたまたやってまいりました! 熱心な読者の皆さんは、ドレイクがマジックのカードを既に印刷されたものも、デザインの初期のものも、その間のものも全て記録するために使う社内のデータベースであるとご存知でしょう。デザイナーとデベロッパーの使命のひとつは、時折ドレイクのカードを訪れ、そしてコメントを残していくことです。1年前のファイルを振り返れば、デザインとデベロップの過程についての洞察と、そして少しの笑いを提供してくれます。あなたはこの記事でそのどちらも見ることができるでしょう。

 各登場人物の顔をご覧になりたいなら、こちらをクリックするとコメンテーターの一覧が表示されます。

 それではコメントを見ていきましょう。

《捕食》

BH: {1}{G}のインスタント・バージョンから紛争と相性を良くするために《捕食》に変更。

 紛争を機能させることの大きな要素は生け贄に捧げる手段、もしくはそれに似た紛争を自然に達成することを助ける呪文をコモンに用意することでした。《捕食》を唱えるときに必ずしも自分のクリーチャーを相手のクリーチャーと相打ちにしたいわけではありませんが、紛争のトリックをうまく機能させるためにそうすることができます。


《たかり猫猿》

MAGO: 新カード。
MAGO: 紛争達成のために戦略的にこれを0/0にすることもできる。
BH: 2マナの+1/+1カウンターのカードに変更。
DEL: カラデシュの決定事項に合わせるために猫・類人猿→猫・猿に。

 自然に紛争を機能させることができるもう1種のカードです。類人猿から猿への変更はかなり素晴らしい改善です。


《緑地帯の暴れ者》

AP: なんて紛争的なデザインなんだ!

 このようなジョークを作る人物といえば普通はマーク・ローズウォーター/Mark Rosewaterです。私はこれに関してとても悲しいです、アダム。


《リシュカーの巧技》

MAGO: 新しい呪文サイクルだ。
BH:《暴走の先導》から変更して、さらに2少ないから1少ないに変更。
EEF: このサイクルはDI gasですね。
KEN: カウ! La
BH: {2}{G}{G}だったものを変更。
ID: うーん、DI gasは、「1マナ軽い」ことの正確な説明だな。
BH: {3}{G}{G}だったものを変更。

 ザック・ヒル/Zac Hillがウィザーズで働き始めたとき、彼はほぼまっすぐマレーシアでの生活からやってきて、そしてある言語技術を取り上げていました。ザックは「la」という言葉を文の終わりに感嘆符と同じような感じで使っていました。これと彼の前から好んで使っていた用語を組み合わせると「DI gas la」となり、これは彼が去って4年経ったにも関わらず、今でも言われています。(「DI」はザック・ヒル独自の「無限」の言い回しです。)

 このカード自体は、「タダ」で唱えられる呪文の強さがこのカードの強さの大部分を占める、とても興味深いものです。これが最初4マナだったのは興味深いことでしたが、明らかに間違いでした――緑はスタンダードで最強のカード・ドローを持っているべきではなく、そしてこれはそうでした。最終的に我々はこれのプレイを重ね、6マナに変更しました。


《テゼレットの手法》

EEF: これはリミテッドだと本当に振れ幅が大きそうですね。
BH: これ自体が戻っていたが、エンチャントされているアーティファクトを戻すようにした。

 これ自体が戻ることは弱くはありません――これは最終的に方向性を決めるアンコモンというよりも爆弾レアのようにプレイされました。このカードに実際に対処するのはとても困難でした。このバージョンも強力な滑り出しを見せますが、普通は3ターン目でゲームが終わってしまうリスクはありません。


《闇の暗示》

重要イベント #5
ID: 人々が大騒ぎするクールなカードだ。ボーラスのエキサイティングさを制限しないよう割合には注意を要する。
MJG: 素敵だ。
GSV: ボーラスへの前触れがここにあるのは大好きだ。
JDR: ボーラスが複数の前触れを持っていて、それが我々が彼が構築フォーマットで使われることを望んでいるのに十分支配的であることを考えると、私は彼のカードに関する繰り返しを普通より早く始めたくなる。
YS: 適正にするのが大変なカードだ。これのプレイを検討するグリクシス・コントロールが出てくるだろう。しかし私は今はそのデッキを作れず、将来ボーラスが入ってからグリクシス・コントロールを作れるようなカードにしたいのだと思っている。
BH: {2}{U}{B}{R}で「対戦相手はカード2枚を捨て、その後パーマネント2つを生け贄に捧げる」だったものを変更。
GSV: これを完全に使い込んだしこの前触れが大好きだ。ボーラスを唱えた後その次のターンにまたこれを唱えないといけないから2番目の能力はもっと《コジレックの帰還》みたいにしてほしい。でもバランスの取れたボーラスがまだできていないと、そうするのは難しいっていうのはわかってる。

 ええ。そう、ボーラスがいつ来るかをあなたに伝えることはできません。これは我々が実際にボーラスを印刷したときの前触れ(そうです、我々はそれをどこかで実際に実行します。《蒸気打ちの親分》ではありません)として意図し、ボーラスが『カラデシュ』で起きたことの背後にいることを表しています。

