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覇王ではなくなった者たちのアート

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覇王ではなくなった者たちのアート

Blake Rasmussen

2015年4月2日


 本日掲載の「Uncharted Realms」で、私たちは『タルキール龍紀伝』でのアナフェンザの運命を目にすることになります。ウギンが救われたことにより、『タルキール覇王譚』ではアブザンのカンとして生きたアナフェンザが辿る運命は、大きく変わりました。

 そう、カンになるはずだった者たちの運命は、それぞれ大きく変わっています。そしてそのことは、それぞれのアートの概要にてはっきりと示されていたのです。実際に見てみましょう。



族樹の精霊、アナフェンザ》 アート:Ryan Yee

舞台:『タルキール龍紀伝』でのタルキール
氏族:ドロモカ(緑白)
色:白の伝説のクリーチャー
場面:荒野に立つ、神聖なる古樹。その前に佇む姿

状況:ここで描かれるのはアナフェンザの姿だ。『タルキール龍紀伝』の時間軸では、彼女はアブザン氏族のカンではなく、禁忌とされている古の族樹崇拝を研究したため若くして処刑された。アナフェンザの姿については、『タルキール覇王譚』のワールド・ガイドを参照すること。身につけているものは『タルキール龍紀伝』のワールド・ガイドを参照し、「ドロモカ氏族」の鎧に変えること。また、『タルキール覇王譚』でのアナフェンザと同様に彼女も刃渡りの長い剣を持っているが、彼女はそれを水平に構え両手の間に渡している。注意深く、周りを警戒している様子だ。

このアナフェンザは、古きアブザンの伝承と砂嵐が生み出した精霊だ。

イラストの方向性としては、『タルキール覇王譚』の《族樹の発動》を思い起こさせるものに。かつてのアブザンの頃とは異なり、「族樹」は要塞内に植えられていない。都市中心部から遠く離れたオアシスで、他の木々に隠れてひっそりと佇んでいるのだ。

アートの中心:アナフェンザ

全体の雰囲気:「祖先の加護をあなたに。今は私もその一員です」



アンデッドの大臣、シディシ》 アート:Min Yum

舞台:『タルキール龍紀伝』でのタルキール
氏族:シルムガル(青黒)
色:黒の伝説のクリーチャー
場面:シルムガルの宮殿前

状況:ここで描かれるのはナーガのシディシの姿だ。『タルキール龍紀伝』の時間軸では、シディシはスゥルタイ氏族のカンではなく、龍王に仕えるアンデッドの魔術師となっている。そして、彼女は死してなお、シルムガルへの陰謀を企てている。

シディシの姿については、『タルキール覇王譚』のワールド・ガイドおよびカードを参照すること。身につけているものは『タルキール龍紀伝』のワールド・ガイドを参照し、「シルムガル氏族」のナーガが着る衣装に変えること。『タルキール覇王譚』のときに身につけていた豪華な冠や帽子は失われたが、襟元の金が印象的になるように。彼女の肉体は腐り落ち、目は紫色の鈍い光を放ち、豪奢な衣装は朽ち果てている。また、『タルキール覇王譚』では斧のような武器を手にしていたが、今は金があしらわれた杖を持っている。紫色の煙に浮かび上がる、頭蓋骨の形。彼女はそれを支えるように手を広げている。

アートの中心:シディシ

全体の雰囲気:危険と疑念



狩猟の統率者、スーラク》 アート:Wesley Burt

舞台:『タルキール龍紀伝』でのタルキール
氏族:アタルカ(赤緑)
色:緑の伝説のクリーチャー
場面:アタルカ氏族領内の高地

状況:ここで描かれるのは、『タルキール覇王譚』ではティムール氏族のカンであったスーラクの姿だ。『タルキール龍紀伝』の彼は龍王アタルカの下で氏族の「狩猟の統率者」を務めており、アタルカに食料を提供する責任者の地位にある。『タルキール覇王譚』の時間軸と変わらず、その戦いぶりは獰猛そのものだ。『タルキール覇王譚』での彼らしさは存分に残しながらも、『タルキール龍紀伝』のワールド・ガイドを参照し、「アタルカ氏族」の格好にすること。顔の傷はもうない

