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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:スニーク・ショウ(レガシー)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:スニーク・ショウ(レガシー)
by 岩SHOW
2018年のマジックシーンは記念すべき25周年ということもあって、例年よりますますパワーアップしたものが世界中の皆を待っている。
その中でも目玉と言えるのは、マジック25周年記念プロツアー! チームの3人が別のフォーマットのデッキで戦うという特殊な構築戦、このプロツアーはかつてないお祭りになることが予想されており、観る側からしても一体どんなドラマが生まれるのか? 3つのフォーマットが入り乱れた中継はどういったものになるのか、ワクワクが高まるというものだ。
こんな記念すべきトーナメント、出たいに決まっている! というわけで、このプロツアーに向けての予選となる3人チーム構築グランプリのシーズンがこの1月より始まっている。スタンダード・モダン・レガシーの3つでどのデッキを使うべきか? 日本のプレイヤーにとっては、グランプリ・京都2018がこのフォーマットなので、今からじっくりチームメンバーで話し合いながら練っていくことだろう。
まずは1月6~7日に開催されたグランプリ・サンタクララ2018の結果をチェックしてみるのが良いんじゃないかな。特に環境の変動が比較的緩やかなレガシーの結果であれば、3月のトーナメントに向けてのサンプルとして見ることに問題はないだろう。
今回は成績上位チームの使用したデッキより、レガシーの顔とも言えるコンボデッキを紹介しよう!
3 《島》 1 《山》 3 《Volcanic Island》 4 《沸騰する小湖》 1 《溢れかえる岸辺》 1 《汚染された三角州》 1 《霧深い雨林》 3 《古えの墳墓》 2 《裏切り者の都》 -土地(19)- 4 《グリセルブランド》 4 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(8)- |
4 《水蓮の花びら》 4 《渦まく知識》 4 《思案》 3 《定業》 2 《狼狽の嵐》 2 《呪文貫き》 4 《実物提示教育》 4 《騙し討ち》 4 《意志の力》 2 《全知》 -呪文(33)- |
2 《墓掘りの檻》 2 《防御の光網》 2 《紅蓮地獄》 2 《血染めの月》 1 《拭い捨て》 4 《神聖の力線》 2 《裂け目の突破》 -サイドボード(15)- |
これは「スニーク・ショウ」と呼ばれるデッキだ。スニークは《騙し討ち》、ショウは《実物提示教育》のそれぞれの英名をとってつけられている。
それでは改めて、このデッキの動きについて解説していこう。
どんなデッキ?
『ウルザズ・サーガ』が誇る2大コスト踏み倒し呪文《騙し討ち》《実物提示教育》を用いて、近代マジックでも最高レベルの強さを誇る大型クリーチャー《引き裂かれし永劫、エムラクール》《グリセルブランド》を早いターンで戦場に出し、圧殺を狙う。
特にエムラクールの「滅殺6」が大変強力で、対戦相手にダメージを与えるとともに不利な状況を打開し、対戦相手の逆転の目を摘むことができるのが強み。《騙し討ち》ルートが特に強力であり、これから戦場に出された《グリセルブランド》で7 or 14枚ドローすれば《水蓮の花びら》とエムラクールをセットで見つけることは容易く、飛行大型クリーチャーでの速攻同時パンチによりそのターンのうちに決着まで持っていくことも可能。
基本的な動きはドロー呪文の連打でコンボパーツを集め、2マナ出る土地や花びらからの加速で早いターンにコンボを狙う。対戦相手の妨害に対して打ち消し呪文で応じることができるのも、このデッキが他のデッキよりも秀でている部分である。
テクニック!
《実物提示教育》+《全知》:すべての呪文のコストが0になる《全知》を実物提示し、ドロー呪文を連打してグリセルブランド or エムラクールを見つけて唱えるというルートもある。
特にエムラクールは唱えることによって追加ターンを得ることができ、これによりコンボ始動から対戦相手にターンを返すことなく勝利することもできる。《カラカス》により伝説のクリーチャーに対して耐性を持つデッキ相手には、このルートを選択することもある。
《渦まく知識》《思案》《定業》+各種フェッチランド:フェッチランドとは、《沸騰する小湖》などの生け贄に捧げて対応するタイプを持つ土地をライブラリーから戦場に出す土地の総称。これらのカードをライブラリー操作を行う1マナドロー呪文と組み合わせることで、不要なカードをライブラリーの上から除けられる。
多くの青いデッキで基本テクニックとなっているが、このデッキのような特定のカードを揃えるコンボデッキではより重要になってくる。例えば「次のターンにコンボが仕掛けられるが、手札破壊などを受けるとパーツが足りなくなる」という状況で、予備のコンボパーツをライブラリーの上に置いておき、無事にターンが帰ってきた場合は不要なのでシャッフルして他のカードを引きにいく、という場面などは遭遇することもあるだろう。
注目のカード
《拭い捨て》:このデッキは《罠の橋》1枚で沈黙してしまう。この対策アーティファクトに対抗する手段はさまざまであるが、対戦相手が対応して何かアクションを取ることができない刹那能力を持った《拭い捨て》は、一撃をねじ込めば勝負を決められるこのデッキにおいては最も信頼度の高い1枚として多くのプレイヤーがサイドボードに採用している。《狡猾な願い》を採用している形であれば、必須パーツと言っても過言ではない。
レガシーにおけるベストコンボデッキの1つとして長期政権を築いている「スニーク・ショウ」。チーム構築戦でも大多数のチームがこのデッキをチョイスしてくるのではないだろうか。対策はされやすい方ではあるが、シンプルなコンボであるため誰でも扱えるというのも選ばれる理由となるだろう。
京都で勝ち上がるためには、このデッキは避けては通れない! 仮想敵の1つとして練習しておいて、絶対に損はしないぞ!
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