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『霊気紛争』のメカニズム
『霊気紛争』のメカニズム
Matt Tabak
2017年1月2日
セット名だけではピンと来ない方のためにご説明しますと、カラデシュ次元では今、「紛争」が起きています。対立軸の片方は、「領事府」。発明品を没収し、霊気の使用を制限し、ギラプール市民たちの生活を苦しめています。それに対するは「改革派」。発明品が没収され、霊気の使用を制限され、生活を苦しめられている人たちが立ち上がったのです。両者の衝突は大規模なものになると予想されます。新たなマジックのカードや能力を楽しむ皆さんにとっては特に大きな影響があるでしょう。早速、どんなものがやって来るのか見ていきましょう。
紛争
領事府による抑圧の中、市民たちは発明への豊かな創造力も努力も、愛する者さえも奪われました。市民の怒りは今まさに高まっています。紛争は、あなたがコントロールするパーマネントがこのターンに戦場を離れたかどうかを参照する能力であることを示す新たな能力語です。
紛争能力にはさまざまな形式があります。インスタントやソーサリーである呪文が追加の効果を与える紛争能力を持っていることもありますし、戦場に出たときに+1/+1カウンターを得たり、その他さまざまな効果をもたらしたりする紛争能力持ちのクリーチャーもいます。皆さんもこれからたくさんの紛争能力を目にすることでしょう。そう、今......まさに......目の前に......。
紛争能力が参照するのは現在のターン全体であり、「あなたがコントロールするパーマネントが戦場を離れたかどうか」です。パーマネントが戦場を離れて置かれた先や、そのパーマネントのオーナーは関係ありません。あなたがコントロールするクリーチャーが死亡した?紛争だ! あなたがコントロールするエンチャントがオーナーの手札に戻った?紛争だ! 手掛かり・トークンを生け贄に捧げた?紛争だ! もはやカラデシュの人々は、一触即発の状態なのです。
ただし、各種のカウンターはパーマネントでないことにご注意ください。あなたがコントロールするクリーチャーの上から+1/+1カウンターを取り除いたり、エネルギー・カウンターを消費したりしても、紛争能力が有効になることはありません。さて、「エネルギー・カウンター」と言えば、「エネルギー」は『霊気紛争』でも登場します。ちょっと息抜きがてら、ここでご紹介しましょう。
エネルギー
紛争状態にあっても、霊気はカラデシュ次元になくてはならないものです。それは『霊気紛争』というセット名の半分を名前が占めているだけでなく、収録カードにもエネルギー・カウンターの形で登場します。エネルギー・カウンターは、パーマネントが得るカウンターではなく、プレイヤーが得るものです。あなたにエネルギー・カウンターを与えるカードのほとんどには、そのエネルギーを消費する方法もあります。エネルギー・カウンターを用いてできることは非常に幅広く、形勢を大きく変えることもあります!
それから、エネルギー・カウンターはターンやフェイズの終了時には失われないということをお忘れなく。失われるのは、消費した場合だけです。《難破船ウツボ》を唱えた後に不運にもエネルギー・カウンターを使用するチャンスがないまま死亡しても、あなたが得た4つのエネルギーは他のカードのために使えるのです。
即席
今や発明は芸術のために行うものではありません。革命のための武器を急造する必要があるのです。新能力である即席を持つ呪文を唱える際には、アーティファクトを助けとして使えます。
4マナ3/3威迫でも決して悪いものではありませんね。しかしあなたがアーティファクトをコントロールしていれば、《搾取工区の喧嘩屋》はさらに良いものになります。この呪文を唱える際にアーティファクトを1つタップすれば、コストがわずか{2}{R}になるのです。アーティファクトを2つタップすれば{1}{R}、そして最大で3つタップすれば{R}までコストを減らすことができます。
即席能力では、色マナの部分まで減らすことはできません。そのため《搾取工区の喧嘩屋》の場合は、最大まで減らしても{R}を支払う必要があります。ですが不特定マナ・コストのみの呪文なら、即席能力で0マナまで減らすことができます。
《鋳造所の組立工》の場合は、アーティファクトを5つタップすることでマナを支払うことなく唱えることができるのです。即席能力を用いても、その呪文を唱えられるタイミングまでは変わりません。たとえマナの支払いがなくとも、《鋳造所の組立工》を唱えられるのは通常のクリーチャーを唱えられるときだけです。また、即席能力でアーティファクトをタップするのは、マナ能力を起動するよりも後になります。そのため、アーティファクトをマナ能力のためにタップした場合、即席能力を行う時点でそれはすでにタップ状態になっており、即席能力でタップすることはできません。
それから、あなたがコントロールするアンタップ状態のアーティファクトなら、どんなものでも即席を持つ呪文を唱える助けになります。特に装備品はタップしているかどうかが関係ないので、即席能力との相性が良いですね。アーティファクト・クリーチャーなら、あなたのコントロールで戦場に出たばかりの「召喚酔い」の状態でも即席能力でタップすることができます。霊気装置や手掛かりのようなアーティファクト・トークンもタップできますし、機体もタップできます。機体のことを覚えていますか? 最高ですよね! では機体のお話もしましょう。
機体
機体は、勇敢な搭乗者が乗り込んだときにアーティファクト・クリーチャーになるアーティファクトです。機体へ乗り込むには、パワーの合計が搭乗能力に書かれた数字以上になるようにあなたのコントロールするクリーチャーをタップするだけです。これで機体は攻撃やブロックに参加できるようになります。
機体も、速攻を持っていない限りは戦場に出たターンに攻撃はできません。しかし乗り込む側のクリーチャーは、戦場に出たばかりでも搭乗能力を起動するためにタップすることができます。『霊気紛争』でも、機体と相性抜群のさまざまな操縦士が登場します。
領事府は、法を遵守していれば問題はありません、とあくまで優しく訴えています。
本当ですよ。
覚悟を決めろ
あなたが領事府の側につくとしても、あるいは「もう我慢ならない」とカラデシュ市民とともに立ち上がるとしても、既存のデッキを強化するとしても、新たなデッキを組み上げるとしても、『霊気紛争』は魅力的な選択肢でいっぱいです。そして大興奮のプレビュー・ウィークはまだまだ続きます。それでは皆さん、2017年1月14日のプレリリースでお会いしましょう!
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