 このテキストはクールで可能な限り強力で、それでいて我々がボーラスの挙動を作る上で制約にならないものにするため多くの変更を経てきました。たとえば初期のバージョンはこれ自体を《コジレックの帰還》のように再び唱えていました。これはクールですが、ボーラス・プレインズウォーカーを解決した場合オーバーキルになることを意味していました。我々は《闇の暗示》と組み合わせた場合の強さのせいでボーラスを弱くしなければいけないようには絶対にしたくありませんでした。最終的に、我々はこれを影響があって、しかしボーラスでできることに厳しすぎる制限を加えないものにしました。


《不撓のアジャニ》

BH: {3}{G}{W}で[+1]ライブラリーの上を見てクリーチャー/プレインズウォーカーなら手札に加えてそれ以外なら3点のライフを得る。[-2]「あなたのコントロールするクリーチャーは+1/+1カウンターが1個乗った状態で戦場に出る」の紋章を得る。[-6]ターン終了時まで、あなたのコントロールするクリーチャーは+4/+4の修正と絆魂を得る。から変更。
BH: 最初の能力を上から4枚→3枚に変更。
DEL: 巻き込まれるカードが少なすぎる可能性があるので「無作為」から「望む順番」に変更。(超テンプレート問題です)
BH: ああ、ありがとうデル。すまない、私は今までずっと新しいルールを誤解していた。
GSV: フューチャー・フューチャー・リーグでこれはどれぐらいプレイされてる? これは私が思う6マナの金色プレインズウォーカーよりも弱そうだ。
ID: (強化として)初期忠誠値を6にして[-3]で《剣を鍬に》を試してもいい。こいつが2発ソープロを打っても生きてることは望まないと思っているが、大きい忠誠値は典型的なミッドレンジの盤面を助けるかもしれない。
KEN: 私の《倍増の季節》デッキ向けだね。
DEL: 奥義[-10]→[-9]。

 6マナのプレインズウォーカーを適正なところに持っていくのは困難です。《太陽の勇者、エルズペス》は実際に使われているのが見られた最初の6マナプレインズウォーカーであり、そしてそれはかなり強い側でした。我々は《炎呼び、チャンドラ》が現在よりももっと使われると想定していました。狭い的ではありましたが、ここでの目標はアジャニを中盤のカード・アドバンテージ・エンジンとしてとても強力でありながら、長期戦で全てを終わらせるものにはしないことでした。


《神盾自動機械》

MAGO: 新しい数値に。
SPS: 興味深いデザインですなあ。コモンの盤面での複雑さが心配ですぞ。
MAGO: アーティファクトになった。
JDR: サムに同意。
BH: 自分のものだけを対象とし、即座に戻すようにした。
AP: これが本当にここで我々の求めているものかどうか疑問だ。誰かがこれをプレイしたら、そのゲームは永久に続きそうだ。
EEF: 考えてもみませんでした。これの動きが白青デッキが本当に望んでいるものなので私はこれの熱烈な支持者ですが、これが環境的な問題を引き起こすのであれば、それは考慮すべき要素ですね。
BH: {6}{W}でいつでも起動でき0/3だったものを変更。
BH: 1/3だったものを変更。
BH: 起動が{4}{W}だったものを変更。

 初期バージョンのこれは、単純なパワー・レベルは驚異的に強いというものではありませんでしたが、長期戦ではとても強力でした。実際、このカードがコモンであるせいでアグレッシブではないデッキなら何にとっても「一番強い動き」になってしまい、人々はこれが最初になくてもこれを中心としたドラフトを頻繁に行いました。これはゲームを非常に長く、そして可能な限り最もつまらない方法で終わらせがちでした。

 {6}{W}から{4}{W}に起動コストを減らしてこれ自体を対象にできなくしたことは、これを紛争デッキで強力にし、しかしそれほどゲームを終わらせないようにするうまい方法でした。


《鋳造所の組立工》

BH: 4マナだったものを変更。
BH: 6マナ4/4だった。
EEF: 組立作業員は《ミシュラの工廠》とのシナジーがありますが、このカードはレガシーに侵入するほど強力ではないと思います。
BH: 『カラデシュ』の《自己組立機械》と機能するように構築物から組立作業員に変更。

 この組立作業員のテキストは私が会議で提案したものであり、そしてこれがそのまま決まったことをうれしく思います。これはクールなデッキの核となるカードによって『カラデシュ』と『霊気紛争』を結びつけるうまい方法です。後から考えると《自己組立機械》を『霊気紛争』に入れても良かったと思いますが、全体としては十分機能しています。


《鉄装破壊車》

BH: トークンをタップする2マナ3/3搭乗1から変更。赤白はどちらも軽いパワー3のクリーチャーがいて、搭乗3でうまくプレイできる直球の機体が1つ欲しい。

 『霊気紛争』リミテッドでの赤白は機体デッキであり、それを機能させることの一部は赤白に機体に搭乗することが得意になる方法を見つけ出すことでした。このカードは最終的にこの2色が最も軽いパワー3のクリーチャーを持っていたために搭乗3になりました。そうすれば、このカードは密かにこの色のペアで最も強くなります。