この時間軸のスーラクは、龍爪を武器として振るうことはない(過去に龍王がそれを破壊するよう命じたのだ)。彼が手にするのは、二振りの黒曜石の剣。片手に一振りずつ持ち、それらを大きく振り抜いた姿を描いてもらいたい。また、『タルキール覇王譚』の彼と同様、手首のあたりに熊の爪を装着しているが、その爪は長く、未加工の革でくくりつけただけの粗野な造りになっている。

背景には、遠くにアタルカ種のドラゴンが見える。

アートの中心:スーラク

全体の雰囲気:「龍王様に最高の食事を!」



鐘突きのズルゴ》 アート:Jason Rainville

舞台:『タルキール龍紀伝』でのタルキール
氏族:コラガン(黒赤)
色:赤の伝説のクリーチャー
場面:龍王コラガンの野営地

状況:ここで描かれるのは、『タルキール覇王譚』ではマルドゥ氏族のカンであったズルゴの姿だ。『タルキール龍紀伝』の彼は龍王コラガンの下、その地位は文字通り地に堕ちている。今の彼に与えられているのは、コラガンの後をついて回り、巨大な龍鐘を叩いて攻撃の合図を鳴らす役目だ。

ズルゴの姿については、『タルキール覇王譚』での姿を基本にしながら、『タルキール龍紀伝』のワールド・ガイドを参照し、「コラガン氏族」の一般的なオークの格好にすること。彼は『タルキール覇王譚』の時間軸と変わらず強靭な戦士ではあるが、かつての粗暴な大きさではなく細く引き締まった身体になっている。また、彼は『タルキール覇王譚』の時間軸と同様に重い大剣を持っているが、彼がそれを振るうのは人間サイズの銅の鐘に対してだ。その鐘の造りは粗く、オジュタイ氏族の持つ美しい龍鐘とは趣を異にする。特製の器具をまとった獣の上に据え付けられた鐘は、『タルキール覇王譚』のワールド・ガイドにある鷹の止まり木のようにも見える。

背景には、遠くにコラガン氏族の戦士たち(その姿が見えるように描くなら、男女混合の部隊)の姿が見え、上空にはコラガン種のドラゴンが飛んでいる。

アートの中心:ズルゴ

全体の雰囲気:「戦いだ、乗り込めー!」



卓絶のナーセット》 アート:Magli Villeneuve

舞台:『タルキール龍紀伝』でのタルキール
氏族:オジュタイ(白青)
色:白青のプレインズウォーカー
場面:たいまつの灯りが輝く地下。『運命再編』で見られた「龍の扉」の前。

状況:ここで描かれるのはナーセットの姿だ。『タルキール龍紀伝』の時間軸では、ナーセットはジェスカイ氏族のカンではなく別の道を歩んでいる。真の悟りの境地に達した彼女はプレインズウォーカーの灯を点し、現在は自身がプレインズウォーカーになった意味を探求する旅に出発した。龍王オジュタイの導きを受け、タルキール世界を見て回ることにしたのだ。今、彼女は「龍の扉」の前にいる。太古の真実が隠され、守られていた部屋の前に。扉は、開いた。

ナーセットの姿については、『タルキール覇王譚』のワールド・ガイドを参照すること。身につけているものは『タルキール龍紀伝』のワールド・ガイドを参照し、「オジュタイ氏族」の衣装に変えること。模様が刺繍された、独特な服を着せるといいだろう(刺繍のデザインは現実の世界にあるものを使わないように)。彼女が立つのは、「龍の扉」を守っていたガーディアンが崩れてできた瓦礫の上。片方の足でバランスを取り、見事なカンフーのポーズを決めている。彼女が過去にとったポーズとはまた別の、新しい姿を描いてほしい。額に描かれていた「ジェスカイの目」はもうない。代わりに、彼女自身の目が青と白の神秘的な光を放っている。

アートの中心:ナーセット

全体の雰囲気:「私は私自身の中に神秘を見ました。それが私をさらなる秘密へと導いたのです」

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