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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.06.21

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:見事な再生(スタンダード)

by 岩SHOW

 あなたの好きなカードは何ですか。こういう質問が一番困る。基本的にはどのカードも好きだし、もちろんその中でも特別好きなカードもあるが、流動的なもの。今はこれがグッとくる!これがアツい!というものは聞かれたタイミングで異なるからだ。マジックを20年近く愛したゆえの悩みかもしれない。こんなことを考えている間にも時が経ち、どんどんとカードは増えていき、その度に好きなものも増えていくしね。

 今のスタンダードに限れば......《ギトラグの怪物》はかなり好きなカードかな。あとは《世界を壊すもの》! 「World Breaker」という英語名がシンプルでカッコイイ。イラストも壮大で、前衛芸術のようなクリーチャーデザインがたまらない。板状のものが浮遊していたり、よくわからないところに眼球があるコジレックの血脈の特徴もしっかりと描かれていてマニアもニッコリ。

 そんな《世界を壊すもの》を使うデッキが好きなのだが、この大型エルドラージは唱えてナンボなカードなのでマナを伸ばすデッキでないと使えない。《霊気池の驚異》で《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を唱えるデッキの追加のウラモグ枠で採用されていたりするが、違うそれじゃ満足できないんだ。土地を7枚グリッとタップして、ワールドブレイクしたい。

 『タルキール龍紀伝』『マジック・オリジン』が使えた頃は《爆発的植生》《ニッサの巡礼》があったので土地をじゃんじゃか伸ばすランプデッキが成立していた。今はもうそれらもなく......とっくのとうに諦めていたのだが、世界には猛者がいるものだ。土地を伸ばす方法? あるぞ~それも「見事な」やり方だ! デッキビルダーに乾杯!

Lunik - 「見事な再生」
Magic Online Competitive Standard Constructed League 5勝0敗 / スタンダード (2017年5月24日)
4 《島》
4 《山》
1 《森》
2 《尖塔断の運河》
4 《隠れた茂み》
3 《植物の聖域》
3 《伐採地の滝》
1 《燃えがらの林間地》
4 《霊気拠点》
1 《ガイアー岬の療養所》

-土地(27)-

3 《世界を壊すもの》

-クリーチャー(3)-
2 《稲妻の斧》
4 《有事対策》
3 《安堵の再会》
2 《造反者の解放》
4 《パズルの欠片》
3 《コジレックの帰還》
4 《見事な再生》
4 《水の帳の分離》
2 《押し潰す触手》
2 《ニッサの復興》

-呪文(30)-
3 《氷の中の存在》
2 《儀礼的拒否》
2 《払拭》
1 《マグマのしぶき》
3 《否認》
2 《焼けつく双陽》
2 《潮からの蘇生》

-サイドボード(15)-
MTGO Standings Competitive Standard Constructed League より)

 もう1年前の話になってしまうのが恐ろしいが、『異界月』のプレビュー期間に話題になった《見事な再生》と《有事対策》のちょっとしたコンボでマナを伸ばそうというデッキだ。

 ライブラリーの上から5枚見て、好きなだけ墓地に落として残りをライブラリーの上に好きな順で置くという、アドバンテージが得られない効果ゆえに単体だと弱い《有事対策》だが、これでライブラリーの上5枚にある土地をまとめて墓地に落として《見事な再生》で戦場に出せば......一気にマナが伸びて、3枚以上戻せばアドバンテージも稼げる。

 ......という字面は強いのだが、その2枚がそれぞれ単体だとカードパワーが低いため、いわゆる「妄想コンボ」止まりだったのだが......研究している者は少なからずいたようで。ちょくちょくこのコラムで取り上げる、「リーグ5-0した訳のわからんデッキ」シリーズの例に漏れず、このデッキが強いかどうかは正直なところ定かではない。が、好きなものを突き詰めれば世界に認知される存在になれる、ということを伝えたいがためにピックアップしてみた。皆も好きなカード、コンボがあったらとことんこだわってほしい。苦難の道かもしれないが、その先には達成感があるはずだ。

 デッキの話に戻って、このデッキは《安堵の再会》《稲妻の斧》といった手札を捨てるカードも採用しており、これらでも土地を墓地に送って《見事な再生》の効果を最大限に引き出せるように作ってある。また、序盤使い道のない《世界を壊すもの》も捨ててしまおう。コイツは自分の力で手札に還ってくるので、さっさと捨てて違うカードを引き込んだりクリーチャーを除去することを優先しよう。

 《コジレックの帰還》などを投げつけて時間を稼ぎつつ、土地が並んだらそこからは大型呪文でこちらが圧倒する番だ。《世界を壊すもの》で《コジレックの帰還》の能力を誘発させたり、《押し潰す触手》ですべて吹き飛ばしてやろう。《水の帳の分離》で圧殺という、2016年ごろの青緑系デッキの王道フィニッシュが用意されているが、どうせなら土地を並べまくって《水の帳の分離》覚醒→《押し潰す触手》怒濤と激しすぎるムーブをかまして大逆転などしてみたいものだ。そこまでする必要ないって? いや違う、そこまでできるデッキでトーナメントに臨むことに意味があるんだ!

 マジックは楽しんだもの勝ち。トップメタのスタンダードに疲れたりしたらこういうデッキで息抜きしてみても良いんじゃないかな? 勝利という目的を楽しむ、そこに至るまでの手段を楽しむ。どっちも同居しているのがマジックの良いところだ!

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