《万能溶剤》

EEF: 私は本当に名前がこのままであって欲しいと思います。ええ、そのままに。

 溶剤は物を溶かすので......はい、そうなりました。


《領事府の砲塔》

BH: エネルギーの世界で蓄積カウンターを持たせるのはクリエイティブ的にとても難しいので、カウンターを積み上げるレーザー砲塔から変更した。
BH: このセットにクールなエネルギーのアーティファクトをデザインしたい。

 これは整ったデザインでしたが、整った独特なデザインを持つことはエネルギーを使う代償として失われたものの1つでした。以前のこれはタップして蓄積カウンターを乗せ、それからタップしてカウンターを全部取り除いて同じ点数のダメージを対戦相手に与えていました。初期のこのセットには増殖があり、これと機能していましたが、エネルギーと蓄積の両方のカウンターを使うことは多すぎる混乱の元になっていました。


《領事府の弩級艦》

BH: 新しい搭乗のルールに更新。搭乗5→6と10/10→12/12。
YS: このカードを監視し続けている。私はこれを最適に使えるドラフトのデッキでは強すぎると確信している。そのような強さは楽しいものではない。
BH: 我々が作りたい自動搭乗カードと組み合わせると強すぎた。1マナ12/12搭乗7だったものを変更。
BH: 『異界月』の欠点つき2マナ5/5と組み合わせると強すぎるので搭乗5から変更。
BH: レアだったのを変更。
BH: 7/11で呪禁なし。
BH: 昔は呪禁を持っていなかった。

 これは最初このセットの《ファイレクシアン・ドレッドノート》枠で、とてつもなく巨大ですが使いにくい1マナクリーチャーでした。とはいえ、実際に使いにくくすることがこれをクールなものにするための要素の1つでした。また我々は自動搭乗するものも好きで、1つはやらなければいけませんでした。最終的に我々はこれを弱くして呪禁を外し、3ターン目に《攻城化改造》をプレイされて悲惨な目に遭わないようにしました。


《弾圧する構築物》

BH:《戦隊の鷹》もどきの白いアーティファクト・クリーチャーだった。3か月間《さまよう噴気孔》とのコンボを意図したものになった。
AM: さまよえる《カズールの徴収者》は獲物を見つけた。
ID: それでも私はこういう2枚コンボが好きではない。FFLにはこれが何も問題を起こさないようにする努力と、これが将来締め出してしまうものについて考えることを望む。
BH: 威迫を削除。
KEN:《手甲》? 《天光を求める者》? 《さまよう噴気孔》? んー《命運縫い》2枚?
ID: @KEN 私はこれがかなり簡単に無限できるように意図されてると信じてる。

 イアンの指摘通り、これはクールな発明家的なことができるように簡単な方法で無限ができるようになっています。


《ギラプールの希望》

EEF: このカードには戸惑ってしまいます。誘導ミサイルみたいなのに伝説のクリーチャーですか? 1/1飛行で、劣化《沈黙》として使えるのですか? このカードの狙いと客層は何なんでしょう?
DEL: 参照すべき物語上のポイント:ついに、発明家たちはテゼレットの《次元橋》を無効化する革新的な撹乱装置「霊気撹乱機」を搭載したこの特別製の超高速「急襲飛行機械」を作り出した。彼らが《キランの真意号》を十分に尖塔に接近させることができれば、急襲飛行機械を領事府の防御網を突破して送り込み、テゼレットの装置を妨害することができる。
EEF: 繰り返すわけではありませんが、真剣に、これはなぜ伝説のクリーチャーなのですか? これには名前もありません。
ID: 急襲! 名前あるよね。

 《ギラプールの希望》への名称変更はこれを伝説のクリーチャーとして売り込むことに大きく役立ちましたが、私がイアンのこの名前に関するジョークを見逃していたのは事実です。


《金属ミミック》

EEF: この手のカードは根強いカジュアル人気がありますね。
ID: これを楽しんでほしいね、ボーイ、君のトレードしてくれた2色土地はすばらしいからね。
KEN: これで(《台所の嫌がらせ屋》向けに)「アウフ」を指定するのってどれぐらいあるかな?

 『カラデシュ』と『霊気紛争』に取り組んでいたとき、我々は、『ゲートウォッチの誓い』で起きたことをふまえてメタゲームを調整するのに素晴らしい方法ではないと判断するまでの間、2色土地を3枚と2枚に分けて収録していました。しかし時期が遅かったので、我々はほぼ完成していたカードを入れ替える必要がありました。今回の場合、『霊気紛争』に《金属ミミック》と《歩行バリスタ》が行きました。我々は『カラデシュ』のリード・デベロッパーであるイアンがこのトレードで本当に盗んだとジョークを言っていました――しかし、《金属ミミック》と《歩行バリスタ》の動きを見る限り、最終的にベンはかなりいい取引をしたと思います。


 今週はここまでです。Mファイル『霊気紛争』はお楽しみいただけたでしょうか。来週は、みなさんから寄せられた『霊気紛争』やマジック全般に関する質問にお答えします。

 それではまた来週お会いしましょう。

サムより (@samstod)

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